Enterprise Developer 11.0 の新機能

この「新機能」セクションでは、Enterprise Developer バージョン 11.0 の新機能について説明します。このセクションを参照すれば、本リリースの新機能をすばやく理解できます。

バージョン 11.0 では、次の各項目について新機能が追加されました。

ブランド名の変更

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このリリースでは、Rocket® Enterprise Developer が、以前の Micro Focus および OpenText からブランド名が変更されました。製品自体は、以前のバージョンとの互換性を維持しています。既存のファイル形式はすべてサポートされます。Rocket Software は、Visual COBOL の開発と強化を引き続き積極的に進めていきます。ブランド名の変更により、製品の複数の面で影響が生じます。たとえば、Rocket COBOL 方言と呼ばれていたものは Micro Focus COBOL 方言に変更されました。

注:Rocket® Enterprise Developer (旧 Micro Focus または OpenText 製品) には、「Micro Focus」または「OpenText」への古い参照が含まれている場合がありますが、これは現在 OpenText の商標です。Rocket Software は Micro Focus や OpenText と提携しておらず、これらの製品は Rocket® 製品としてブランド変更されました。

弊社では引き続き製品の改良に向けて取り組んでまいりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

Visual Studio Code 用の拡張

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このリリースの新機能は次のとおりです。

  • Visual Studio Code 用の新しい Rocket® Analyzer 拡張
    注:Rocket® Enterprise Analyzer または Rocket® COBOL Analyzer のいずれかが必要です。

    次の機能があります。

    • ROCKET EA EXPLORER ビュー – Enterprise Analyzer または COBOL Analyzer 内のファイルを表示およびナビゲートできます。
    • Enterprise Analyzer または COBOL Analyzer 内のファイルのプログラム制御フロー グラフ。

    次の機能を使用するには、Enterprise Analyzer または COBOL Analyzer が Open AI 互換の REST サーバーを使用するように構成されていることも必要です。

    • プログラム概要レポート – 選択された COBOL または JCL ファイルについての AI 生成の概要。概要には、Enterprise Analyzer または COBOL Analyzer からの情報 (依存関係、関係、データ ファイル、BMS 画面など) が含まれます。
    • COBOL 選択項目の説明 - ローカル COBOL コード内の単一の文または選択した文、あるいはコード内に存在する可能性のあるコンパイラ エラーまたは構文エラーについて説明します。この情報は Rocket COBOL Expert ビューに表示されます。
      注:この機能を使用するには、Enterprise Developer または Visual COBOL がマシンにインストールされており、ライセンスが有効である必要があります。
    • ドキュメント コメントの生成 - 選択項目および段落の上でコード レンズとして利用できます。選択したローカル COBOL コードのドキュメント コメントを表示します。
      注:この機能を使用するには、Enterprise Developer または Visual COBOL のライセンスが必要です。
  • Visual Studio Code 用の Rocket® Enterprise 拡張には、以下の拡張機能が含まれます。
    • Enterprise Server のサポート - Visual Studio Code には、Enterprise Server 内のリージョンにアクセスできる新しい ENTERPRISE SERVER ペインが含まれています。このペインを使用して、リージョンの開始または停止、ワークスペースとのリージョンの関連付け、リージョンで実行されているアプリケーションのデバッグ構成の作成、JCL ファイルのサブミット、リージョンの TN3270 エミュレーターの起動を実行できます。
    • エディターでの JCL サポートの強化 - 色分けの改善、JCL 言語サーバー、構文エラー レポート、参照と名前変更データのサポート、組み込みヒント、ルーラーなどが含まれます。
    • PL/I コードに対する IntelliSense エディターのサポートの強化。
    • Visual Studio Code 統合ターミナルでの PL/I 言語のサポート。Visual Studio Code のデバッガーを使用して PL/I プログラムを起動すると、デバッグされたプログラムの出力が統合ターミナル ウィンドウに表示されます。

Visual Studio Code 用の Rocket Software 拡張機能は、Visual Studio Markeplace (https://marketplace.visualstudio.com/publishers/RocketSoftware) から入手できます。

COBOL プログラミング

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このリリースで COBOL 言語に加えられた更新は次のとおりです。

  • core_on_error チューナーに新しいパラメーター (core_on_error=4) が追加されました。このパラメーターでは、ランタイム システム エラーが発生した場合にシステム プログラムでのみスナップ ショット コア ファイルが生成されます。
  • IBM Enterprise COBOL v6.4 エミュレーション (Rocket COBOL および ENTCOBOL 方言):
    • JSON GENERATE および PARSE 文で、DYNAMIC 作用対象と匿名配列がサポートされました。また、NULL もサポートされるようになりました (INDICATING および IGNORING 指定、および CONVERTING 指定の拡張を参照してください)。
    • STRING および UNSTRING 文で、PIC U DYNAMIC 作用対象がサポートされました。
  • Rocket COBOL 方言のみ:
    • PIC N USAGE NATIONAL DYNAMIC 項目、および関連する SET SIZE 文がサポートされました。
    • CONDITION-VALUE データ型が、マネージ サポートを反映してネイティブ COBOL コードでサポートされました。
    • 基本項目の VALUE 算術式が、マネージ サポートを反映してネイティブでサポートされました。
    • 78 VALUE 演算子の優先順位は、LEVEL78PREC という新しい指令で制御されるようになりました。

このリリースには新しい LANGLEVEL (LANGLEVEL"24") も含まれます。この新しいレベルの影響を受ける語の詳細については、「予約語一覧表」および「文脈依存語一覧表」の各トピックを参照してください。

コード分析および分析アシスタント

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このリリースの強化点は次のとおりです。

  • 分析アシスタントのチャット ウィンドウの改善:
    • 組み込みコマンド - ウィンドウで、Rocket® Enterprise Analyzer または Rocket® COBOL Analyzer で使用できる /run command 構文がサポートされます。/run と入力すると、サポートされているコマンドが表示されます。
    • オートコンプリートは、コマンド、ファイル名、データ項目、段落などのすべてのタイプで利用できます。
    • チャット ウィンドウから EA レポートをリクエストできます。

    この機能を使用するには、Enterprise Analyzer または COBOL Analyzer のリリース 11.0 が必要です。

  • IDE での Enterprise Analyzer または COBOL Analyzer へのセキュア接続 - IDE の Analysis Server Explorer ウィンドウのワークスペースに接続するには、適切な資格情報の入力が必要になりました。

    この機能を使用するには、Enterprise Analyzer または COBOL Analyzer のリリース 11.0 が必要です。

コンパイラ指令

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このリリースの新機能は次のとおりです。

  • directives.mf ファイルを編集するためのコマンドライン ユーティリティ (mfcrown) - Enterprise Developer のコマンド プロンプトから directives.mf ファイルを作成、編集、およびトラブルシューティングできます。
    • mfcrown を使用すると、一連の COBOL ソース ファイルをスキャンして、コンパイルに必要な不足しているコンパイラ指令を自動的に特定し、必要に応じて directives.mf ファイルに指令を追加できます。
    • mfcrown には、directives.mf ファイルを検証するために使用できる lint コマンドも備わっています。

このリリースでは、次のコンパイラ指令が新たに追加されました。

  • COPYDIR - コンパイラがコピーブック ファイルを検索するための単一のディレクトリを指定します。複数の COPYDIR 指令の効果は累積され、COPYPATH 指令で指定されたディレクトリに加えて、それらのディレクトリも検索されます。最初に COPYDIR ディレクトリのリストが検索されます。
  • LEVEL78-PREC - 定数データ項目の VALUE 句内の数値演算を評価するための優先順位を変更します (BODMAS ルールを使用するため)。

このリリースでは、次のコンパイラ指令が強化または変更されました。

  • MAPNAME - プログラム名およびエントリポイント名に対して、切り捨てる文字数を指定するためのオプション パラメーターが追加されました。この数を超える文字は切り捨てられます。
  • DISPSIGN - データ定義に応じて、表示出力が常に先頭または末尾に別個の記号を付けてフォーマットされるようにするオプションのパラメーターが追加されました。

このリリースでは、次のコンパイラ指令の名前が変更されました。

  • MFCOMMENT から ALTCOMMENT
  • MFLEVEL または MF から LANGLEVEL
  • MFSYNC から SYNC

また、次のパラメーター名が変更されました。

  • DIALECT"MF" から DIALECT"ROCKET"
  • SIGN"MF" から SIGN"ROCKET"
  • PERFORM-TYPE"MF" から PERFORM-TYPE"ROCKET"
  • FLAG"MF" から FLAG"ROCKET"
  • COPYSEARCH"MF" から COPYSEARCH"ROCKET"
  • FP-ROUNDING"MF" から FP-ROUNDING"ROCKET"
  • ARITHMETIC"MF" から ARITHMETIC"ROCKET"

以前の指令およびパラメーターの名前は引き続き使用できます (挙動は同じです) が、リスティング ファイルでは常に新しい命名規則が表示されます。

デバッグ

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このリリースの Eclipse での強化点は次のとおりです。

  • アクティブでないプログラムのデータをデバッグおよび検査できるようになりました。これらは、呼び出されたけれども現在の呼び出しチェーンには含まれないプログラムを指します。

Eclipse 統合

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このリリースの強化点は次のとおりです。

  • サポートされる Eclipse のバージョン - このリリースでは、Eclipse 4.32 (2024-06) がサポートされます。これは、Enterprise Developer に付属しており、一緒にインストールされます。これよりも前のバージョンの Eclipse はサポートされません。
  • [Modules] ビューが追加されました。これは、[Window] >[Show View]>[Other]>Debug] から利用できます。このビューには、ロードされてデバッグ中のプログラムが表示されます。
  • アセンブラー プロジェクトに新しいオプションが追加されました。このオプションは、プロジェクトおよびビルド構成プロパティの [Assembler Compiler] >[Data Tables] ページで使用できます。これにより、アセンブラー ビルドのコンパイル/リンク手順を mfmodgen ユーティリティの呼び出しに置き換えて、代わりに .mod ファイルを作成できるようになります。

Enterprise Server

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このリリースの強化点は次のとおりです。

  • リスナーおよび MFCS プロセスで、カスタム構成テキスト フィールドの代わりに使用できる ESCWA の「Advanced」プロパティ グリッドがサポートされるようになりました。インライン ヘルプおよび構文チェックにより、構成エラーを回避できます。
  • 一般的なサービス拒否 (DOS) 状態に対する DOS 保護 - リスナーを構成して、不完全な要求を含む対話を一定時間後に終了できるようになりました。これにより、意図的または偶発的な不完全な要求によって MFCS リソースが過剰に消費されることを回避できます。MFCS は、負荷が過剰な場合に対話をランダムにドロップして、他の作業を進行できるように構成することもできます。
  • 専用 RFA サーバー タイプ - リモート ファイル アクセス リスナーを使用して非リージョン サーバーを作成、起動/停止、保護、および管理する機能です。リージョンを作成したり、既存のリージョンに RFA リスナーを追加したりせずに、RFA 機能を有効にします。
  • 専用の IMTK Web UI サーバー - デフォルトで利用可能な IMTK Web UI をホストするための専用サーバーです。製品のインストール後に IMTK Web UI を有効にするためのセットアップは不要です。ESCWA を使用して専用サーバーを起動するだけで済みます。

Enterprise Server Common Web Administration (ESCWA)

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次の各項目が強化されています。

  • セキュリティ ネットワーク グラフ / LISTRELATIONS - esfadmin で LISTRELATIONS コマンドがサポートされました。ESCWA でこれを使用すると、UI にユーザー、グループ、リソース エンティティのセキュリティ関係グラフが表示されます。
    • セキュリティ管理者は、セキュリティ データ内の関係を簡単に視覚化して、問題をより深く理解できます。
    • これは、セキュリティ管理者が ACE 文字列およびその変更方法をより深く理解するのに役立ちます。
    • セキュリティ構成のサブセットがより簡単にエクスポートできるようになり、Rocket テクニカル サポートおよび開発担当者の補助になります。
  • セキュリティ ユーザビリティ - 新しい ESCWA ツール セットにより、セキュリティ構成のユーザビリティが向上します。これらのツールを使用すると、ESM を Directory Server にコピーし、ESCWA の定義を Directory Server の定義と比較し、ESF 構成全体を ESCWA から Directory Server にコピーできます。
    • セキュリティ管理者は ESF および ESM 構成を Directory Server にコピーできるため、重複した構成を入力する必要はありません。
    • ESCWA と Directory Server 間の ESM セキュリティ構成を簡単に比較できるツールが用意されています。問題を引き起こす可能性のある差異を分析できます。
  • 証明書チェッカー - certchecker コマンド ライン ツールとの ESCWA 統合です。ESCWA はこのツールを使用して、さまざまな ES エンドポイントの証明書構成に関する情報およびフィードバックをユーザーに提供できます。
    • さまざまな ES エンドポイントの証明書構成に関する情報フィードバックを提供することで、セキュリティ管理者を支援します。
    • このフィードバックにより、管理者は証明書構成をプリエンプティブ方式で確認および検証してから、プロセスを再起動または開始して証明書構成をディプロイできます。
    • 追加のトレースやログを構成または検査する必要がないため、証明書の警告およびエラーを取得しやすくなります。
  • スプール フィルターの事前設定 - スプール フィルターの事前設定を構成できるようになりました。これらの事前設定は、グローバル (すべてのユーザーが利用可能) またはローカル (ローカル ブラウザーのみ) で指定できます。これにより、さまざまなスプール フィルターの事前設定を切り替えて、スプールをナビゲートおよび検索できるようになりました。
    • ES 開発者またはオペレーターは、毎回手動でスプール フィルターを再構成するのではなく、事前に構成済みのスプール フィルターの事前設定を切り替えることで、スプールをすばやくナビゲートおよび検索できます。
    • ES 開発者またはオペレーターは、他のユーザーが定義して保存したスプール フィルターの事前設定を使用して、スプールをすばやくナビゲートおよび検索できます。
  • 内部トランザクション要求 (ITR) - モニター ドロップダウン リストに新しい ITR ページが追加されました。このページには、ローカル ITR のテーブルが表示され、リージョンが PAC 内にある場合は PAC ITR のテーブルも表示されます。ITR は、各プロセスがアクションを実行する必要がある場合に送信されます。たとえば、EXEC CICS SET FILE CLOSE から発信されるファイルのクローズ要求や、ロードされたプログラムを破棄するために発行される CICS NEWCOPY コマンドなどです。ES 管理者および Rocket テクニカル サポートはこのページを使用して ITRS を検査し、操作の完了に時間がかかっている原因を特定できます。
    注:Rocket® Enterprise スイート製品には、ご使用の IBM® CICS® アプリケーションとの互換性を実現する独自のランタイム エンジンが用意されています。IBM および CICS は International Business Machines Corp. の登録商標です。Rocket Enterprise スイート製品には IBM CICS エンジンは含まれておらず、IBM とは提携関係にありません。
  • OpenTelemetry - 監視機能を向上させるために、Enterprise Server は OpenTelemetry のトレース データを出力できます。ESCWA では、OpenTelemetry のサポートを有効にして起動した場合に、アクティブなリージョンの OpenTelemetry 構成を動的に更新するオプションが表示されるようになりました。

    OpenTelemetry 構成を動的に変更することで、ES 管理者は必要に応じてキャプチャされたデータの領域および量を変更できます。これにより、さらに柔軟にシステムの理解を深め、トラブルシューティング機能を向上させることができます。

Enterprise Server セキュリティ

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次の各項目が強化されています。

  • OpenSSL 3.5 - 現行の長期サポート版 OpenSSL の暗号化ライブラリを使用するように更新されました。
  • 監査の機能強化 - 着信対話の監査ポイントを追加する機能強化が追加されました。監査ポイントに、クライアント IP アドレス (IPv4 または IPv6)、クライアント ポート、サーバー IP アドレスとポート、およびリスナー名が含まれるようになりました。追加のネットワーク情報により、異常なリクエストを識別できます。
  • CertChecker での PKCS12 のサポート - CertChecker ユーティリティで、証明書およびキーを保持するために使用する PKCS#12 形式のファイルがサポートされるようになりました。
  • CertChecker での Vault のサポート - CertChecker ユーティリティで、Enterprise Server の Vault 機能を使用して証明書およびキーファイルのパスフレーズを指定できるようになりました。
  • VSAM ESM 名前マッピングのサポート - Enterprise Server のユーザー ID とは別のユーザー名を使用してサインインできます。
  • ESM モジュールの改善 - 外部セキュリティ マネージャー モジュールにいくつかの改善が加えられました。
    • 多数のセキュリティ オブジェクトを含むインストール システムをサポートするために、LIST* 関数によって返されるユーザー、グループ、またはリソース ルールの数の制限が 65535 から 2147483647 に増加されました。
    • MLDAP ESM モジュールには、LDAP サーバーとの通信時に一時的なネットワーク障害から回復するためのオプションが追加されました。
    • MLDAP ESM モジュールで、ユーザー認証が失敗するさまざまな理由 (アカウントのロック、パスワードの有効期限切れなど) をより適切に区別できるようになりました。
    • VSAM ESM モジュールのメモリ リークが修正され、合わせてその他の各種バグも修正されました。

IMS サポート

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このリリースの新機能は次のとおりです。

  • スケーラブルな IMS トランザクション マネージャー (TM) – PostgreSQL ベースのデータベース ファイル ハンドラーのデータストアに格納されている IMS メッセージ キューを使用して、パフォーマンス/可用性クラスター (PAC) 内の複数のエンタープライズ サーバー リージョンに IMS TM を拡張できます。これにより、高可用性のディプロイにおける冗長性とスケーラビリティが向上します。
    注意:この機能は、早期導入者プログラム (Early Adopter Program; EAP) リリース ステータスで提供されます。機能の最終版については、今後リリースする予定です。詳細については、Rocket テクニカル サポートまでお問い合わせください。

Interface Mapping Toolkit (IMTK)

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このリリースの強化点は次のとおりです。

  • ブラウザーベースの Interface Mapping Toolkit (早期導入者プログラム - Windows プラットフォームのみ)。これは、REST API 経由で IMTK 機能にアクセスできる、軽量のクラウドベースのブラウザー アクセス機能です。軽量の ESCWA のようなブラウザー インターフェースを介して IMTK 機能にアクセスでき、REST API 経由で IMTK 機能にアクセスすることもできます。ユーザーは、ブラウザー (Microsoft Edge、Chrome など) またはスクリプト言語を使用して、サービス インターフェイスとクライアントを設計およびディプロイするための IMTK タスクを実行できます。デフォルトのマッピング機能は 11.0 リリースに含まれており、今後のリリースでは機能が拡張される予定です。
    注意:この機能は、早期導入者プログラム (Early Adopter Program; EAP) リリース ステータスで提供されます。機能の最終版については、今後リリースする予定です。詳細については、Rocket テクニカル サポートまでお問い合わせください。

JCL サポート

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このリリースでは、Visual Studio での JCL 言語サポートが強化されています。次の機能があります。

  • エディターの色分けが改善されました。
  • エディターおよびエラー ウィンドウにエラーが報告されます。
  • クイック ヒント - 操作およびパラメーターの上にカーソルを置くと、構文情報とドキュメントが表示されます。
  • 操作では基本的なコード補完がサポートされ、文ではパラメーターがサポートされています。Ctrl+Space は、リストを強制的に開くためのデフォルトのキーボード ショートカットです。
  • シグネチャ ヘルプ - 文の構文、およびキャレットが置かれている現在のパラメーターを表示します。ツールチップを強制的に表示するには、Ctrl+Shift+Space を使用します。
  • 参照 (ドキュメントのハイライト、定義に移動、すべての参照の検索、名前の変更):
    • これらはすべて、シンボリック パラメーターおよびプロシージャ名でサポートされています。
    • 現在のドキュメント内でのみサポートされます。インクルード ファイル (.prc) は現時点ではサポートされていません。
    • 定義に移動するには、F12 を使用するか、Ctrl キーを押しながらクリックします。
    • すべての参照を検索するには、Shift+F12 を使用します。
    • 名前を変更するには、Ctrl+R を使用します。
  • 組み込みヒント (Alt + F1) には、プロシージャに必要なシンボリック パラメーターが表示されます。

ライセンス更新

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  • AutoPass は、Rocket Software RocketPass License Server Technology としてブランド名が変更されました。RocketPass では AutoPass ライセンスがサポートされます。

    SafeNet Sentinel または AutoPass ライセンスを使用する他の Rocket Software 製品またはバージョンがインストールされているマシンにバージョン 11.0 をインストールすると、互換性の問題が発生する場合があります。バージョン 11.0 のインストール プロセスはこのような問題に対処するように設計されていますが、特定のシナリオでは、ライセンスが期待どおりに機能するように何らかのアクションが必要になる場合もある点にご注意ください。詳細については、各製品の Readme の「リリース 11.0 へのアップグレード時のライセンスの共存」を参照してください。

PL/I サポート

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このリリースでは、PL/I コンパイラが次のように強化されています。

  • 以下の関数のサポートが追加されました - ALLOCSIZE()、BINSEARCH()、BINSEARCHX()、COLLAPSE()、HBOUNDACROSS()、LBOUNDACROSS()、MEMVERIFYR()、MEMVERIFY()、ONOFFSET()、ONPROCEDURE()、ONLOC()、ONLINE()、UNALLOCATED()、Y4JULIAN()、Y4YEAR()、および Y4DATE()
  • 記述子の形式で、サイズが 32K を超える AREA(*) パラメータがサポートされるようになりました。
  • サイズの大きい配列や構造体の初期化を処理する際のパフォーマンスが向上しました

このリリースでは、PL/I デバッガーが次のように強化されています。

  • CTF トレースの読みやすさを向上させるための PL/I 注釈ファイルの追加
  • Visual Studio Code 統合ターミナルのサポート
  • CICS XCTL 文で呼び出し中のプログラムに「ステップ イン」してデバッグを続行する機能
  • Eclipse 内の変数配列 (多次元配列を含む) を評価する機能の向上
  • メイン実行可能ファイルを提供しなくとも、Eclipse で共有オブジェクト (DB2 ストアド プロシージャなど) をデバッグする機能 (Windows および Linux プラットフォームのみ)

Remote Data Tools

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このリリースの強化点は次のとおりです。

  • Rocket Remote Data Tools for Enterprise Server ユーティリティはフル リリースとなり、Enterprise Developer インストール システムの一部としても、スタンドアロン製品としても利用できるようになりました。次の新機能が導入されました。
    • データのフィルター処理
    • データの検索/置換
    • コピー/ペーストのサポート
    • コピー/ペーストをサポートするブロック選択モード
    • 範囲操作
    • 編集モードとブラウズ モードの切り替え
    • ESDS および LSEQ データセットのサポートの強化
    • ルーラーのサポート
    • リージョン カタログ下での新しいデータセットまたは PO データセット メンバーの作成
  • Rocket Remote Data Tools for Enterprise Server が内部的に使用する REST ベースのファイル サービス API には、次の追加機能が含まれています。
    • データセットの検索/フィルター処理/置換
    • データセットのサポート
    • ESDS データセットの追加サポート
    • データベースでホストされるデータセット (DBFH) のサポート
    • 移動/コピーの範囲操作

    カスタム スクリプトで API コマンドを使用して、Rocket Software 形式のデータセットにアクセスし、アプリケーション開発プロセスを自動化できます。