GTF の起動

Mainframe Access には、GTF を実行するためのサンプル・プロシージャ MFAGTF が用意されています。その使用方法については、『構成』の章のセクション『システム・プロシージャ・ライブラリへの GTF プロシージャの追加』を参照してください。MFAGTF を起動するたびに再利用可能な、永続的な GTF トレース・データ・セットを、DASD に事前割り当てすることができます。その場合は、そのデータ・セットを使用するように MFAGTF プロシージャを更新します。

PDS メンバは、通常は、GTF 起動時の GTF オプションの指定を自動化するために使用します。サンプル・プロシージャは、別のサンプル・メンバである GTFCNTL から取得するパラメータを使用します。このサンプルは、Mainframe Access のアクティビティ・トレース (USR '0E9' レコード) および VTAM のバッファ・トレース (USR 'FEF' レコードと 'FF1' レコード) を記録するために GTF を起動するようにセットアップされています。

GTF をスタートアップする際のサンプル・システム・ログを次に示します。可能であれば、Mainframe Access と、すでに実行中のトレース・アクティビティの一部である他のソフトウェア・コンポーネントを接続し、実行できる状態にすることを忘れないでください。

  S MFAGTF.MYGTF
  $HASP100 MFAGTF   ON STCINRDR
  IEF695I START MFAGTF WITH JOBNAME MFAGTF IS ASSIGNED TO USER RWITEK, GROUP CSIDVLP
  $HASP373 MFAGTF   STARTED
  IEF403I MFAGTF - STARTED - TIME=16.34.12
  AHL121I  TRACE OPTION INPUT INDICATED FROM MEMBER GTFCNTL  OF PDS
  <hlq>.CNTL
  TRACE=USRP
  USR=(FF1,FEF,0E9)
  END
  AHL103I  TRACE OPTIONS SELECTED --USR=(FEF,FF1,0E9)
  AHL906I THE OUTPUT BLOCK SIZE OF    27998 WILL BE USED FOR OUTPUT 997
          DATA SETS:
            <hlq>.TRACE
  AHL080I GTF STORAGE USED FOR GTF DATA: 998
          GTFBLOCK STORAGE       82K BYTES (BLOK=        40K)
          PRIVATE STORAGE      1038K BYTES
          SADMP HISTORY          54K BYTES (SADMP=       40K)
          SDUMP HISTORY          54K BYTES (SDUMP=       40K)
          ABEND DUMP DATA         0K BYTES (ABDUMP=       0K)
  AHL031I GTF INITIALIZATION COMPLETE
  

これで GTF は起動されて実行中になり、VTAM のタイプ 'FEF' と 'FF1' のレコードを記録する準備が完了します。z/OS が一部の USR レコードをシステム・コンポーネントのトレース・データ・セットに強制的に記録する場合もあります。GTF は、トレース・レコードを DASD データ・セットに書き込む際に、トレース・データをラップします。これは、断続的に発生する問題を捕捉するために、長時間にわたって GTF トレースを有効にしておき、問題が発生したらすぐにトレースを停止するという運用が可能であることを意味します。ただし、問題が発生してすぐにトレースを停止するのを怠った場合、収集したトレース・データが、他のシステム・コンポーネントから出力されるトレース・データによって上書きされる可能性があります。