MFBSI の場合、スケジューラは MFBSIJCL という COBOL プログラムを起動します。このプログラムは、CASSUB/CASOUT コマンドを実行します。その後、MFBSIJCL は イベント・マネージャ・ユーザ出口 MFBSIEMX を使用して Enterprise Server/JCL と通信します。
MFBSIJCL は、Enterprise Server/JCL のジョブ実行が終了するのを待ってから、JCL ジョブ戻りコードまたは特定の戻りコードをスケジューラに返します。
MFBSIJCL と MFBSIEMX の間の通信は、JOBnnnnn.Sem (nnnnn は、Enterprise Server/MSS JCL によって割り当てられたジョブ番号) というセマフォ・ファイルを通じて行われます。これらのファイルは、すべての MFBSIJCL インスタンスと MFBSIEMX によって共有されるフォルダにあります。このフォルダは環境変数 MFBSI_DIR によって指定されます。複数の Enterprise Server/MSS JCL サーバを使用する場合、各サーバは固有の MFBSI_DIR 設定を必要とします。
MFBSIEMXは、Enterprise Server/JCL がジョブ実行を開始するとゼロ・バイトのファイルを作成し、ジョブが終了すると JCL 戻り情報を含むレコードを追加します。
MFBSIJCL は、JOBnnnnn.Sem を作成するジョブの開始を待ってから、JOBnnnnn.Sem を更新する Enterprise Server/MSS でジョブの終了を待ちます。終了すると、MFBSIJCL は JOBnnnnn.Sem から読み取られた戻りコードで実行を停止します。詳細については、MFBSIJCL による戻りコードの処理方法に関するトピックを参照してください。
この手法を使用すると、MFBSIJCL および Enterprise Server は、異なるマシンやオペレーティング・システム上で動作することができます。必要になるのは、マシン間のファイル共有のみです。例えば、スケジューラ・エージェントは、Windows のもとで動作し、適切なパラメータで MFBSIJCL を起動して、UNIX を実行しているマシンにジョブをサブミットすることができます。Windows のもとで実行された MFBSIJCL プロセスは、SAMBA などのネットワーク共有ユーティリティーを使用して、UNIX マシン上に存在する任意のディレクトリを監視することができます。
MFBSIJCL には、インスタンスがフィードバックなしに無限に実行されるのを防止するためにタイムアウト・メカニズムが組み込まれています。起動タイムアウトまたは実行タイムアウトが検出された場合は、アラートをスケジューラに送信することができます。そのアラートは、ESMAC SEE Web Administrator で適切なアクションを呼び出します。
MFBSIJCL は、ユーザ出口 MFBSIALR を使用してアラートをスケジューラに送信します。ユーザは、特定のスケジューラ対話用に MFBSIJCL をカスタマイズする必要があります。MFBSIALR のスケルトン・プログラムは、%ProgramFiles%\Micro Focus\Enterprise Developer\cpylib (Windows)、または $COBDIR/cpylib (UNIX/Linux) に用意されています。