ここでは、Ryan McFarland COBOL V2.0との互換性をとる目的で、このCOBOLシステムが受け入れる構文を列挙する。Ryan McFarland COBOLの機能の多くは既にこのCOBOLシステムに組み入れられている。これらは、言語リファレンスの本文に記載してある。 ここに列挙する互換性をもたせるための構文の中には、標準COBOL構文と全く同じであるが、原始コードをコンパイルするときにRMシステム指令を設定すると、違った動作をするものがある。 Ryan McFarland 構文の詳細については、RM/COBOL Language Reference Manual バージョン 2.0 のマニュアルを参照。
ASSIGN句では、下記の書き方がサポートされている。
ORGANIZATION句では、下記の書き方がサポートされている。
ただし、原始コードをコンパイルするときにRM"ANSI" 指令を指定すると、この句はORGANIZATION IS LINE SEQUENTIALと等しいものとして扱われる。
ただし、原始コードをコンパイルするときにRM"ANSI" 指令を指定すると、ORGANIZATION IS SEQUENTIALであるものと想定される。
FD記述項に、下記の句が受け入れられる。
原始コードをコンパイルするときにRMシステム指令を設定すると、データ部内で2047文字までの長さの文字定数が許される。
構文:
原始コードをコンパイルするときにRMシステム指令を設定すると、特殊名段落において、上記の句が指定されているものと想定される。 ただし、原始コードをコンパイルするときにRM"ANSI" 指令を指定すると、この句は指定されていないものとされる。
下記の書き方のUSAGE句がサポートされている。
定数を、CALL文のパラメータに使用できる。
原始コードをコンパイルするときにRMシステム指令を設定すると、EXIT PROGRAM文は、終了させようとする副プログラムによって開かれていたすべてのファイルを閉じる。
ただし、RM"ANSI" 指令を指定すると、EXIT PROGRAM文はその処理を行わない。
原始コードをコンパイルするときにRMシステム指令を設定すると、添字の境界は検査されない。
原始コードをコンパイルするときにRMシステム指令を設定すると、指標データ項目には、通常の4バイトの代わりに2バイトが割り当てられる。
下記の書き方のDISPLAY文がサポートされている。
英数字の値を数字データ項目中に入れることができる。ただし、右側に桁寄せされ(受取り側項目が数字である場合と同じ)、左側に空白が埋められる。たとえば、"AB"
をPIC 9(5)の項目へ転記すると、結果は" AB"
となる。
RM/COBOLでは、順ファイルに対する OPEN文と CLOSE文にNO REWINDを指定できる。標準COBOLでは、これらの文は注記にとどまる。
通常のCOBOLシステムでは、スタックを使用してPERFORM文を処理している。これに対してRM/COBOLシステムでは、個々の手続き名に戻り番地を結び付ける。この結果、RM/COBOLシステムでは、PERFORM文のすべての終了点が、実際に使用されるまで有効となる。これに対して通常のCOBOLシステムでは、ある1時点では、実行範囲内に入っている最も内側のPERFORM文の終了点だけが有効である。
ただし、 PERFORM-TYPE"RM" 指令を設定すると、このCOBOLシステムはRM/COBOLと同じ方法でPERFORM文を処理するようになる。
データ名と同じ名前の手続き名を使用できる。
行順ファイルに対して REWRITE文を適用できる。ただし、新しいレコードの長さは、元のレコードの長さと同じであることを前提とする。
下記の書き方のSTOP RUN文がサポートされている。
原始コードをコンパイルするときに RMシステム指令を設定すると、COBOL入出力状態コードは、RMの同等のものと対応付けられる。
原始コードをコンパイルするときにRMシステム指令を設定すると、レコードがロックされていることが判明した場合に、下記の処理が行われる。