次の図は、enterprise server instance のアーキテクチャとのコンポーネントの概要を示します。
enterprise server instance には、複数のプロセスと、プロセス間通信で使用する領域が 1 つあります。
COBOL アプリケーションは独自のアドレス空間で実行されるため、enterprise server instance 内で実行されている他のプログラムから分離されます。複数のプロセスを実行することで、クライアントの要求メッセージに対応する COBOL プログラムを同時に複数実行できます。
インスタンス プロセスには、コンソール デーモン、サーバー マネージャー、および通信プロセスが含まれます。これらのプロセスは次の機能を実行します。
すべての種類の要求で、基本的な通信機構として TCP/IP を使用します。
enterprise server instance は 1 つの通信プロセスとともに作成されますが、信頼性と耐障害性を高めるために通信プロセスを追加することもできます。
enterprise server instance は、2 つのサービス実行プロセス (SEP) とともに作成されます。SEP は、クライアント要求を処理する COBOL プログラムを実際に実行するプロセスです。処理負荷が必要とする場合は、SEP をさらに追加できます。
プロセス間通信領域には、enterprise server instance 内で利用できるすべてのサービスの定義を保持する共有メモリがあります。これらの定義はディレクトリ サーバー上に配置されています。これは、enterprise server instance の外に位置し、インストレーションの中で実行中の enterprise server instance に関する情報を含むことができます。また、プロセス間通信領域は、enterprise server instance のプロセス間で要求と応答を受け渡すためにも使用します。