Endevor 従属リージョン

Endevor ランタイム環境を Mainframe Access アドレス空間から分離して Endevor アクセスの同時性 (およびそれによって拡張性) を改善するために、Mainframe Access は、Endevor 従属リージョンと呼ばれる独立した処理リージョンで Endevor API の実行をスケジュールします。Endevor 従属リージョンは、Mainframe Access が動的に作成し、すべての Mainframe Access/Endevor ユーザが共有する、特殊用途のアドレス空間です。Endevor API サービスを必要とするスレッドに、直列に割り当てられます。

スループット要件を満たすために、複数の Endevor 従属リージョンを起動することができます。サンプル SERVERS メンバには、Endevor 処理のために最大 2 つのアドレス空間を起動できる Endevor アドレス空間グループの定義が含まれています。Endevor の使用量に起因するニーズが同時性を高めることで満たされる場合は、この値を増やすことができます。

Endevor サポートを使用する前に、従属リージョンに合わせて開始タスク JCL を更新する必要があります。サンプル JCL メンバ MFAAS を確認し、そのメンバに記述されている指示に従って Endevor の AUTHLIB と CONLIB の各プログラム・ライブラリを STEPLIB 連結に追加します。プロセッサ・グループを使用して自動的にコンパイルと再リンクを行う場合、EXEC 文で DYNAMNBR=300 を指定し、コンパイルとリンクの出力ファイルを割り当てる Endevor プロシージャと競合する SYSPRINT と SYSTERM の事前割り当てを消去します。

ログイン・ユーザがその USERID を高レベル修飾子として使用して一時ファイルを作成する権限を持つことができないサイトの場合、すべてのユーザが READ/WRITE/ALTER アクセス権を持つように高レベル修飾子を他の値に設定する構成パラメータがあります。

DSNQUALIFIER_ENDEVOR=prefix         --- OVERRIDE FOR ENDEVOR ACCESS

この記述は、MFA 制御リージョンと MFA Endevor 従属リージョンの両方で DD=XDBIN で指定される構成パラメータ内に指定する必要があります。

また、Endevor 従属リージョンは、事前定義されているアイドル期間が経過すると、自動的にシャットダウンします。デフォルトは 30 分です。この自動シャットダウン機能により、Endevor リソース割り当てをアイドル状態で静止させることができ、それによって夜中にバックアップを対話操作なしで実行できます。このアイドル期間は、従属リージョン・パラメータ・ファイルで指定されている次のスキャン間隔の 2 倍として定義されています。

DSS_SCAN_INTERVAL=15                --- idle timeout for shutdown

デフォルトでは、Endevor 従属リージョンは、その従属リージョン内のその後のすべてのトランザクションの Endevor トランザクション・ログとして使用する新しい VIO ファイル (DDNAME=ENDVMSG) を作成します。DCB 属性は次のとおりです。

PS,FBA,LRECL=133,UNIT=VIO,DISP=(NEW,DELETE),DSN=&MSGLOG

このファイルは、事実上、JES によってバッファされる、メモリ常駐ファイルになります。初期化中は有効なエンドユーザ・プロファイルは存在しないことに注意してください。これは、VIO ファイルの所有者は開始タスクであることを意味します。そのため、開始タスク・セキュリティ・プロファイルでは、このファイルへの書き込みを任意のエンドユーザに許可する必要があります。Endevor は、このファイルをトランザクション・ログとして開きます。この動作はデフォルトで使用できます。また、次のように指定することもできます。

VIO_FOR_ENDEVOR_LOG=YES          default VIO

これがサイトでセキュリティ違反になる場合、高レベル修飾子によりログに対する普遍的な READ/WRITE アクセスが許可されるという条件で、ログをディスク常駐になるように構成できます。デフォルトをオーバーライドするには、次のように指定します。

VIO_FOR_ENDEVOR_LOG=N            use DISK

Mainframe Access は、次のようにディスクへのオーバーライドを指定します。

UNIT=SYSALLDA,DSNAME=prefix.jobname.ASnnnnn.MSGLOG

ジョブ名とアドレス空間番号は、一意であることを保証します。プレフィックスは、前述の DSNQUALIFIER_ENDEVOR から取得します。