マネージ COBOL での文字列の処理

文字列の事前定義タイプ

マネージ COBOL には、マネージ コード文字列タイプに相当する事前定義の文字列タイプがあります。このタイプ名は、データ項目を宣言する場合や、クラス名が予測されるどの場所でも使用します。次に例を示します。

01 obj-string string.

文字列オブジェクトの構築

文字列オブジェクトは、通常、New メソッドを使用して構築されません。値を単純に文字列参照に割り当てることができ、コンパイラは構築を自動で行います。文字列の値は、リテラル値、または英数字、各国のデータ項目やグループ データ項目のいずれかにこの方法で設定できます。次に例を示します。

       set obj-string to "   Some text..."
        display obj-string

従属文字列

従属文字列は、 (offset:stringLength) の構文でマネージ COBOL に構築されます。例えば、次の行は、文字列 a の 6 番目の文字で始まる 2 文字を表示します。

display a(6:2)    

これはかなり簡単な例で、a は pic x ではない文字列になります。C# または Java でこれを行うには、従属文字列メソッドを使用する必要がありますが、マネージ COBOL では、構文内になります。

連結

連結は & (アンパサンド) を使用して簡単に行われます。

文字列の連結と文字列の参照変更を同じ行で行うことができます。それだけではなく、COBOL の引用符付き定数と文字列オブジェクトをシームレスに連結します。次に例を示します。

       set a to a(1:5) & "-" & a(7:)
       display a

次の例では、従属文字列と連結を組み合わせます。

       set a to "Micro Focus Managed COBOL is "                  & *>Micro Focus マネージ COBOL は
           type COBOLString::Split("The cake is amazing", 13, 7) & *>文字列の操作に
           "ly good for working with strings!"                     *>驚くほど適している
       display a

文字列と次の内容を & (アンパサンド) で連結できます。

文字列変数	a & b
従属文字列	a & b(1:3)
引用符付き文字列定数	a & "-"
非文字列タイプ	23 & " is a number"
呼び出しからの戻り値	a & type COBOLString::Split(b,13,7)

次の例では、従属文字列と連結を組み合わせます。ここでは、COBOL 引用符付き定数は、文字列に自動でキャストされ、呼び出しから戻される値は、2 つの COBOL 引用符付き定数と連結されます。

       set a to "Micro Focus Managed COBOL is "                  & *>Micro Focus マネージ COBOL は
           type COBOLString::Split("The cake is amazing", 13, 7) & *>文字列の操作に
           "ly good for working with strings!"                     *>驚くほど適している
       display a

COBOLString::Split() メソッドに次の内容が含まれる場合：

       set stringOut to stringIn(offset:stringLength)

文字列の長さの取得

文字列の長さを取得するには、SIZE OF を使用します。次に例を示します。

       set n to size of myString

数字と文字列の連結

次の例では、文字列変数 (COBOL 引用符付き定数、自動で文字列にキャストされる) と、呼び出しから戻される数字を連結します。この数字は、その後、別の COBOL 引用符付き定数と連結されます。

           display a                           &
              " (this string is "              & *> (この文字列の長さは
               type COBOLString::CharCount(a)  & *>69
              " bytes long)"                     *> バイト) 

文字列の比較

文字列を比較するには、= と <> を使用します。次に例を示します。

           if a = b
               display "a = b"
            end-if
            if a <> b
               display "a <> b"
            end-if  

文字列の比較は演算子 = および <> に対する [implemented as??] のオーバーロードです。これらの演算子は、比較オブジェクト参照ではなく文字ごとに比較します。