CASGLM.LCK ファイル

CASGLM.LCK ファイルには、エンタープライズ サーバー クラスターの状態についての重要な情報が格納されています。

概要

エンタープライズ サーバー クラスターが初回起動するとき、そのメンバーを定義する静的情報はありません。各メンバーは、ES_CLUSTER 環境変数および CATALOG.DAT と DADL の共有によってこのようなクラスターに属するように設定されていれば、メンバーが起動するとき動的に追加されます。

エンタープライズ サーバー クラスターが初回起動するとき、GLM はシステム カタログと同じフォルダーに CASGLM.LCK というファイルを作成します。起動時に、クラスター クライアントは CASGLM.LCK ファイルを読み取り、そのファイルの特定の GLM レコードに保存されている情報を取得します。これによりクライアントは GLM と通信して要求を送信できるようになります。これで GLM はクライアントを認識するようになり、各クラスター メンバーのレコードを書き込みます。

ファイルには回復状況で使われる情報も含まれています。

ファイル構造

CASGLM.LCK は、システム カタログと同じフォルダーに作成されるバイトストリーム ファイルです。このファイルを表示可能にするため CRLF 文字が追加されていますが、予期せぬ結果が生じるため更新または編集しないでください。削除することはできます。

各レコードには 6 つのパラメーターが含まれています。
表 1. CASGLM.LCK レコードの構造
パラメーター名 パラメーター値
G= または C= GLM APPLID

クラスター CLIENT APPLID

GLM はクライアント APPLID を使用して、回復状況でのロック リストなどの情報を要求します。

クライアントは GLM APPLID を使用して GLM への ISC リスナーと ISC 接続を動的に作成、開始します。

T= GLM タイムアウト
S= メンバー SYSID クライアントは GLM SYSID を使用して GLM への ISC リスナーと ISC 接続を動的に作成、開始します。
A= Y または N アクティブの場合 Y、非アクティブの場合 N
P= nnnnn ISC リスナーが使用するポート
H= * または環境変数ES_HOSTNAME_TO_USE の値 エンタープライズ サーバー クラスター メンバーの TCP/IP アドレス
次に、5 つのメンバーを持つエンタープライズ サーバー クラスターのサンプル CASGLM.LCK の内容を示します。
G=ESCLMGR  T=00060 S=MST1 A=Y P=52454 H= nwb-srv-test77
C=ESCLSLV1 T=00060 S=SLV1 A=Y P=53608 H=nwb-srv-test68
C=ESCLSLV2 T=00060 S=SLV2 A=Y P=53618 H= nwb-srv-test98
C=ESCLSLV3 T=00060 S=SLV3 A=Y P=53623 H= nwb-srv-test67
C=ESCLSLV4 T=00060 S=SLV3 A=Y P=53623 H= nwb-srv-test99