Fileshare クライアントと Fileshare サーバーは、共通通信インターフェイス (CCI) を使用して通信します。
Fileshare サーバーでは、同時にいくつかの通信プロトコルを使用することができるので、同じプロトコルを使用していない場合でも多くの Fileshare クライアントと通信できます。
Fileshare サーバーの起動時には、Fileshare 構成ファイルで /cm
オプションを使用し、サポートする通信プロトコルを指定する必要があります。 /cm
の有効値は次のとおりです。
Windows
ccitcp
ccinetb
cciipx
UNIX
ccitcp
ccinampu
UNIX
Fileshare サーバーと Fileshare クライアント を同じ UNIX マシンで実行する場合には、UNIX 用名前付きパイププロトコル (CCINAMPU) を使用してください。CCITCP を使用するよりも性能が大きく向上します。
Fileshare のデフォルトのプロトコルは TCP/IP (CCITCP) です。 CCITCP を使用しているときには、CCITCP ダイレクト、または、次のプロセスを使用できます。
この環境変数を設定しないと、 CCITCP は、ccitcp2 がローカルマシンで実行されているものと見なします。 Fileshare クライアントと Fileshare サーバーが互いに通信するには、同じ ccitcp2 プロセスで登録する必要があります。
たとえば、Fileshare サーバーと Fileshare クライアントが別のマシンで実行されており、ccitcp2 プロセスが Fileshare サーバーと同じマシンで実行されていると想定します。 この場合には、Fileshare サーバーを実行中のマシンに環境変数 CCITCP2 を設定する必要はありません。 ただし、Fileshare クライアントでは、環境変数に Fileshare サーバー (および ccitcp2) プロセスが実行されているマシンの TCP/IP ホスト名を設定する必要があります。
TCP/IP の詳細については、次のオンラインマニュアルを参照してください。
CCITCP ダイレクトの詳細については、次のオンラインマニュアルを参照してください。
CCI トレースを使用すると、CCI から送信されたすべてのメッセージのログをファイルに記録できます。 CCI トレースは、通信に関係する問題の追跡やデバッグに役立ちます。 CCI トレースを有効化するには、次の行を Fileshare サーバーの構成ファイルに追加してください。
/tr cci
CCI トレース情報への不正アクセスを防ぐために、CCI トレースを使用可能にした Fileshare サーバーを起動するときは、スーパーバイザパスワードを入力するようにメッセージが表示されます。 パスワードが受け付けられると、CCI トレースが使用可能となり、CCI トレースをすぐにアクティブにするかどうかを確認するメッセージが表示されます。
注:スーパーバイザパスワードは、パスワードファイルのユーザー ID FSVIEW で指定します。そのため、Fileshare サーバーを起動するときに、指定したパスワードファイルを正しく入力する必要があります。
CCI トレースは、F3 キーを使用して、オンとオフを切り替えることができます。
CCI トレースオプションは、CCITRACE 環境変数を通じて指定します。
デフォルトでは、CCI はネットワーク要求の完了に対して 120 秒待機し、タイムアウトした場合にはエラーを返します。 ネットワーク要求がこのタイムアウト時間内に完了しなかった場合は、通常、それ以上待機する必要がないとみなされます。 たとえば、Fileshare クライアントが、正しいサーバー名をもつ Fileshare サーバーへの接続を最初に試みたときに、Fileshare サーバーがアクティブでない場合は、その接続に失敗し、アプリケーションの動作が 120 秒間停止して 9/124 のエラー状態が返されます。 詳細については、『エラー処理』の章にある『通信エラー』の項を参照してください。
デフォルトのタイムアウト値より短い時間を使用するように、Fileshare クライアントの構成ファイル fhredir.cfg で /ct
オプションを使用して Fileshare クライアントを構成できます。 タイムアウト時間は 1/10 秒単位で指定します。
たとえば、次のように記述します。
/ct 300
この例では、ネットワーク要求の完了を CCI で 30 秒間待つように、Fileshare クライアントに指示します。 このタイムアウト時間を経過すると、9/124 のエラー状態がアプリケーションプログラムに返されます。