一般に、バッチ リージョンで使用されるすべてのデータセットに関する情報を保持するのに使用するカタログは 1 つだけです。次のシナリオでは、複数のカタログを使用できます。
SMS DATACLAS サポートが有効である場合、2 つのカタログを使用できます。DATACLAS 情報を保存できるのは、2 番目のカタログだけです (SMS データ クラスの使用を参照)。
複数のカタログ (最大 32 個) を使用できます。各追加カタログは、特定のデータセットに関する情報を保持します。これらのカタログはユーザー カタログと呼ばれ、それぞれのカタログは特定のノード名で始まるデータセットに関する情報を保持します。
たとえば、1 つのカタログにノード名 "ABCD" で始まる多数のデータセットすべてを保存できます。別のカタログにはノード名 "WXYZ" で始まる異なるグループのデータセットが保存されます。
Enterprise Server のメイン カタログ モジュール (MVSCATIO) がデータセットの情報を要求する場合、まずデータセット名が調べられます。その名前が定義された追加カタログ ノードの 1 つと一致すると、そのカタログ データ ファイル (通常は catalog.dat) でそのデータセットに関する情報が調べられます。
Enterprise Server で複数のカタログを有効にして各カタログに保持されるデータセットを構成するには、次の 2 つの環境変数を設定する必要があります。
この 2 つの変数は必須であり、セミコロン (;) で複数のエントリを区切って保管できます。MFUSERCAT_NODE に指定した値には、MFUSERCAT_LOC で対応する値を設定する必要があります。このトピックの詳細は、複数のカタログの使用例を参照してください。
データセットに異なる場所を定義できます。たとえば、ロケーションを Fileshare サーバーに指定する場合、ロケーションで$$FS_NAME を指定します。FS_NAME には Fileshare サーバーの名前を入力します。
割り当て上書きルールを使用して、これらの異なるカタログ場所を組み合わせたり、データセットを別の場所に保存したりすることができます (詳細は、データセットの作成場所の制御を参照)。
たとえば、次の割り当てルールは、"ABCD" で始まるデータセットを C:\ABCD\DATA に配置します。
rule: - condition: dsname1 value: ABCD SUBDIRECTORY: C:\ABCD\DATA\
この機能を使用して、スプール ファイルをメイン カタログ以外のカタログに分けてスプール ファイルを別の場所に配置することもできます。メイン カタログからのスプール ファイルの分離を参照してください。
MFUSERCAT_NODE で別の特殊なデータセット インジケーター "MVSSPOOL" を使用すると、カタログのスプール エントリを MFUSERCAT_LOC で指定した対応するカタログ場所に配置することができます。
C:\ABCD\CATALOG.DAT のカタログに移動する、"ABCD" で始まるデータセットがある例を考えます。C:\WXYZ\CATALOG.DAT に移動する、"WXYZ" で始まるデータセットもあります。さらに、DATACLAS サポートを有効にし、C:\MAIN\SMS.DAT に SMS カタログを配置します。
次のように、MFUSERCAT_NODE 変数に SYSMFE1 と呼ばれる SMS カタログ、ABCD カタログ、および WXYZ カタログを含める必要があります。
MFUSERCAT_NODE=SYSMFE1;ABCD;WXYZ
MFUSERCAT_LOC に、これらのカタログに対応する場所をそれぞれ含める必要があります。
MFUSERCAT_LOC=C:\MAIN\SMS.DAT;C:\ABCD\CATALOG.DAT;C:\WXYZ\CATALOG.DAT
次の例は、スプール ファイル、SYSIN ファイルなどのデータセットを別の場所に配置する、割り当て上書きルール ファイルを示します。このサンプルでは、メイン カタログに Fileshare サーバー (CATSERVER と呼ばれる) を使用し、スプール ファイルに別の Fileshare サーバー (SPOOLSERVER と呼ばれる) を使用します。
# ========================================================================= # M I C R O F O C U S # # ========================================================================= # DATASET ALLOCATION OVERRIDE # EXAMPLE RULES FILE # =========================== # This example rule file shows some rules for defining dataset locations based on the # catalog properties of the dataset. # Copyright (C) 2016 Micro Focus # Use the following rule to define where the spool files are created: RULE: # ALL SPOOL files go to the SPOOLSERVER - CONDITION: RECORDTYPE VALUE: S SUBDIRECTORY: $$SPOOLSERVER\SPOOL\ --- # Rules based on dataset name and properties: rule: - condition: dsname1 value: ABCD SUBDIRECTORY: C:\ABCD\DATA --- rule: - condition: dsname1 value: WXYZ SUBDIRECTORY: C:\WXYZ\DATA --- # VSAM files go to the CATALOG server: RULE: - CONDITION: DSORG VALUE: VSAM SUBDIRECTORY: $$CATSERVER\VSAM\ --- # In-stream SYSIN file format - send to spoolserver # MFE2015.S0508.S141108.J02351.D00006.SYSIN.DAT # This must be placed before the more general PS rule below: rule: - condition: dsname1 value: MFE* - condition: dsname2 value: S* - CONDITION: DSNAME3 VALUE: S* - condition: DSNAME4 VALUE: J* - CONDITION: DSNAME5 VALUE: D* - CONDITION: DSNAME6 VALUE: SYSIN SUBDIRECTORY: $$SPOOLSERVER\SPOOL\ --- # PS files go to the CATALOG server: RULE: - CONDITION: DSORG VALUE: PS SUBDIRECTORY: $$CATSERVER\DATA\