指令を使用して、アセンブラー コンパイラの動作方法を制御できます。通常使用する必要がある指令は限られており、そのほとんどはデフォルト値を使用します。
注:いくつかの指令は、設定することによって他の指令のデフォルト設定に影響を与えます。例えば、1 つの指令を設定することによって別の指令が自動的に設定解除される場合や、複数の指令の設定が相互に排他的である場合があります。
IDE では、[Build Settings] ダイアログ ボックスで選択するだけで指令をプロジェクトまたはプログラム レベルで設定できます。これらの指令は、ページの下部にある [Build Settings] に表示されます。
まだ設定されていない指令も [Additional Directives] に入力して設定できます。[Additional Directives] に入力すると、追加した指令が [Build Settings] に表示されます。
プロジェクト レベルで設定された指令は、プログラム レベルでオーバーライドされない限り、プロジェクト内のすべてのアセンブラー プログラムに自動で適用されます。
ビルド設定は、[Build Settings] ダイアログ ボックスの 4 つのアセンブラー ページ、[General] 、 [Link] 、[Preproc] (プリプロセッサの場合)、[Adv] (高度な指令の場合) に分散されます。指令を設定すると、次の操作が可能になります。
- デバッグ情報を作成します。コンパイラは、ファイル progname.idf および progname.idx にデバッグ情報を格納します。progname はプログラムの名前です。
- 最適化コードを作成します。最適化コードのコンパイルにより、マクロ コードのアドレス参照が完全に解決されます。プログラムのコンパイルで多くのマクロを実行する必要がある場合、この指令を指定してコンパイルの合計時間を短縮できます。
- コードに連続再利用可能のマークを付けます。これにより、モジュールが呼び出されるたびに再ロードされることはありません。
- オプションの相互参照リスティングを含むリスティング ファイルを生成します。
- モジュールを自動的にリンクします。詳細については、『モジュールのリンク』の項を参照してください。
- コードに再エントリのマークを付けます。これは、コードに連続再利用可能のマークを付ける場合と同じ効果があります。
- リンク時の外部呼び出しを解決します。詳細については、『モジュールのリンク』の項を参照してください。
- アドレス指定モードおよびレジデンシ モードを設定します。
- どのタイプのロード モジュール (実行可能コード ファイルまたはデータ テーブル) を作成するかを指定します。
- モジュールで EXEC CICS コマンド (前処理が必要) をインクルードするかどうかを指定します。
アセンブラーのコピーブックに EXEC CICS コマンドがインクルードされる場合、『EXEC CICS 文が含まれるアセンブラーのコピーブックとマクロのコンパイル』の項で説明するように、追加のステップを行う必要があります。
- ソース ファイルからの再コンパイルではなく、部分的に事前コンパイルされたマクロを使用します。マクロ ソース ファイルが、事前コンパイル以降に変更された場合、マクロはいずれにしても再コンパイルされます。マクロ ファイルにインクルードされるコピーブックを変更した場合、ソース ファイルからマクロ ファイルを必ず再コンパイルする必要があることに注意してください。
- アセンブラー解析ツール ファイルを作成します。これは、アセンブラー プログラムの解析に役立つファイルです。
- $SYSPARM の値を指定します。これは、アセンブラー モジュール内で使用可能な変数で、コードのどの部分をアセンブルするかを判断します。