トランザクション クラス (TRANCLASS) のサポート

トランザクション クラスは、システムでの CICS タスクの数を制限するメカニズムを提供します。多数のトランザクション クラスにわたりタスクを分散し、各トランザクション クラス内のディスパッチできるタスクの最大数を制御することにより、タスク間のリソース競合を制御し、CICS にタスク接続時のディスパッチが可能とみなされるタスクの数を制限できます。

トランザクション クラス定義 (TRANCLASS) の MaxActive 属性を使用して、リソースを多く使用するタスクやより重要度の低いタスク (たとえば、“Good morning” ブロードキャスト メッセージ) などの特定のセットを制御し、他のタスクのためにプロセッサ時間または記憶域を使用できるようにします。構成されている SEP の数 (事実上、MXT システム初期化パラメーターに相当) に加えて、トランザクション クラスは、トランザクションの混在を制御します。つまり、1 つのタイプのトランザクションに CICS が独占されないようにします。具体的には、大きなタスクの数を制限可能です。たとえば、トランザクション クラスを使用してタスクを分離するか、すべてのユーザー タスクを別々のクラスに配置できます。推奨されるクラスは、単純な問い合わせ、複雑な問い合わせ、または短い参照、長い参照、短い更新、長い更新です。対話型タスクから非対話型タスクを分離します。シングルスレッドの再入不可コードが必要な場合は、ENQ の使用をお勧めします。

トランザクション クラスの使用は、リソース消費量が特に多いが頻繁に MaxActive の上限を超えることはないタスクに役立つ可能性があります。トランザクション クラスは、通常のタスクのためや、特定タスク内の関数のシリアル化といった設計上の理由のためには使用しないでください。アプリケーション設計を、このような場合の代替案として再検討することをお勧めします。

トランザクション クラスのサポートは、デフォルトでは無効になっています。有効にするには、環境変数 ES_TEST_TRANCLASS に値 Y を割り当てます。

これらの機能を利用するには、TRANCLASS リソース タイプを作成してから、実行の管理対象となるトランザクションの PCT 定義においてそれに参照を追加する必要があります。リソース定義の詳細については、ヘルプを参照してください。