カタログ インポート エクスポート ユーティリティは、カタログの内容を扱いやすくするために提供されています。カタログ インポート エクスポート ユーティリティでは、次のことが可能です。
- システム カタログの内容を XML ファイルに抽出する
- ソース XML ファイルからシステム カタログをインポートする
- 個々のカタログ レコードを抽出または更新する
注:
このユーティリティは、移行時に使用するツールとして用意されています。ライブ システムのカタログ データを編集するために使用することは避けてください。カタログ エントリを操作する方法として推奨されるのは、一貫性を確保できる JCL の使用です。PC-DSN フィールドに対する一括変更では、MVSPCRN が推奨されます。
カタログの更新を実行する場合は注意が必要です。一貫性のないフィールド値を設定すると、エラーが発生します。
MFSYSCAT 環境変数の設定
カタログ インポート エクスポート ユーティリティを使用するには、
MFSYSCAT 環境変数をカタログ パスおよびファイル名に設定する必要があります。次に例を示します。
set MFSYSCAT=c:\test\project\catalog.dat
コマンド ラインからのカタログ インポート エクスポート ユーティリティの呼び出し
このユーティリティは、コマンド ラインから呼び出すことも、別のプログラムから呼び出すこともできます。次の構文を使用します。
Call MVSP0033 using ws-command-line
上のコマンドにある
ws-command-line は、以下で説明する構文およびパラメーターを持つコマンドです。
構文
Windows の場合:
MFCATXML FUNC(xxxx) INFILE(filename)
OUTFILE(filename) KEY(xxxx)
UNIX の場合:
MFCATXML FUNC\(xxxx\) INFILE\(filename\)
OUTFILE\(filename\) KEY(xxxx)
関数の操作および使用するパラメーターは、FUNC パラメーターの値によって異なります。
カタログ全体のエクスポート:Func = EXP
カタログ全体を XML ファイルにエクスポートします。
OUTFILE |
エクスポートされたデータを保持するファイルの名前。 |
RELATIVE_PATH(Y) |
カタログ化されたデータ ファイルの物理的な場所がシステム カタログを含むフォルダーの下にある場合、RELATIVE_PATH(Y) を使用すると、カタログ レコードの R-PC-DSN 要素のフル パス値が <CatalogFolder> に置き換えられます。 次に例を示します。
<R-PC-DSN><CatalogFolder>\DATA\S2.SSSS.DAT</R-PC-DSN>
|
SUPPRESS_DT(Y) |
作成日、作成時刻、変更日、変更時刻、コンパイル日、コンパイル時刻の値をゼロに設定します。 |
カタログのインポート:Func = IMP
XML ファイルからカタログをインポートします。
INFILE |
インポートするカタログ データを含むファイルの名前。 |
特定のカタログ レコードのエクスポート:Func = GU
指定されたカタログ レコードの詳細を読み取り、ファイルに書き込みます。
INFILE(filename) |
XML ドキュメント filename にあるすべての MVS DATASET 名のカタログ エントリが取得されます。 |
KEY(datasetname) |
datasetname パラメーターの単一の MVS データセット名のレコードが取得されます。 |
KEY(@filename) |
filename パラメーターのすべての MVS データセット名のレコードが取得されます。filename は、新しい行の連続する各データセットを含むテキスト ファイルである必要があります。 |
OUTFILE(filename) |
カタログ レコードの出力ファイル。 |
注:
- INFILE(filename)、KEY(datasetname)、KEY(@filename) のいずれかを指定する必要があります。これらは、取得するデータセット名を指定する方法として相互に排他的です。
- OUTFILE(filename) は必須です。
カタログへのレコードの挿入:Func = ISRT
INFILE からカタログ レコードの詳細を読み取り、これらのカタログ レコードを挿入します。
INFILE(filename) |
挿入するカタログ データを含む XML ファイルの名前。 |
既存のカタログ レコードの置き換え:Func = REPL
INFILE からカタログ レコードの詳細を読み取り、対応する既存のカタログ レコードを置き換えます。
INFILE(filename) |
置き換えられるカタログ データを含む XML ファイルの名前。 |
カタログ レコードの削除:Func = DLET
カタログ レコードを削除します。
INFILE(filename) |
filename にあるすべての MVS DATASET 名のカタログ エントリを削除します。 |
KEY (datasetname) |
datasetname で定義された単一のデータセット名セットのレコードを削除します。 |
KEY(@filename) |
filename に示されているすべての MVS データセット名のカタログ レコードをすべて削除します。このファイルは、新しい行の連続する各データセットを含むテキスト ファイルである必要があります。 |
注: INFILE(filename)、
KEY(datasetname)、
KEY(@filename) のいずれかを指定する必要があります。これらは、削除するデータセット名を指定する方法として相互に排他的です。
例
次のコマンドは、MFSYSCAT 環境変数で識別されるカタログに保持されているすべてのデータを含む OUT.XML XML ファイルを作成します。
MFCATXML FUNC(EXP) OUTFILE(OUT.XML)
結果の XML ファイルは、編集してから、次のコマンドを使用してインポートできます。
MFCATXML FUNC(IMP) INFILE(OUT.XML)