フェールオーバー回復プロセス

高可用性グループを構成する概念は、プライマリ サーバーのハードウェアまたはソフトウェアの障害が発生した場合にデータへのサービスをできる限り中断しないようにすることです。フェールオーバー プロセスにより、グループ内のスタンバイ サーバーがプライマリ サーバーの役割を担い、データへのアクセスを引き続き提供することが保証されます。

フェールオーバー プロセスの発生には、自動と手動があります。手動フェールオーバーが必要となるのは、グループのサーバーの数がグループのアクティブな 3 台のサーバー (つまり、1 台のプライマリ サーバーと 2 台のスタンバイ サーバー) よりも少ない場合だけです。

自動フェールオーバーが発生すると、次のスタンバイ サーバー (ES_HA_VSAM 環境変数でサーバーがリストされている順序によって決定される) がプライマリ サーバーに昇格します。再接続時に、9/125 エラーが生成され、新しいプライマリ サーバーが実行中のトランザクションをロールバックします。

回復プロセスの一部として、失敗したプライマリ サーバーが iFileshare グループから削除されます。それをそのグループに再度追加できるのは、そのグループ自体が再起動されたときのみとなります。これは、スタンバイ サーバーで失敗した場合も同様となります。サーバーの削除によって、そのグループに最小限の数のサーバーがないままになっている場合、ファイル複製はその後もそのグループ内で起こりますが、自動フェールオーバー プロセスは、そのグループが少なくとも最小限の数のサーバーを含んだ状態で再起動されるまで使用できません。

回復プロセスが完了したときにクライアント アプリケーションが処理を継続できるようにするには、Fileshare クライアントを、接続が失われたら自動的に再接続するよう構成する必要があります。この機能は、Fileshare クライアント構成ファイル (fhredir.cfg) に次の行がある場合にのみ使用可能です。

/um
/ra <number-of-attempts>
/rd <delay-between-attempts>

新しいプライマリ サーバーがリモート マシン上にある場合には、新しいマシンで iFileshare を特定するように mf-client.dat 構成ファイルを設定しておく必要もあります。『高可用性グループのリモート サーバーの構成』を参照してください。