MVSSPLHK ハウスキーピング プロセスの条件を構成できます。次に示すパラメーターが含まれているサンプル JCL ファイルについては、「
パラメーター ファイルのサンプル」を参照してください。
- パラメーターの仕様
- パラメーターは in-stream または構成ファイルのいずれかで指定できます。
- SYSIN DD パラメーターが in-stream であることを指定します。
- CONFIGI DD DSN=<dataset> パラメーターが格納されているファイルを指定します。
- 出力ファイル
- ハウスキーピング プロセスでアーカイブされたすべてのファイルを一覧する索引付き出力ファイルを指定できます。
- INDEXO DD DSN=<dataset> アーカイブされたファイルのリストが格納されるファイルを指定します。
- このファイルは ESMAC で、またはコピーブック (ジョブ番号が 5 桁の場合は splhkarc.cpy、7 桁の場合は splhkar7.cpy) のサポートを利用して表示できます。ファイルを読み込み、指定した場所に詳細を出力できます。
-
注:7 桁のジョブ番号を有効にする場合、アーカイブされたスプール ファイルの履歴を引き続き記録するには、既存の <dataset> ファイルを新しい 7 桁の形式に変換する必要があります。ファイルを変換するには、CONVERT.JCL ファイル (製品のインストール ディレクトリの cpylib (Windows) または demo/esjcl (UNIX) サブディレクトリにあります) を使用して、要件に合わせてデータ セット名を変更します。CONVERT.JCL を実行すると、MFHKHCOV ユーティリティ (これも提供されています) が呼び出されます。変換が完了すると、データ セットは 5 桁および 7 桁の両方のジョブ番号を処理します。
- SYSPRINT ファイルも生成されます。このファイルにはハウスキーピング プロセスに関するその他の情報が含まれます。これは、使用されているパラメーター、アーカイブの場所、各アーカイブ ファイルで実行されたアクションを示します。
- 進捗などのプロセスのサマリーや、SYSERR DD を介して表示されたエラーは、SYSOUT DD にも表示されます。
- これらのファイルすべてがハウスキーピング プロセスの包括的な監査証跡となります。
- 実行するアーカイブのタイプ
- 次のいずれかを選択します。
- NONE
- スプール クリーンアップが実行されますが、ファイルはアーカイブされません。
- DATA
- スプール クリーンアップが実行され、スプール データ ファイルのみがアーカイブされます。
- FULL
- スプール クリーンアップが実行され、すべてのファイルがアーカイブされます。これらは、アーカイブ場所 (MF_SPOOL_ARCHIVE_LOC 環境変数で指定) 内の新しいディレクトリに移動されます。ディレクトリ名はアーカイブが実行された日時で構成されます。これと同じ名前のディレクトリがすでにある場合、ハウスキーピングは実行されません。
- FULL、ALL
- FULL と同じです。
- FULL、HELD
- スプール クリーンアップが実行され、保留中のデータ セットのみがアーカイブされます。
- 保持期間の設定
- ハウスキーピング プロセスのデフォルトの保持期間 (日数) を指定できます。
MAX-RETAIN-PERIOD 006
- デフォルトの保持期間を 6 日に設定します。
- 個々のジョブの保持期間のオーバーライド
- 個々のジョブの保持期間を指定し、デフォルトの保持期間をオーバーライドできます。
JOB_KEEP XXX* 002
JOB_KEEP BCCRSD35 012
JOB_KEEP YYY*
- XXX で始まるジョブの保持期間を 2 日に設定し、BCCRSD35 ジョブの保持期間を 12 日に設定します。さらに、YYY で始まるジョブを無期限で保持します。
- 特定の出力データ セット クラス内のジョブの保持期間のオーバーライド
- 特定の出力データ セット クラス内のジョブの保持期間を指定し、デフォルトの保持期間をオーバーライドできます。
CLASS A 003 Y
CLASS Z 999 N
- クラス A 内のジョブの保持期間を 3 日に設定し、これより古いジョブをアーカイブします。クラス Z 内のジョブの保持期間を 999 日 (許可される最大値) に設定し、これより古いジョブはアーカイブしません。
- スプール ハウスキーピングの実行日時のオーバーライド
- ハウスキーピングの実行日時は、次の環境変数を設定することでオーバーライドできます。
MF_SPOOL_HK_TESTDATE=YYYYMMDD
または、呼び出し時にパラメーターを MVSSPLHK に渡すことで設定できます。EXEC PGM=MVSSPLHK,PARM='2014051510303002'
スプール ハウスキーピングおよびアーカイブの実行を 05/15/2014 10:30:30:02 に設定します。注: スプール ファイルがアーカイブまたは削除の対象 (あるいはその両方) かどうかを判定する場合は、このパラメーターの日付部分のみが使用されます。時刻部分は、アーカイブ フォルダー名を作成する際に使用されます。
- アクティブなジョブからのデータ セットの削除の防止
- 保持期間を過ぎた非アクティブなデータ セットは、アクティブなジョブから通常は削除されます。これを防ぐには、次のパラメーターを指定します。
CLEAN-DS-FROM-ACTIVE N
- プロファイル ファイルの作成の抑制
- データ セットをアーカイブする際は、プロファイル ファイル (.PRO ファイル) が作成されます。プロファイル ファイルにはデータ セットの属性が含まれています。このファイルを使用して、データファイル エディタでデータ セットを表示したり、別のプログラムを使用してファイル操作を実行したりできます。アーカイブしたデータ セットのプロファイル ファイルが不要な場合は、次のように指定して作成を抑制できます。
MF_SPOOL_HK_WRITE_PROFILES N
ヒント: プロファイル ファイルの作成は、MF_SPOOL_HK_WRITE_PROFILES=N 環境変数を使用して抑制することもできます。
以下の構成オプションを使用すると、ハウスキーピング プロセスの実行時間を短縮できます。これらのオプションをすべて無効にしてのハウスキーピング プロセス実行は、何らかのシステム障害から回復した後や、スプール サブシステムの整合性を定期的に確認する場合に実施することをお勧めします。この実行頻度は、バッチ システムのスループットによって異なります。
- 孤立した SYSOUT レコードのパージの抑制
- デフォルトでは、定期的なハウスキーピングの完了時に、SPLDSN ファイルがスキャンされ、SPLJOB レコードが関連付けられていないレコードが検索されます。この検索を抑制するには、次の構成オプションを設定します。
MF_SPOOL_HK_ORPHAN_PURGE N
- 古い CATALOG レコードのパージの抑制
- デフォルトでは、定期的なハウスキーピングの完了時に、CATALOG がスキャンされ、標準の命名規則 (Y2017.S0323.S083544.J0001000.D00001.SYSPRINT など) に従っている、最大保持期間を過ぎた古いスプール レコード エントリが検索されます。この検索を抑制するには、次の構成オプションを設定します。
MF_SPOOL_HK_CATALOG_PURGE N
また、次の構成オプションを設定することで、名前に関係なく、すべてのスプール データ セットをこの検索の対象に含めるように設定することもできます。
MF_SPOOL_HK_CATALOG_PURGE A
警告: この方法で検索対象を拡張した場合、大きなカタログがあると、スプール ハウスキーピングの実行時間が大幅に長くなります。
- 孤立した LEX レコードのチェックの抑制
-
デフォルトでは、定期的なハウスキーピングの完了時に、スプール データ ディレクトリがスキャンされ、SPLJOB レコードが関連付けられていない LEX ファイル (ジョブのサブミッションおよび再開の機能で内部的に使用されるファイル) が検索されます。この検索を抑制するには、次の構成オプションを使用します。
MF_SPOOL_HK_LEX_SCAN N
ヒント: この検索は、MF_SPOOL_HK_LEX_SCAN=N 環境変数を使用して抑制することもできます。
- SYSPRINT の詳細レコードの抑制
- デフォルトでは、成功したすべてのハウスキーピング アクションが SYSPRINT に出力されるため、レポートが非常に大きくなることがあります。詳細レコードを抑制するには、次の構成オプションを使用します。
MF_SPOOL_HK_SYSPRINT_DETAIL N