VSAM の DEFINE CLUSTER コマンド、クラスターの DATA または INDEX コンポーネント、あるいは代替索引コマンドと共に使用するための SHAREOPTIONS の構文を次に示します。
crossregion は、1 つのロック マネージャーを使用する同一システムまたは複数のシステム内のリージョン間で許可される共有を指定します。1 つのロック マネージャーを使用する 1 つまたは複数の JES リージョン内の個々のジョブ ステップ、あるいは複数の CICS ユーザーの同時アクセスができます。データ セットを共有するには、ユーザーはデータ セットの DD 文内でDISP=SHR を使用する必要があります。次のオプションを使用できます。
crosssystem は、システム間で許可される共有を定義します。システム間共有はまだサポートされていません。ただし、crosssystem に設定された値は読み取られてカタログとデータ ファイルに保管されるため、ジョブ ステップをメインフレームに送信して処理するときにこの値を含めることができます。値は、次のとおりです。
リージョン間パラメーターは、1 つのリージョンまたは EC クラスターの一部であるすべてのリージョンに適用されます。
関連する DATA、INDEX、および AIX コンポーネントと共に IDCAMS DEFINE CLUSTER コマンドを使用するか、ALTER コマンドを使用して、データ セットに VSAM SHAREOPTIONS を指定できます。メインフレームとは異なり、デフォルト値はありません。オプションを指定しない場合、追加の共有オプション処理は実行されません。これは、既存のファイル処理との下位互換性の維持を目的とするものであり、SHAREOPTIONS オプション値に3,3を指定したことに相当します。SHAREOPTIONS 付きのデータ セットを CICS で使用する場合、カタログ式データ セットを使用するように FCT を設定する必要があります。共有オプションを使用すると、追加の処理が実行されるため、その処理が必要でない限り、共有オプションの値を設定しないことをお奨めします。
既存の SHAREOPTIONS 設定を無効にする、つまりその設定を使用しないようにするには、ALTER コマンドを使用して値を (0,0) に設定することができます。
1 つのロック マネージャーのみを使用するため、オプションは Enterprise Server クラスターの一部である 1 つのリージョン内または複数のリージョン内でのみ有効です。
パラメーター値がカタログ レコード内で保持されるため、VSAM SHAREOPTIONS を使用するすべてのリージョンで JES も有効にする必要があります。crossregion オプションは、EC クラスターの一部である 1 つのリージョンまたは すべてのリージョンに適用されます。オプション 3 と 4 が現在のファイル処理プロセスと同等のため、crosssystem オプションは処理されません。Micro Focus の File Handling システム内では、crossregion または crosssystem のどちらにおいても、オプション 3 と 4 に違いはありません。
crossregion オプションの値 3 と 4 は同じとみなされます。ファイル ハンドラーがファイルの状態を認識しており、必要に応じてデータを更新するためです。
開いているファイルの VSAM SHAREOPTIONS を変更しないでください。
デフォルト値がないため、SHAREOPTIONS を使用する場合はその値を具体的に設定することが重要です。すべての CLUSTER および AIX コンポーネントに同じ SHAREOPTIONS 値を持たせる必要があります。これにより、すべてのコンポーネントをバッチ ジョブまたは CICS FCT で参照でき、すべてのコンポーネントが同じ値を使用して、制御された共有アクセスに参加できます。