名前の変更によるリファクタリング
Enterprise Developer では、ネイティブ COBOL の変数、セクション、段落、および .NET COBOL の識別子の名前を変更できます。
名前を変更するには、次の操作を行います。
- エディターで名前を変更する項目を右クリックし、[Rename] をクリックします。
これにより、その変数のすべての出現箇所がエディターで強調表示され、[Rename] ウィジェットが開きます。
- 名前を変更する範囲を、現在のプロジェクトのみにするか、ソリューション全体にするかを指定します。次のように、[Search Scope] を設定します。
- [Preview] をオンにして内容を確認し、提示された変更を承認します。
- 名前を変更する変数のいずれかの出現箇所で新しい名前の入力を開始します。
- [Rename] ウィジェットで [Apply] をクリックします。
[Preview] をオンにした場合は、名前が変更される変数のすべてのファイルと出現箇所のリストが表示されます。
- [Apply] をもう一度クリックします。
変更の適用後、[Edit > Undo] または [Edit > Global Undo *Global Rename] をクリックすると、変更を元に戻すことができます。
ソリューション エクスプローラーから .NET COBOL プロジェクトのクラス ファイルの名前を変更するには、次の操作を行います。
- ソリューション エクスプローラーでプロジェクトのクラス ファイルを右クリックし、[Rename] をクリックします。
- 新しいファイル名を指定し、Enter を押します。
[Suggested Rename] ダイアログ ボックスが開きます。必要に応じ、コード内における変更するクラス名のすべてのインスタンスについて名前を変更できます。
- このクラスに対する参照の名前を変更する範囲を、現在のプロジェクトのみにするか、ソリューション全体にするかを指定し、[Yes] をクリックします。
COBOL 予約語への名前の変更
COBOL 予約語でもある新しい名前を指定できます。Enterprise Developer では、そのような名前をコードに挿入すると、# をプレフィックスとして使用してエスケープされます。たとえば、変数または識別子の名前を name という語に変更すると、古い名前は #name に置き換えられます。
コード内で識別子が :: 表記によって参照されている場合、エスケープ文字は必要ありません。次の例は、COBOL 予約語である新しい名前が 2 つの変数に対して指定されたクラスを示しています。このコードでは、これらの変数を :: を使用して直接参照しています。
class-id SomeClass.
working-storage section.
01 #name binary-long.
01 #accept binary-long.
01 var-a binary-long.
method-id SomeMethod.
set #name to 0
set self::accept to 0
set var-a to 0
set self::var-a to 0
declare x as type SomeClass.
set x::name to 0
end method.
end class.
COBOL アプリケーションを他の言語に公開する場合、エスケープ文字 # は考慮されません。たとえば、C# から、この 2 つの変数に name および accept としてアクセスできます。
- コピーブックの変数の名前を変更する際には、コピーブックを拡張コピーブック ビューの参照元プログラムにインラインで示す必要があります。エディターでスタンドアロン ファイルとして開いたコピーブックでは、名前を変更できません。
- COPY...REPLACING 文を使用して参照されるコピーブック内の識別子の名前は変更できません。
- JCL ファイルまたは BMS ファイルのデータ項目の名前は変更できません。
- typedef メンバーの名前は変更できません。
- 現在のソリューションの範囲外のリソースでは、識別子の名前を変更できません。
- 名前の変更は、現在のプログラムに対してのみ機能します。
- プログラムやエントリポイントの名前は変更できません。
- コピーブックの名前はエディターからは変更できません。ソリューション エクスプローラーからコピーブックの名前を変更できます。ただし、これによってコード内のコピーブックへの参照が変更されることはありません。