![]() |
AS ライセンスのインストール | 開発システムユーザ | ![]() |
この章では、AS ライセンスの管理方法を説明します。
使用しているシステムで AS ライセンスの使用状況を監視するには、AppTrack ライセンス管理ユーティリティを使用します。このユーティリティを使用するための手順は、次のとおりです。
$COBDIR/aslmf/apptrack
AppTrack のメニューが表示されます。
AppTrack から、インストール済みのライセンス数と、実行中のアプリケーションのコピーの数を示したレポートが表示されます。
各
Application Server について、インストールされている AS ライセンス数と、その中で使用中であるものを示したレポートが表示されます。**Developer
Usage に続けて表示されるエントリは、Micro Focus 開発システムによって自動的にインストールされた AS ライセンスを指します。1
つの「開発システムライセンス」ユニットに対して、5 つの「開発 AS ライセンス」ユニットが AS ライセンスデータベースにインストールされます。これらのライセンスは、Developer
Usage とマークされてライセンスリスト ( ライセンス管理ユーティリティメニューのオプション 1 を選択して表示 ) に表示されますが、ライセンス管理ユーティリティではインストールすることも、アンインストールすることもできません。大半のシステムには
Micro Focus 開発システムがインストールされていないため、通常は Developer Usage のエントリは表示されません。
統計をとるために、一定期間にわたって定期的にライセンスの使用状況のスナップショットを撮り、データ収集の最後の平均ライセンス使用数を取得すると便利です。統計をとるには、次のコマンドを使用します。
$COBDIR/aslmf/apptrack stats p n
指定するパラメータは、次のとおりです。
| p | 統計データを収集する間隔を秒数で指定します。 |
| n | 統計データを収集する回数を指定します。 |
次にコマンド例を示します。
$COBDIR/aslmf/apptrack stats 60 10
60 秒に 1 回の割合で、スナップショットを 10 回撮ります。
デフォルトでは、統計は画面に表示されます。通常は統計をファイルに出力した方が便利です。次に例を示します。
$COBDIR/aslmf/apptrack stats 60 10 >> userfile
統計の書式は、AppTrack の [ライセンスの概要] で表示されるものとほとんど同じです。詳細については、『ライセンスの使用状況の監視』を参照してください。相違点は、見出し行が表示されない点と、各スナップショットが境界線によって区切られている点です。
使用不可になったライセンスも統計に表示されます。
アプリケーションを実行しようとしたユーザ数が、インストール済みのライセンス数を上回ると、一部のユーザは現在使用できるライセンスユニットがないという応答を受け取ります。この状況が発生する頻度を監視して、追加購入する AS ライセンス数を決定します。
AppTrack では、ライセンスがない場合の作業の監視に役立つように、ライセンスユニットの要求を満足できなかった場合は常にシェルスクリプト、 /var/mfaslmf/nolicense
を実行します。それぞれのアプリケーションを個別に識別できるように、Application Server のインストールディレクトリを識別する、1 つのパラメータをスクリプトに渡します。このスクリプトは、ディレクトリ名と、実行の試みが失敗した日時をファイル、
/var/mfaslmf/USERLOG に書き込みます。
それぞれの条件に合わせて nolicense スクリプトを編集できます。たとえば、このスクリプトでは、スクリプトを起動するたびに特定のユーザにメッセージを送信がコメントとして記述されています。
この監視機能を使用しない場合は、nolicense を削除するか、名前を変更して、取り除いてください。後で必要になった際にファイルを簡単に作成し直すことができるよう、名前を変更すると安全です。
全体的なライセンス数は十分であっても、ある瞬間に複数のユーザがアプリケーションを要求すると、ライセンス割り当てを超過することがあります。その場合は、環境変数 ASLMFRETRY の設定をお奨めします。
注 : stats コマンドを使用して、一定期間にライセンスを使用したユーザ数を確認できます。詳細については、『統計の収集』の項を参照してください。
ASLMFRETRY を設定すると、アプリケーションがライセンスユニットの取得を試行する回数、および再試行までの待機時間を指定できます。事実上、タスクはライセンスユニットが解放されるまで保留されます。
ASLMFRETRY の書式は、次のとおりです。
ASLMFRETRY=retries[,wait]
指定するパラメータは、次のとおりです。
| retries | タスクがライセンスの取得を試行する回数 |
| wait | ライセンスの取得を再試行するまで待機する秒数。デフォルト値は 10 です。 |
たとえば、ライセンスの使用に対して 100 回まで試行できるようにする場合は、次のとおりです。
ASLMFRETRY=100 export ASLMFRETRY
ライセンスの使用に対して 25 回まで試行できるようにし、試行間隔を 1 分に指定する場合は、次のとおりです
ASLMFRETRY=25,60 export ASLMFRETRY
注 : ASLMFRETRY 環境変数を設定すると、未使用のオーバードラフトライセンスユニットがある場合は、それらがすべて使用されるまで、再試行はまったく行われません。オーバードラフト機能の詳細については、『オーバードラフト』の項を参照してください。
同時に複数のアプリケーションのコピーを実行する予定がある場合は、同時実行ユーザ数に対して十分な数のライセンスユニットを確保する必要があります。たとえば、年末などの特別な時期には、通常より多数のアプリケーションのコピーを同時に実行する必要性が生じることもあります。この状況に対応できるように、十分な数の AS ライセンスを注文する必要があります。ただし、追加のライセンスを購入するまでの間、予定外の使用の変動に対処できるよう、AppTrack は制限付きのオーバードラフト機能を内臓しています。適用可能なライセンスユニットを上回る複数のアプリケーションのコピーを同時に実行しようと試みた場合は、その初回試行時にオーバードラフト機能が起動します。この機能を使用すると、1 か月間追加のアプリケーションのコピーを実行できます。この期間を過ぎると、標準のライセンス使用に戻ります。
『ライセンスの再試行の自動化』の項で説明したように、ASLMFRETRY 環境変数を設定すると、未使用のオーバードラフトライセンスユニットがある場合は、それらがすべて使用されるまで、再試行はまったく行われません。
実行できる追加のオーバードラフトコピーの数は、アプリケーションにインストールされたライセンスユニット数によって異なります。
| インストールされたライセンスユニット |
使用可能なオーバドラフトライセンスユニット |
|---|---|
| 1 | 0 |
| 2 - 9 | 1 |
| 10 - 19 | 2 |
| 20 - 29 | 3 |
| 30 - 39 | 4 |
新たに 10 個のライセンスユニットをインストールするたびに、使用可能なオーバードラフトライセンスが 1 個ずつ追加されます。
AS ライセンスがインストールされているにもかかわらず、ユーザがアプリケーションを実行できない場合は、正しい Application Server に対してライセンスがインストールされているかどうかを確認してください。ライセンス管理ユーティリティを起動し、オプション 1 ( ライセンスリスト ) を選択します。
表示されたライセンスが正しい場合は、Application Server ディレクトリの設定が、正しいアプリケーションのものと一致しているかどうかを確認してください。
ライセンスが誤った Application Server にインストールされている場合は、ライセンスをアンインストールし、COBDIR を正しい参照先ディレクトリに設定し、Application Server にライセンスを再インストールします。
正しいディレクトリにインストールした後、引き続きアプリケーションを実行できない場合は、ライセンス管理ユーティリティのオプション 6 ( ライセンスの再初期化 ) を選択してください。この処理を実行しても効果がない場合は、アプリケーションの販売元に連絡し、問題を説明してください。
AppTrack 下でアプリケーションを起動したときに、「環境変数 COBDIR が設定されていないか、または不適切な権限です。」というメッセージが表れた場合は、次の事項を確認してください。
Copyright © 2002 Micro Focus International Limited. All rights reserved.
本書、ならびに使用されている固有の商標と商品名は国際法で保護されています。
![]() |
AS ライセンスのインストール | 開発システムユーザ |