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第 2 章 AS ライセンスのインストール

この章では、AppTrack を使用して AS ライセンスをインストールする方法を説明します。

2.1 ライセンスのインストール

AS ライセンスをインストールする手順は、次のとおりです。

  1. アプリケーションを実行するユーザアカウントにログインします。

  2. コマンドプロンプトで次のコマンドを入力して、AppTrack ライセンス管理ユーティリティを起動します。
    $COBDIR/aslmf/apptrack
  3. 初めて正式ライセンス版アプリケーションをシステムにインストールしている場合は、パスワードの作成を要求されます。

    半角英数字で 6 字のパスワードを入力します。大文字または小文字を使用できます。


    注 : アルファベットは、ASCII の範囲に制限されています。たとえば、アクセントの付いた文字は使用できません。


    このパスワードを安全な場所に保管しておいてください。ライセンスのインストールとアンインストールを含む、Apptrack の機能を使用する場合は必ずパスワードを入力する必要があります。

    パスワードに空白文字を 6 個入力すると、パスワードが不要であることを指定できます。ただし、AS ライセンスのコピーや、ライセンスシステムの権限のないユーザによる変更を防止するために、パスワードの使用をお奨めします。

    システムに他の正式ライセンス版アプリケーションがすでに存在する場合は、パスワードの入力を要求されます。パスワードを入力してください ( パスワードを空白文字に設定していない場合 )。

    パスワードを入力し終わると、AppTrack のメニューが表示されます。

  4. 3 (ライセンスのインストール)のキーを押して、AS ライセンスをインストールします。

    ライセンスキーのシリアル番号とライセンス番号を入力するプロンプトが表示されます。

    シリアル番号の入力時に、間違った文字を入力した場合は、バックスペースキーを使用して間違った文字を削除し、数字を再入力します。シリアル番号を入力した後に、間違いに気づいた場合は、もう一度 Enter を押すと、インストール処理が終了します(ライセンスキーが無効であるというメッセージが表示されますが、この場合は無視してください)。同様に、ライセンスのインストールを中止する場合は、Enter を押して、ライセンスキーが無効であるというメッセージが表示されたら、処理を継続してください。

上記のインストール手順に従って、AS ライセンスを 1 つずつインストールします。アプリケーションにインストールしたライセンスキーを確認するには、メニューのオプション 1 ( ライセンスリスト ) を選択します。インストールしたライセンスの詳細が画面に表示されます。確認が終わったら、9 ( 終了 ) を押して AppTrack を終了します。

64 ビット版の Application Server
64 ビット版のライセンスをインストールすると、64 ビット版の Application Server でアプリケーションを使用できます。このとき、旧バージョンの 32 ビット版の Application Server に対してインストールした 32 ビット版のライセンスはすべて使用不可になります。ただし、使用不可になるのは、64 ビット版を 32 ビット版と同じディレクトリにインストールした場合 ($COBDIR の値を変更しなかった場合 ) のみです。32 ビット版のライセンスが使用不可になる場合は、警告メッセージが表示されます。

64 ビット版のライセンスをすべてアンインストールすると、32 ビット版のライセンスが再び使用可能になります。

32 ビット版のライセンスは、いつでもインストールおよびアンインストールできます。これらの処理は、64 ビット版の Application Server にまったく影響を与えません。

2.2 AS ライセンスのインストールの問題

ライセンス管理ユーティリティを起動するには、次のコマンドを入力します。

$COBDIR/aslmf/apptrack

このとき、次のメッセージが表示され、他の処理がいっさい発生しない場合があります。

/aslmf/apptrack not found

この場合は、正しいユーザにログインするだけではライセンス管理ユーティリティを実行するための環境設定はできません。

アプリケーションの Application Server がインストールされている場所を指定する必要があります。インストールディレクトリがわかっている場合は、次のコマンドを入力します。ただし、cobol-installation-directory には、Application Server がインストールされたディレクトリの完全パスを指定してください。

COBDIR=cobol-installation-directory
export COBDIR

大文字と小文字の区別を正確に入力します。次に例を示します。

COBDIR=/usr/lib/cobol
export COBDIR

ここで、元のコマンドをもう一度入力します。

$COBDIR/aslmf/apptrack

Application Server をインストールしたディレクトリがわからない場合は、次のコマンドを使用してシステムを走査し、ライセンス管理ユーティリティが格納されたすべてのディレクトリを検索できます。

find / -name apptrack -print

このコマンドの出力に、いくつかのディレクトリにアクセスできなかったことが表示される場合がありますが、それらは無視してください。このコマンドの出力に、次の 1 行が含まれています。

 cobol-installation-directory/aslmf/apptrack

また、次のような行も表示されます。

 /usr/lib/cobol/aslmf/apptrack

この場合は、Application Server はディレクトリ、 /usr/lib/cobol/aslmf にインストールされています。

find コマンドの出力に、apptrack が格納されたディレクトリが表示されなかった場合は、使用しているシステムに Application Server がインストールされていません。

find コマンドの出力に、apptrack が格納されたディレクトリが複数表示された場合は、そのうちの 1 つだけが自分のアプリケーション用です。その他のディレクトリは、システムにインストールされ、他のユーザが使用しているアプリケーション用です。各 apptrack のインストール日付を調べて、どれが自分のものであるかを確認するために、表示された各ディレクトリに対して次のコマンドを実行します。

ls -l cobol-installation-directory/aslmf/apptrack

確信が持てない場合は、他のユーザの AS ディレクトリについてシステム管理者に尋ねてください。他のユーザは apptrack のコピーを実行し、オプション 2 ( ライセンスの概要 ) を選択することで、どれが自分の AS ディレクトリであるかを調べます。

自分のアプリケーション用の AS ディレクトリを確認したら、今後の使用のためにメモしておき、この項の最初に戻ってライセンス管理ユーティリティを起動します。

2.3 AS ライセンスのアンインストール

AS ライセンスを別のシステムにインストールするには、AS ライセンスをアンインストールする必要があります。ライセンスをアンインストールするには、次のように入力します。

$COBDIR/aslmf/apptrack

AppTrack のパスワードを入力すると、メニューが表示されます。オプション 4 ( ライセンスのアンインストール ) を選択してアンインストールオプションを選択し、ライセンスのインストールの場合とまったく同じ手順を実行します。アプリケーションに対してインストールしたライセンスキーがわからない場合は、メニューのオプション 1 ( ライセンスリスト ) を選択して、ライセンスの詳細を表示します。ここで、アンインストールするライセンスキーを選択できます。

64 ビット版の Application Server
64 ビット版のライセンスをすべてアンインストールすると、32 ビット版のライセンスが再び使用可能になります。ただし、これは 64 ビット版を 32 ビット版と同じディレクトリにインストールした場合($COBDIR の値を変更しなかった場合)のみです。

2.4 パスワード

AppTrack のパスワードを作成した後、次回のユーティリティの実行で再びパスワードの作成プロンプトが表示されることがあります。これは最初のパスワードを設定した後、ライセンスをインストールせずにライセンス管理ユーティリティを終了し、システムに他の Application Server がまったくインストールされていない場合に起こります。

インストールしたライセンスはすべてライセンスデータベースに格納されます。ライセンスデータベースは、この Application Server のユーザ、または異なる Application Server のユーザのどちらかが初めてライセンスをインストールしたときに作成されます。選択したパスワードは、ライセンスデータベースにもインストールされるため、データベースが作成されるまでは、パスワードを保存する場所がありません。ライセンスをインストールし、データベースが作成されると、パスワードが保存されます。ライセンスデータベースからすべてのライセンスを削除しても、パスワードは保存されます。ライセンスデータベースのパスワードは 1 つだけです。他の Application Server がシステムにインストールされ、他のユーザによって管理されている場合は、同じパスワードをすべてのユーザ間で共有します。

2.5 ライセンスデータベース

インストールしたライセンスはすべてライセンスデータベースに格納されます。このデータベースは、異なる Application Server のユーザを含むいずれかのユーザが、初めてライセンスをインストールしたときに作成されます。データベースは、ディレクトリ、 /var/mfaslmf にあるファイル、 mfasdb に保持されます。

データベースへのアクセスはすべてランタイムシステムによって処理されており、プログラムが直接アクセスする必要がないため、データベースについての知識は必要はありません。AppTrack の使用によるライセンスのインストールまたは削除以外は、データベースの内容を変更できません。データベースのキーは暗号化され、AppTrack を使用したユーザのみに表示されます。AppTrack へのアクセスは、オプションのパスワードシステムを使用して制限することができます。

データベースが削除または破壊された場合は、バックアップから復元することはできません。AppTrack を使用してライセンスを再インストールして、データベースを再作成する必要があります。悪意のあるユーザによる意図的なデータベースの破壊や削除に対する保護はありません。


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