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Micro Focus Net Express 3.0J が標準装備する UNIX Option という機能を用いることによって、COBOLアプリケーションの開発、テスト、デバッグを行い、完成されたアプリケーションをネットワークを経由してファイル転送し、UNIX上で再コンパイルするという作業を、一貫して Windows GUI環境下で行うことができます。
このサンプルセッションでは、Windows上で Net Expressを使用して、Server Expressのアプリケーションをクロス開発する方法に親しむことができます。簡単な画面入出力を使用した索引ファイルのメンテナンスプログラムを例題として使用します。
このサンプルセッションを実行するためには、以下の前提が必要です:
UNIXオプションは、Net Expressで新規開発されたアプリケーションをターゲットのUNIX機へ転送してビルドする 「パブリッシュ」機能を提供しています。
UNIXオプションは UNIXリモートシェル (RSH)プロトコルを使用して、アプリケーションをPCからUNIXへパブリッシュします。ほとんどすべての UNIXシステムは、デフォルトで RSHサーバープログラムの使用が可能です。
パブリッシャがリモートシェルを使用して UNIX側と通信するために、UNIX上に SCPと呼ばれるプログラムをインストールしておく必要があります。以下の手順に従ってください。
mkdir /usr/local/bin
cp /tmp/scp /usr/local/bin/scp ; chmod 755 /usr/local/bin/scp
/etc/hosts.equiv ファイルに、マシン名 ユーザID のエントリを、以下の例のように追加します。
ws1 usr1
このファイルが存在しない場合は、テキストファイルとして新規作成してください。また、各ユーザのホームディレクトリ下の .rhosts ファイルにも、該当するユーザの使用するPCに関する、マシン名 ユーザID のエントリを追加します。
パブリッシュ中の環境に対して、変数の変更または追加指定を行うには、ファイル、.mfenv に環境変数を記述します。ここでは、COBOLシステムのシェアドオブジェクトの探索パスを LD_LIBRARY_PATH環境変数(Solarisの場合)、SHLIB_PATH(HP-UXの場合)に指定します。以下に例を示します。
LD_LIBRARY_PATH=/opt/lib/cobol/lib
export LD_LIBRARY_PATH
Net Express では IDE というGUI環境の中でほとんどすべての開発作業を行うことができます。
IDE は統合化されたデスクトップシェルによって、編集・コンパイル・デバッグなどのプログラム開発のあらゆる工程をプロジェクト単位で支援します。開発プロジェクトを構成するすべてのオブジェクト(ソースファイル、データファイル、ドキュメント)を一元管理し、ツールの選択起動を簡単なマウス操作で行えます。
IDEを使うためには、プロジェクトを作成する必要があります。以下に、そのための準備作業を説明します。
CUSTCHAR.cbl
SCRDEF01.cpy
以上で関連ソースの登録が完了しました。
Net Express を始めとする Micro Focus の COBOL コンパイラは、100 以上にも及ぶ多種多様なコンパイラ指令を持っています。この指定によってコンパイラの動作をさまざまにカスタマイズすることができます。 コンパイラ指令の指定方法には以下のものがあります:
上記の指定方法は、上のものほど優先度が高い指定となります。
このセッションでは、とくに指令は指定しません。必要な指令の設定は、適宜上記のいずれかの方法で与えることができます。以下に手順の一例を示します。
ツールバー上の[リビルド]ボタンでプロジェクト全体のコンパイルを行えます。
IDEの下部にある出力ウィンドウの〔ビルド〕タブに進捗が表示されます。コンパイルのエラーがあると、ここにエラーメッセージが表示されます。エラーメッセージ行をダブルクリックすると、ソース中の問題個所がエディタで表示されます。
[リビルド]ボタンは、前回リビルドされてから更新されたソースメンバーだけを自動的に選択してコンパイルします。また、COPYメンバーの依存関係も把握しているため、COPYが更新された場合は、そのCOPYに依存するソースメンバーだけを自動的に選択してコンパイルします。
プロジェクトツリービュー中で、CUSTCHAR.int を右クリックし、[アニメート]を選択します。
確認ダイアログボックスで【はい】をクリックすると、アニメータがスタートし、CUSTCHAR.cblの手続き部の先頭に位置付けられます。この後[ステップ]ボタンをクリックするとプログラムが1ステップずつ実行されます。
このデモプログラムの操作方法は明解です。プログラムを最初に実行したときに、実行ディレクトリの下に CUST.DAT という索引編成ファイルを作成します。以下のメンテナンス画面を使用して、顧客マスターファイルにレコードを追加、更新または削除してみてください。
UNIX サーバ上に、このプログラムを転送してビルドするためのディレクトリを新規に作成しておきます。このディレクトリには、4.2.2 でリモートシェルに登録したユーザに書き込み権が与えられていなければなりません。
UNIX へログインし、第 3 章で説明されている方法により、Server Express で CUSTCHAR.int をアニメートまたは実行してください。
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