第 7 章 : サービス、パッケージ、および要求ハンドラ

ここでは、サービス、パッケージ、および要求ハンドラのそれぞれのオブジェクトについて説明し、これらのオブジェクトの相互関係と実行できる作業について説明します。

7.1 はじめに

サービスオブジェクト、実装パッケージオブジェクト、および要求ハンドラオブジェクトはともに動作することで、サービスベースのビジネス機能を提供することができます。 システムサービスとは対照的に、ビジネスサービスのサービスオブジェクトには、必ず 1 つの要求ハンドラと関連付けられた 1 つの実装パッケージが必要です。 サービスオブジェクトには 1 つ以上のサービスリスナーを関連付けることができます。

これらの 3 種類のオブジェクトに対して行う管理作業は、次のとおりです。

7.2 サービスの手動作成

Interface Mapping Toolkit を使用してサービスをディプロイすると、必要なすべてのオブジェクトは自動的に作成され、それらが関係付けられますが、 エンタープライズサーバにサービスを手動で追加した場合は、追加したサービスのオブジェクトとそれらの関係を、次の順序で作成する必要があります。

  1. エンタープライズサーバに実装パッケージを追加する。
  2. 1 つ以上のサービスリスナーを追加する。
  3. サービスを追加し、そのサービスとリスナー、実装パッケージ、または要求ハンドラを関連付ける。

7.3 追加、更新、および削除

サービスと実装パッケージをエンタープライズサーバに追加し、エンタープライズサーバが実行中かどうかに関係なく、追加したサービスと実装パッケージを更新または削除できます。

エンタープライズサーバが実行中の場合は (つまり、状態が「開始」の場合)、サービスとパッケージを追加するときに、その変更がすぐにエンタープライズサーバに反映されます。 サービスがクライアント要求に応答していない場合は、更新が受け付けられてその変更がすぐに反映されます。

クライアント要求でリソースが使用されている場合は、サービス、パッケージ、リスナー、または要求ハンドラを削除できません。 サービスが実行中かどうかに関係なく、パッケージがサービスに関連付けられている場合はパッケージを削除できません。 サービスにオペレーションがある場合は、サービスとそのすべてのオペレーションを 1 回でまとめて削除したり、オペレーションやパッケージを個別に削除したりできます。

エンタープライズサーバの実行中にリソースを追加、編集、または削除した場合は、オペレーションの成功や変更を示す管理メッセージがエンタープライズサーバコンソールに送信されます。

Enterprise Server が拒否する更新を Directory Server で受け付ける場合は、使用されているエンタープライズサーバで Directory Server リポジトリの同期が取れなくなることがあります。 同期が取れなくなった場合には、サーバをいったん停止してから再起動して更新を同期させます。

7.4 サービス

サービスは、特定のビジネス機能にアクセスできます。

Interface Mapping Toolkit を使用してディプロイしたサービスは、常に 1 つ以上のオペレーションを含みます。たとえば、『入門書』で説明されているインターフェイスマッピングチュートリアルを実行すると、4 つのオペレーション (レコードの追加、レコードの読み取り、次のレコードの取得、レコードの削除) を含むサービス wmapserv が作成されます。 Enterprise Server のマニュアルでは、この種類のサービスに対して「オペレーションをもつサービス」という表現を使用します。

サービスの名前とサービスに関連付ける要求ハンドラ (ある場合) によって、エンタープライズサーバ内に作成するサービスには 1 つ以上のオペレーションが含まれます。 サービスを作成しサービスに要求ハンドラを関連付けない場合、または指定した名前に有効な区切り文字が含まれない場合には、サービスとオペレーションは同じものとなります。 Enterprise Server のマニュアルでは、この種類のサービスに対して「単純サービス」という表現を使用します。 デフォルトエンタープライズサーバ ESDEMO の Deploy サービスなどのシステムサービスは単純サービスです。

サービス名には 2 つの形式があります。形式は、サービスにオペレーションが含まれるかどうかによって決定されます。 次の 2 つの形式があります。

7.4.1 サービステーブル

ホームページ内のサーバのテーブルで「サービス」にある [詳細] をクリックすると、リポジトリ内に格納されているサービスの情報が表示できます。図 7-1 に、サービステーブルを示します。



図 7-1 : サービステーブル

表示される情報は、次のとおりです。

7.4.2 実行できる作業

Modify またはそれ以上のアクセス権をもつ場合は、次の作業ができます。

Add/Delete またはそれ以上のアクセス権をもつ場合は、次の作業もできます。

方法

7.5 実装パッケージ

実装パッケージは、ビジネス機能を提供するアプリケーションを定義します。

7.5.1 パッケージテーブル

ホームページ内のサーバのテーブルで「パッケージ」にある [詳細] をクリックすると、リポジトリ内に格納されているパッケージの情報が表示できます。図 7-2 に、パッケージテーブルを示します。



図 7-2 : パッケージテーブル

表示される情報は、次のとおりです。

7.5.2 実行できる作業

Modify またはそれ以上のアクセス権をもつ場合は、次の作業ができます。

Add/Delete またはそれ以上のアクセス権をもつ場合は、次の作業もできます。

方法

7.6 要求ハンドラ

要求ハンドラは、クライアントからのサーバへのアクセス要求を受信し、要求をビジネス機能を提供するアプリケーションが解読できる形式に変換するソフトウェアです。 Enterprise Server では、次の要求ハンドラが提供されています。

7.6.1 要求ハンドラテーブル

ホームページ内のサーバのテーブルで「要求ハンドラ」にある [詳細] をクリックすると、リポジトリ内に格納されている要求ハンドラの情報が表示できます。図 7-3 に、要求ハンドラテーブルを示します。



図 7-3 : 要求ハンドラテーブル

表示される情報は、次のとおりです。

7.6.2 実行できる作業

Modify またはそれ以上のアクセス権をもつ場合は、次の作業ができます。

Add/Delete またはそれ以上のアクセス権をもつ場合は、次の作業もできます。

方法


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