第 2 章: ライセンスのインストールと管理

ここでは、AppTrack の実行方法と、AppTrack による AS、またはES ライセンスのインストールおよび管理の方法について説明します。

この章では、「ライセンスユニット」とは、ライセンスデータベース中に格納され、 アプリケーションから利用可能になっている Micro Focus Serverライセンスの一つを意味しています。

概要

Micro Focus Server を使用するアプリケーションを実行する前に、AS、またはES ライセンスがインストールされている必要があります。 これらのライセンスは、ライセンス管理ユーティリティの AppTrack を使用してインストールできます。 この章の『ライセンスのインストールとアンインストール』を参照してください。

インストールするライセンスは、すべてライセンスデータベースに格納されます。 誤用を防止するために、パスワードを設定することをお奨めします。

AppTrack の実行

ライセンス管理ユーティリティの AppTrack を使用して、ライセンスをインストールして管理し、アプリケーションを実行しているユーザ数を監視することができます。

ライセンスの詳細を正しく表示するために、最新バージョンの Micro Focus Server に付属する AppTrack を使用してください。

警告:AppTrack をシステムで使用するには、UNIX が共有メモリの割り当てと使用をサポートしている必要があります。

方法

AppTrack のパスワードの設定

許可されていない人物がライセンスシステムを改ざんするのを防ぐため、AppTrack にパスワードを設定することをお奨めします。

インストールしたライセンスはすべてライセンスデータベースに格納されます。ライセンスデータベースは、当該 Micro Focus Server のユーザ、または異なる Micro Focus Server のユーザのいずれかが初めてライセンスをインストールしたときに作成されます。 設定したパスワードは、そのライセンスデータベースにインストールされるので、データベースが生成されるまではパスワードを保存する場所はありません。 ライセンスをインストールし、データベースが生成されると、そのパスワードが保存されます。 ライセンスデータベースからすべてのライセンスを削除しても、パスワードは保存されたままです。 ライセンスデータベースに存在するパスワードは、1 つのみなので注意してください。他の Micro Focus Server がシステムにインストールされ、他のユーザによって管理されている場合は、その同じパスワードをすべてのユーザ間で共有します。

方法

AppTrack によるライセンスのインストールとアンインストール

AppTrack を使用してライセンスを手動でインストールできます。

1 つの AS、またはES ライセンスを複数のマシンに同時にインストールすることはできません。これを行った場合、使用許諾契約条件を破ることになります。AS、またはES ライセンスを 1 つのシステムから他のシステムに移すには、まず現在のシステムからライセンスをアンインストールする必要があります。追加の AS、またはES ライセンスが必要な場合は、サポート窓口または Micro Focus 社が許諾した提供者に、購入の詳細をお問い合わせください。

使用しない古いライセンスはアンインストールしておくことを推奨します。 ライセンスはシステムのブート時に共有メモリにロードされるため、不要なリソースを使用していることになります。

方法

AIX の 64 ビット版アプリケーション:

64 ビット版の Application Server を AIX にインストールすると、64 ビット版用のライセンスが発行されます。 AIX にインストールされている 32 ビット版の Application Server に関連するライセンスはすべて有効のままですが、 AIX にインストールされた 64 ビット版の Application Server では 32 ビット版ライセンスは使用できません。同様に、AIX にインストールされた 32 ビット版の Application Server で 64 ビット版ライセンスを使用することもできません。

32 ビット版のライセンスは、いつでもインストールおよびアンインストールできます。ただし、これらが存在していても、64 ビット版の Application Server には何の影響もありません。

ライセンスの使用状況の監視

AS、またはES ライセンスの使用状況を監視することができます。これは、AppTrack でライセンスレポートを表示したり、Enterprise Server のコンソールログを表示して行います。

Enterprise Server ライセンスメッセージがコンソールログに出力され、Enterprise Server Administration コンソールで表示できます。

AppTrack のライセンスレポートには、次の情報が表示されます。

方法

Developer Usage と表示されるエントリは、アプリケーションを開発する際に使用される開発者用ライセンスを示します。 このライセンスは、開発が完了し運用段階でのアプリケーションの実行には使用できません。詳細については、『開発者用ライセンス』の章を参照してください。

現在のユーザの表示

AppTrack で オプション 7 (現在のユーザ) を選択することで、現在 AS ライセンスユニットを使用しているユーザのリストを表示することができます。 また、独立したユーティリティ $COBDIR/aslmf/userstat.gnt を実行し、標準のリダイレクションを使用することで、出力をファイルにリダイレクトすることができます。

このオプションを使用するには、まず、/var/mfaslmf に空のファイル apptrack.log を作成し、ログを有効にする必要があります。 これを行うには、次のように touch コマンドを使用する方法が最も簡単です。

 touch /var/mfaslmf/apptrack.log

このファイルには一般的な書き込み許可を付与します。この許可がない場合、現在のユーザが正しく表示されない場合があります。

表示される情報はいくつかのブロックからなり、アクティブな ASLMF $COBDIR ごとに 1 つのブロックが存在します。 各ブロックは $COBDIR 値から始まり、その後にレコードのリストが続きます。その $COBDIR の下に各ユーザジョブのレコードが 1 つずつ示されます。 各レコードの詳細は、次のとおりです。

モデル 1 機能

ここではモデル 1 ライセンスで利用できる機能について説明します。

オーバードラフト

同時に複数のアプリケーションのコピーを実行する予定がある場合は、同時実行ユーザ数に対して十分な数のライセンスユニットを確保する必要があります。

たとえば、年末などの特別な時期には、通常より多くのアプリケーションのコピーを同時に実行しなければならない場合があります。この状況に対応できるように、十分な数の AS ライセンスを注文する必要があります。ただし、追加のライセンスを購入するまでの間、予定外の使用の変動に対処できるよう、AppTrack には制限付きのオーバードラフト機能が内臓されています。

AppTrack はライセンスユニットの使用状況を監視し、使用数がライセンスのキャパシティを超えたことを検出すると、/var/mfaslmf ディレクトリにあるファイル overdraft.log にエントリを作成します。

overdraft.log ファイルを毎日チェックし、ライセンスの使用に関するメッセージがないか調べる必要があります。 または、このファイルが更新されるたびにライセンスの管理者にメールが送信されるように、シェルスクリプト nolicense を構成することができます。 ライセンスの使用数がキャパシティを超えた場合、ライセンスの管理者は、製品の供給元にその解決方法を問い合わせる必要があります。 『ライセンスがない場合の特別な処理』を参照してください。

ライセンスの再試行の自動化』の項で説明されるように、ASLMFRETRY 環境変数を設定すると、未使用のオーバードラフトライセンスユニットがある場合は、それらがすべて使用されるまで、再試行は行われません。

実行できる追加のコピーの数は、アプリケーションにインストールされたライセンスユニット数によって次のようになります。

インストール済みのライセンスユニット数 使用可能な追加のライセンスユニット数
1 0
2 〜 9 1
10 〜 19 2
20 〜 29 3
30 〜 39 4

新たに 10 個のライセンスユニットをインストールするたびに、追加のライセンスが 1 つ使用可能になります。

この追加のライセンスは、最初に使用されてから 30日間有効となります。

ライセンスがない場合の特別な処理

アプリケーションを実行しようとしたユーザの数が、インストール済みのライセンス数を上回ると、一部のユーザは現在使用できるライセンスユニットがないという応答を受け取ります。この状況が発生する頻度を監視して、追加購入する AS ライセンス数を決定します。

AppTrack では、ライセンスがない状況を監視するために、ライセンスユニットの要求が満たされない場合は常にシェルスクリプト /var/mfaslmf/nolicense が実行されます。それぞれのアプリケーションを個別に識別できるように、Application Server のインストールディレクトリを識別する、1 つのパラメータがスクリプトに渡されます。このスクリプトは、ディレクトリ名と、実行の試みが失敗した日時を /var/mfaslmf/USERLOG ファイルに書き込みます。

提供されているサンプルスクリプト nolicense は必要に応じて変更することができます。たとえば、このスクリプトにはコメント化された行や、スクリプトの呼び出し方法が記述されている行や、特定のユーザにメールを自動送信する方法が記述された行があります。

注意: nolicense スクリプトの中で AppTrackユーティリティ自身や、AppTrackライセンスを消費するような処理を実行することはできません。 これを行うと予期せぬ動作が発生します。

この監視機能を使用したくない場合は、nolicense スクリプトを無効にすることができます。これを行う方法としては、必要のない行をコメントアウトすることをお奨めします。

AppTrack は、nolicense スクリプトがルートユーザによって所有されていて、Group や Other に対して書き込み許可がない場合のみ、このスクリプトを実行します。 これによって、ライセンス管理に責任を持たない者がスクリプトに書き込みできないようにしています。

ライセンスの再試行の自動化

全体的なライセンス数は十分であっても、ある瞬間に複数のユーザがアプリケーションを要求すると、ライセンス割り当てを超過することがあります。その場合は、環境変数 ASLMFRETRY の設定をお奨めします。

注:stats コマンドを使用して、一定期間にライセンスを使用したユーザ数を確認できます。詳細については、『統計の収集』の項を参照してください。

ASLMFRETRY を設定すると、アプリケーションがライセンスユニットの取得を試行する回数、および再試行までの待機時間を指定できます。実際は、タスクはライセンスユニットが解放されるまで一時停止の状態になります。

ASLMFRETRY の形式は、次のとおりです。

ASLMFRETRY=retries[,wait]

パラメータの内容は次のとおりです。

retries タスクがライセンスの取得を試行する回数。
wait ライセンスの取得を再試行するまで待機する秒数。デフォルト値は 10 です。

たとえば、ライセンスの使用を 100 回まで試行できるようにする場合は、次のように指定します。

ASLMFRETRY=100
export ASLMFRETRY 

ライセンスの使用を 25 回まで試行できるようにし、試行間隔を 1 分に指定する場合は、次のように指定します。

ASLMFRETRY=25,60
export ASLMFRETRY 

注:ASLMFRETRY 環境変数を設定すると、未使用のオーバードラフトライセンスユニットがある場合は、それらがすべて使用されるまで、再試行は行われません。オーバードラフト機能の詳細については、『オーバードラフト』の項を参照してください。

ライセンスの使用数に関する警告

ASLMF ライセンスの使用数が、定義したレベルに達するか上回ったときにユーザスクリプトが起動するように設定すると、ライセンスの追加購入が必要なことを示す警告を表示したり、オーバードラフトの初回の使用時を一部制御することができるので便利です。

デフォルトでは、ライセンスの使用数に関する警告は有効になっていません。

テキストファイル watermark でライセンスの使用数のレベルを指定します。このファイルは、Application Server をインストールした $COBDIR ディレクトリに作成する必要があります。 ライセンスの使用数に関する警告機能は、Application Server のインストール環境ごとに機能するため、環境ごとにオンまたはオフにできます。また、環境ごとに異なる使用レベルを指定することができます。

テキストファイル watermark では、次のどちらかを使用してライセンスの使用数レベルを定義します。

ライセンスの使用数レベルが定義した数に達するか超過すると、AppTrack はユーザスクリプト /var/mfaslmf/watermark を実行し、次のパラメータをスクリプトに渡します

有益なアクション (スクリプトから電子メールで警告を送信するなど) が行われるようにユーザスクリプト /var/mfaslmf/watermark を記述する必要があります。

AppTrack は、watermark スクリプトがルートユーザによって所有されていて、Group や Other に対して書き込み許可がない場合のみ、このスクリプトを実行します。 これによって、ライセンス管理に責任を持たない者がスクリプトに書き込みできないようにしています。

ライセンスの使用数に関する警告は、テキストファイル $COBDIR /WATERMARK が存在する場合に限り有効です。 ライセンスの使用数に関する警告を無効にする場合は、単にライセンスの使用数レベルの値を到達不能な値に変更するのではなく、$COBDIR /WATERMARK を削除する必要があります。 このファイルを削除しないと、AppTrack がそのファイルを開いて内容を解析するので不要な処理時間がかかってしまいます。

統計の収集

統計をとるために、一定期間にわたって定期的にライセンスの使用状況のスナップショットを撮り、データ収集の最後に平均ライセンス使用数を計算すると便利です。統計をとるには、次のコマンドを使用します。

$COBDIR/aslmf/apptrack stats p n 

パラメータの内容は次のとおりです。

p 統計データを収集する間隔を秒数で指定します。
n 統計データを収集する回数を指定します。

次に例を示します。

$COBDIR/aslmf/apptrack stats 60 10

この例では、60 秒に 1 回の割合で、スナップショットを 10 回撮ります。

デフォルトでは、統計は画面に表示されますが、通常は次の例に示すようにファイルに出力した方が便利です。

$COBDIR/aslmf/apptrack stats 60 10 >> userfile

統計の書式は、AppTrack の「ライセンスの概要」で表示されるものとほとんど同じです。詳細については、『ライセンスの使用状況の監視』を参照してください。異なるのは、見出し行が表示されない点と、各スナップショットが境界線によって区切られている点です。

モデル 2 機能

ここでは、Micro Focus Server のモデル 2 ライセンスで利用できる機能について説明します。

複数インストール間での共有

モデル 2 ライセンスは、一つの UNIXマシン上にインストールされた複数の Micro Focus Server の間で共有することができます。

オーバードラフト

同時に複数のアプリケーションのコピーを実行する予定がある場合は、同時実行ユーザ数に対して十分な数の Micro Focus Server ライセンス を確保する必要があります。 たとえば、年末などの特別な時期には、通常より多くのアプリケーションのコピーを同時に実行しなければならない場合があります。 この状況に対応できるように、十分な数の Micro Focus Server ライセンスを購入しておく必要があります。 ただし、追加のライセンスを購入するまでの間、予定外の使用の変動に対処できるよう、AppTrack には制限付きのオーバードラフト機能が内臓されています。

AppTrack はライセンスユニットの使用を監視しており、インストールされたライセンス数を超える使用を、 overdraft.log というログファイルに記録します。 このファイルは、ディレクトリ /var/mfaslmf にあります。

利用者は、このログファイルを定期的に監視し、ソフトウェアの超過利用が無いかを点検し、 もしあれば、追加ライセンスを購入する必要があります。

しかし、予定外の超過に起因してシステムが稼動しなくなることを防ぐために、 AppTrack は購入済みライセンス数の 10%超過までは禁止していません。

さらに、AppTrack は、10%以上の超過に対しても、即時に禁止はしません。 10%以上を超過した使用が検出されると、AppTrack はその日付を「オーバードラフト日」として記録します。 このとき、AppTrack はシェルスクリプト /var/mfaslmf/nolicense を実行します。このスクリプトを構成して管理者に警告メールを送信するなどの手段をとってください。

AppTrack は、合計 10日の「オーバードラフト日」を許容しており、これを使い切るまでは上記のオーバードラフト処理が行われます。 追加の Micro Focus Serverライセンスを購入してインストールすると、オーバードラフト日の記録はリセットされます。 10%超過以上の使用が一度も発生しない日が 10日間続くと、オーバードラフト日の記録はリセットされます。

合計 10日の「オーバードラフト日」を使い切ると、オーバードラフト機能は凍結され以後すべての 10%以上の超過は禁止されます。ただし、追加ライセンスのインストールで凍結は解除されます。

10%超過以上の使用が一度も発生しない日が 10日間続くと、オーバードラフト日の記録はリセットされます。

エラーメッセージ

アプリケーションの実行時に、ライセンスに関連してさまざまな エラーメッセージが出ることがあります。 これらのメッセージの詳細については、 「Micro Focus Serverライセンスメッセージ」のトピックを参照してください。

Micro Focus Server を使用するアプリケーションが、ライセンスに関する問題で終了した場合には、 該当するエラーメッセージの番号が終了コードに設定されます。 これをチェックすることにより自動運転されるバッチアプリケーションでもエラーを検出することができます。

トラブルシューティング

AS ライセンスがインストールされているにもかかわらず、ユーザがアプリケーションを実行できない場合は、正しい Micro Focus Server に対してライセンスがインストールされているかどうかを確認してください。 AppTrack を起動して、オプション 1 (ライセンスリスト) を選択します。

表示されたライセンスが正しい場合は、Micro Focus Server ディレクトリに使用している設定が、正しいアプリケーションの設定に合っているか確認してください。

ライセンスが誤った Micro Focus Server にインストールされている場合は、ライセンスをアンインストールし、COBDIR を正しい参照先ディレクトリに設定し、Micro Focus Server にライセンスを再インストールします。

正しいディレクトリにインストールしても、引き続きアプリケーションを実行できない場合は、ライセンス管理ユーティリティのオプション 6 (ライセンスの再初期化) を選択してください。この処理を実行しても効果がない場合は、アプリケーションの販売元に連絡し、問題を説明してください。

AppTrack 下でアプリケーションを起動したときに、「環境変数 COBDIR が設定されていないか、または不適切な権限です。」というメッセージが表示された場合は、次の事項を確認してください。

ライセンスメッセージは、次の場合に表示されます。

モデル 2 ライセンスの場合は、オーバードラフトのログは Micro Focus Server のインストール先ディレクトリに格納されています。 このファイルは暗号化されていますが、場合によっては弊社の保守サービス窓口から 調査のためにご提供を依頼することがあります。 このファイルを削除したり、別のディレクトリにリネームすると AppTrack はアプリケーションの実行を禁止します。

破損したデータベースのリカバリ

ライセンスデータベースが削除されたり破損した場合は、aslmdbrecover ユーティリティを使用してデータベースを回復し、ライセンスを再インストールできます。 このユーティリティは、ライセンスデータベースと、システムに関連するすべてのファイルを削除し、データベースを再作成します。 その後、AppTrack ユーティリティが起動し、ライセンスの再インストールが要求されます。

破損したデータベースを回復するには、次の手順を行います。

  1. aslmdbrecover ユーティリティを実行するには、次のように入力します。
    sh $COBDIR/aslmf/aslmdbrecover 
  2. 前述の方法でライセンスを再インストールします。

開発システムのライセンスデータベースが破損している場合は、同じようなユーティリティ lmfdbrecover を使用してデータベースを回復できます。 『開発ライセンスガイド』が利用できる場合は、『ライセンス管理機能の管理』の章の『破損したデータベースのリカバリ』を参照してください。

AppTrack の実行に関する問題

次のコマンドを入力した場合、

$COBDIR/aslmf/apptrack

次のメッセージが表示され、

/aslmf/apptrack not found

他の処理が行われない場合があります。この場合、正しいユーザとしてログインするだけでは AppTrack を実行するための環境設定はできません。

アプリケーションの Application Server がインストールされている場所を設定し、オペレーティングシステムに従って必要な環境変数を設定する必要があります。

方法

Application Server がインストールされているディレクトリがわからない場合は、次のコマンドを使用してシステムを走査し、ライセンス管理ユーティリティが格納されているすべてのディレクトリを検索できます。

find / -name apptrack -print

このコマンドの出力に、いくつかのディレクトリにアクセスできなかったことが表示される場合がありますが、それらは無視してください。このコマンドの出力に、次の 1 行が含まれています。

 cobol-installation-directory/aslmf/apptrack

また、次のような行も表示されます。

 /usr/lib/cobol/aslmf/apptrack

この場合は、Application Server はディレクトリ /usr/lib/cobol/aslmf にインストールされています。

find コマンドの出力に、apptrack という文字を含むディレクトリが表示されなかった場合は、使用しているシステムに Application Server がインストールされていません。

find コマンドの出力に、apptrack という文字を含むディレクトリが複数表示された場合は、そのうちの 1 つだけが使用しているアプリケーションに対応しています。その他のディレクトリは、システムにインストールされ、他のユーザが使用しているアプリケーションに対応しています。各 AppTrack のインストール日付を調べて、どれが自分のものであるかを確認するために、表示された各ディレクトリに対して次のコマンドを実行します。

ls -l cobol-installation-directory/aslmf/apptrack

確信が持てない場合は、他のユーザが使用している AS ディレクトリをシステム管理者に確認してください。他のユーザは、AppTrack のコピーを実行し、オプション 2 ( ライセンスの概要) を選択することで、どれが自分の AS ディレクトリであるか確認できます。

自分のアプリケーションに対応する AS ディレクトリを確認したら、今後の使用のためにディレクトリ名をメモし、このセクションの最初に戻って AppTrack を起動します。


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