コンテナー (既知の問題点)

Visual COBOL をコンテナーとともに使用する場合は、次の制限に注意する必要があります。

デバッグ

  • Ubuntu では、Docker バージョン 18.04 のコンテナーの内容についてデバッグする場合、Docker ホストのカーネルをバージョン 5.0.0-27 から 5.0.0-31 に更新する必要があります。
  • COBOL アプリケーションの起動構成タイプを使用してコンテナー内の COBOL アプリケーションをデバッグする場合、アプリケーションへの入力を指定したり、アプリケーションからの出力を表示したりすることはできません。この問題は、Docker のコマンドを使用してコンテナーを実行する場合は発生しませんが、コンテナー内のアプリケーションを IDE から実行する場合に発生することがあります。

Docker for Windows

  • Windows 10 では、コンテナーをビルドまたは実行する際にメモリ不足の例外が発生した場合に、Docker に割り当てられるメモリを増やす必要がある場合があります。これは、Windows コンテナーのサイズおよび割り当てられたデフォルトのメモリが原因です。docker build または docker run を実行する際に、-m フラグを渡すことで、より大きな値を設定できます。この問題は、Windows Server で実行している場合は該当しません。
  • Docker for Windows を使用して付属のベース イメージを作成する際に、断続的な問題が確認されています。次のエラー メッセージが表示される場合は、作成を再試行してください。
    hcsshim::CreateComputeSystem <container_hex_id>: The requested resource is in use

    成功するまでに何度か再試行が必要になることがあります。

Docker for Windows の問題の報告またはトラブルシューティングについては、「Docker: Logs and Troubleshooting」または「GitHub: Docker for Windows Issues」を参照してください。

全般

  • サポートされている Java は、バージョン 17 以降です。
  • CoreOS Container Linux、SUSE MicroOS、Alpine Linux などの軽量オペレーティング システムを使用して COBOL アプリケーションをコンテナー化することはできません。
  • PowerPC または S/390 チップセットの Linux 上のコンテナーで COBOL アプリケーションを実行することはできません。
  • Windows では、 Micro Focus のサポート スキャン ユーティリティ (MFSupportInfo) をコンテナー内で使用することはサポートされていません。
  • microsoft/windowsservercore イメージでサポートされている言語は英語のみであるため、そのイメージに基づいて、イメージで他の言語を使用することはできません。

    Docker デモンストレーションで作成される Windows 用の Visual COBOL ビルド ツールのベース イメージは、microsoft/windowsservercore イメージに基づいた microsoft/dotnet-framework イメージに基づいているため、Docker デモンストレーションを使用して作成したすべてのイメージにこの制限が適用されます。

  • Eclipse IDE から生成された dockerfile を使用している場合、インポートされたエンタープライズ サーバー リージョン xml ファイルを含むイメージをビルドするには、生成された dockerfile を修正して、mfds コマンド (下図参照) がサインオン資格情報を渡すようにする必要があります。これは、Enterprise Server のセキュリティがデフォルトでオンになっているためです。資格情報の取得の詳細については、「Getting Started with Default Enterprise Server Security」を参照してください。

    mfds コマンドを示す dockerfile

    資格情報を指定する方法の構文の詳細については、「mfds」トピックの「Syntax for importing an XML formatted repository」セクションを参照してください。

    注:セキュリティを無効にする場合は、dockerfile を修正する必要はありません。

オペレーティング システム

Visual COBOL と Docker の併用は、次の Intel 64 ビット オペレーティング システムでサポートされています。

  • Amazon Linux 2 および Amazon Linux 2023
  • Red Hat Enterprise Linux 8.2 (およびそれ以降の 8.x バージョン)
  • SUSE Linux Enterprise Server 15 以降
  • Ubuntu 20.04 および Ubuntu 22.04 (開発コンテナーのサポートを含む)
  • Hyper-V 対応の Windows 10 (Pro または Enterprise エディション)
  • Windows Server 2016
注:VirtualBox または VMware がインストールされている PC では、Docker を使用できません。

Visual COBOL と OCI 準拠のコンテナー ツール (podman、buildah、skopeo、runc など) の併用は、次のオペレーティング システムでサポートされています。

  • Red Hat Enterprise Linux 8.2 以降
  • Rocky Linux 9