IDEDBG エミッターのプロパティを設定して、実行中のプロセスにアタッチしているデバッガーにトレース情報を出力します。
IDEDBG エミッターは、COBOL 開発システム、Visual Studio、または Eclipse などのデバッガーによって、デバッグ対象のアプリケーション中のトレース レコード発生地点でそれらのトレース レコードを出力できるようにするために提供されています。
IDEDBG エミッターを有効にするには、統合トレース機能の構成ファイルで次の文を指定します。
mftrace.dest = IDEDBG
このエミッターを COBOL 開発システム IDE で使用するには、[Configure IDE Environment] ダイアログ ボックスの [Environment Variables] タブで MFTRACE_CONFIG 環境変数を設定する必要があります。アプリケーションをデバッグするとき、トレース イベントが [Debug messages] タブに表示されます。
このエミッターを Visual Studio などのサード パーティ製デバッガーで使用するには、デバッガー プロセスを開始する前に、使用環境で MFTRACE_CONFIG 環境変数を設定する必要があります。トレース イベントがデバッガーのウィンドウに表示されます。通常、このウィンドウには他のシステムのデバッグ イベントが表示されます。例えば、Visual Studio 6 では、デバッグ メッセージが [Debug] タブに表示されます。
次に、IDEDBG エミッターの動作を制御するために設定できるプロパティの一覧を示します。
プロパティ |
説明 |
デフォルト |
DELIMCHAR |
トレース イベントのトレース データ部分を区切るために出力ファイルで使用される文字。 |
SPACE |
FORMAT |
ファイルに書き込まれる各トレース データ レコードに使用される形式。形式の指定で次の擬似変数を使用できます。
- $(COMPONENT)
- トレース イベントを出力するコンポーネントの名前。
- $(DATA)
- トレース イベントで出力されるコンポーネントにより指定されるトレース データ。各トレース部分が、DELIMCHAR プロパティで指定される文字で区切られます。
- $(DATE)
- 現在の日付。yyyy/mm/dd の形式で出力されます。
- $(EVENT)
- トレース イベントを出力するコンポーネントによって指定されるイベント識別子。
- $(LEVEL)
- トレース レベル:
- 0 = デバッグ
- 1 = 情報
- 2 = 警告
- 3 = エラー
- 4 = 致命的
- $(THREAD)
- 現在のオペレーティング システムのスレッド識別子。
- $(TIME)
- 現在の時刻。hh:mm:ss のフォーマットで出力されます。
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$(TIME) $(COMPONENT) $(EVENT) $(LEVEL) $(DATA) |
HEXBLOCKSIZE |
バイナリ フォーマットのトレース データを出力する際に、各ブロックで出力される 16 進数バイトの数。16 進文字の各ブロックは、「-」文字で区切られます。例えば、HEXBLOCKSIZE を 4 に設定し、値 3132333435363738393A3B3C3D3E3F を持つバイナリ フォーマットのトレース データを出力に指定すると、次のようにフォーマットされます。31323334-35363738-393A3B3C-3D3E3F
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8 |
LEVEL |
このエミッターがトレース レコードを出力する下限のトレース レベル。
- 0 = デバッグ
- 1 = 情報
- 2 = 警告
- 3 = エラー
- 4 = 致命的
- 4 より大 = トレース レコードは出力されない
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3 |
QUOTESTRING |
文字列トレース データが二重引用符で囲まれて出力されるかどうかを指定します。 |
TRUE |