システム障害が発生した場合にリージョン データベース、リージョン間データベース、およびデータストア データベースからリソースを回復するには、dbfhadmin コマンド ライン ツールを使用します。これを使用して、主索引キーおよび代替索引キーに使用されるデータベースの列が正しい SQL 型に設定されるようにすることもできます。
注: このコマンドは、MFDBFH_CONFIG 変数が管理対象データベースのデータ ソース エントリを含む構成ファイルをポイントしている環境から実行する必要があります。
構文:
注: 次に示すオプションの一部 (-casprocess アクションや -region アクションなど) は、Enterprise Developer で利用可能な MFDBFH 機能にのみ適用されます。
dbfhadmin [action][options]
- action
- コマンドの実行全体を参照します。
- options
- 指定したアクションのオプションを定義します。有効な値は次のとおりです。
- -add
- 特定のデータストアのキータイプ メタデータを追加または更新するように指定します。-keytypes アクションとともに使用します。
- -collation:<id>
- Db2 データベースの作成時に使用する照合タイプ。デフォルトは、Windows の場合は SYSTEM_1252_US、UNIX/Linux の場合は SYSTEM_923_US です。-script -provider:db2 アクション/オプションとともに使用します。
- -datastore:<url>
- ファイルをリストまたは回復するデータストアの URL。-openfiles、-upgrade、および -keytypes -import/-export アクション/オプションとともに使用します。
- -db:<dbname>
- 作成または使用するデータベースの名前。-script -provider:db2|pg|ss アクション/オプションとともに使用します。
- -delete
- 特定のデータストアのキータイプ メタデータを削除するように指定します。-keytypes アクションとともに使用します。
- -ebcdic
- EBCDIC をサポートするデータベースを作成します。-createdb -provider:db2 アクション/オプションとともに使用します。
- -existdb:<db-name>
- データストア、リージョン データベース、またはリージョン間データベースを作成する既存の物理データベースの名前。-script -provider:db2|pg|ss および -createdb -provider:ora -script アクション/オプションとともに使用します。
注: Oracle データベースの場合、基礎となる物理データベースがまだ存在しないと MFDBFH では指定したデータベースが作成されないため、このオプションは必須です。
- -export:<file-name>
- 特定のデータストアのキータイプ メタデータをエクスポートするためのファイルを指定します。-keytypes -datastore アクション/オプションとともに使用します。
- -file:<url>
- キータイプ メタデータを追加または削除するデータストア データ ファイルを指定します。-keytypes -add/-delete アクション/オプションとともに使用します。
- -file:<file-name>
- データベース作成用の入力ファイル名、あるいは生成されたスクリプトまたはリージョン診断の出力ファイル名を指定します。入力ファイルについては -createdb アクション、生成されたスクリプト ファイルについては -script または -upgrade アクション、診断ファイルについては -diags -usedb:<instance> -name:<object-name> アクション/オプションとともに使用します。
- -hex
- 指定したリージョンの名前を 16 進数で表示します。-region -list -usedb:<dbname> -name:<region-name> アクション/オプションとともに使用します。
- -host:<name>
- プロセスを回復するか、ファイルを強制的に閉じるか、PostgreSQL データベースを作成する対象のホスト名。-casprocess -list/-recover、-openfiles -list/-recover、または -createdb -provider:pg アクション/オプションとともに使用します。
- -import:<file-name>
- インポートするキータイプ メタデータを含むファイルを指定します。-keytypes -datastore アクション/オプションとともに使用します。
- 次の例は、インポート ファイルの形式を示しています。データストアのルートにある file1.dat には、英数字の主キーと符号付き COMP-X の最初の代替キーが含まれています。PAY1 サブフォルダーにある file2.dat には、英数字の主キーと最初の代替キー、および符号なし COM-X の 2 番目の代替キーが含まれています。
<?xml version="1.0" encoding="us-ascii" standalone="no"?>
<keytypes_definitions>
<keytypes_definition filename="file1.dat" folder="/" types="AN,SCOMPX"/>
<keytypes_definition filename="file2.dat" folder="/PAY1" types="AN,AN,UCOMPX"/>
</keytypes_definitions>
- -list
- 指定したデータベースについて、指定したアクションの結果をリストします。-casprocess -list はアクティブなプロセスを表示し、-region -list -usedb:<dbname> は特定のデータベースのリージョン リソースのロックを表示し、-openfiles -list -usedb:<dbname> は現在開いているファイルを表示し、-verify -list -usedb:<dbname> はデータストア/リージョンおよびリージョン間データベースの整合性を表示します。
- -name:<object-name>
- 作成するデータストアまたはリージョン データベース スクリプトの名前、または回復するリージョン リソースの名前。-script -type:datastore および -script -type:region アクション/オプション、および -region -list/recover アクション/オプションとともに使用します。
- -nobanner
- -quiet と同じ。
- -password:<pwd>
- データベースへの接続に使用するパスワード。-createdb -provider:az|pg|ss アクション/オプションとともに使用します。
- -pid:<process-id>
- 指定したアクションに該当するプロセス ID。-casprocess -recover または -openfiles -recover アクション/オプションとともに使用します。
- -port:<number>
- PostgreSQL データベースの作成に必要なポート番号。データベースがデフォルト以外のポート番号を使用している場合、またはリモート サーバー上にある場合は、このオプションを指定する必要があります。-createdb -provider:pg アクション/オプションとともに使用します。
- -provider:<db-type>
- スクリプトを生成する (-script) かデータベースを作成する (-createdb) データベース プロバイダーの名前。<db-type> は、次のいずれかになります。
-
db-type |
説明 |
az |
Azure SQL データベース |
azuresqldb |
Azure SQL データベース |
db2 |
Db2 |
ora |
Oracle |
oracle |
Oracle |
postgresql |
PostgreSQL |
pg |
PostgreSQL |
sqlserver |
Microsoft SQL Server |
ss |
Microsoft SQL Server |
- -recover
- CAS プロセスが所有するリソースを回復するか、開いているデータストア ファイルを閉じるか、整合性の問題を含むデータストア/リージョンおよびリージョン間データベースを修復します。-casprocess、-region、-openfiles、または -verify アクション/オプションとともに使用します。
- -replace
- ファイルに対する既存のキータイプ メタデータを置き換えます。-keytypes、-add、または -import アクション/オプションとともに使用します。
- -reset
- リージョン データベースの状態をリセットします。-region -status アクション/オプションとともに使用します。
- -status
- リージョン データベースの状態をリストまたはリセットします。-region アクションとともに使用します。
- -type:<script-type>
- データベース作成スクリプトのタイプを指定します。crossregion、datastore、datastore_funcs、region のいずれかです。-script および (datastore_funcs を除く) -createdb アクションとともに使用します。
- datastore_funcs は、データベースに外部関数をインストールするためのスクリプト ファイルの作成に使用されます。「データベース サーバー関数のインストール」を参照してください。
- -types:<key-types>
- ファイルの主キーおよび代替キーのカラム型を定義します。次のタイプを使用して、キー タイプをカンマ区切りリストとして指定します。
タイプ |
説明 |
AN |
英数字 |
BIN |
バイナリ |
SCOMPX |
符号付き COMP-X |
UCOMPX |
符号なし COMP-X |
- -keytypes -add/-replace/-import/-export/-list アクション/オプションとともに使用します。
- -usedb:<instance>
- 指定したデータベース サーバー インスタンスを使用します。-casprocess -list/-recover、-createdb -provider:az|ss、-openfiles -list/-recover、または -openfiles -list/-recover アクション/オプションとともに使用します。
- -user:<user-name>
- データベースへの接続に使用するユーザー名。-createdb -provider:az|pg|ss アクション/オプションとともに使用します。
- -verbose
- 現在の操作について、データベース構成ファイルや有効なスクリプト フォルダーの場所などの追加情報を表示します。