どのトラブルシューティング実習でも、問題発生時のエンタープライズ サーバー リージョンの状態に関する情報と問題につながるイベントに関する情報をできるだけ多く集めることがきわめて重要です。この情報には、問題の発生日時、システムで発生した問題の内容や問題の継続期間や症状に関する確認、およびどこでどのように確認したかなどの詳細が必要です。
問題が発生した場合、特定のログ ファイル、トレース、ダンプに加え、理想的には、各種構成ファイル、ディレクトリ (MFDS など) の内容と複数のオペレーティング システム ツールからの出力もキャプチャおよび提供する必要があります。これは、障害の発生後、できるだけ早く行う必要があります。
診断収集スクリプト
MFESdiags 診断スクリプトを使用して、この情報を自動的に収集します。
このスクリプトは MFESdiags.cmd であり、カスタマー ケアから入手できます。これはコマンド プロンプトまたは Windows エクスプローラーから実行できます。スクリプトを実行すると、リージョン名の入力が求められます。入力後、生成されたデータ収集ディレクトリを zip 圧縮してインシデントに添付します。
このスクリプトにより、オペレーティング システムおよびマシン ハードウェアに関する情報に加え、インストールされている Micro Focus 製品に関する詳細を収集する「mfsupport」ユーティリティが起動されます。
MFESdiags を使用せずにデータを収集する場合などは、障害の発生後にできるだけ早く、少なくとも以下の項目を収集および提供する必要があります。これを行うには、システム/リージョン ディレクトリの内容を zip または tar 圧縮するだけで済みます。
- console.log
- log.html または log-*.html (通信に関する問題の場合)
- journal.log (MFDS/セキュリティに関する問題の場合)
- casdump または aux トレース
- MFSupportInfo (Windows の場合)
- mfsupport (Unix の場合)
MFESdiags データ収集スクリプトを実行すると、上記のすべての情報に加え、以下の有益な詳細情報も収集されます。
- 以下を含む、Enterprise Server のシステム/リージョン ディレクトリのすべてのファイル
- console.log および console.bak。通信プロセス ログ log.html または log-*.html
- トレース診断データ セット casauxta.rec および casauxtb.rec
- システムの異常終了ダンプ casdumpa.rec、casdumpb.rec、または casdumpx.rec
- HSF 出力ファイル (*.csv)
- 製品およびシステム情報を含む、MFSupportInfo からの出力
- Directory Server (MFDS) ログ ファイル
- Directory Server 構成ディレクトリ
- 以下を含む、その他の構成ファイル (存在する場合)
- mf-server.dat
- mf-client.dat
- CTF トレース構成ファイル
- COBCONFIG (core_on_error) 構成ファイル
- EXTFH ファイル ハンドラー構成ファイル
- マシン上で実行されているシステム プロセスのリスト
- netstat の使用によるネットワーク接続およびリッスンしているソケットのリスト
- MFDS の Windows サービス情報
- Windows システムおよびアプリケーション イベント ログ
注:CTF トレースを生成するようにリージョンが構成されている場合、MFESdiags スクリプトは CTF トレース ログを収集します。構成の詳細については、「CTF トレース」のトピックを参照してください。