どのトラブルシューティング実習でも、問題発生時のエンタープライズ・サーバの状態に関する情報と問題につながるイベントに関する情報をできるだけ多く集めることがきわめて重要です。
問題が発生したら、現在のログ・ファイル、ダンプ、およびトレースだけでなく、各種ファイル、ディレクトリ、および領域の内容といくつかのオペレーティング・システム・ツールからの出力も取得する必要があります。必要なときに容易にデータを取得できるように、障害に先立ってデータ取得メカニズムを用意しておくことが重要です。
プロダクション・システムでは、取得したデータの分析を開始する前にエンタープライズ・サーバ・サービスをクライアントに戻すことをお奨めします。また、サポートするオペレーティング・システムを再起動してエンタープライズ・サーバを起動した直後に、健全な状態のエンタープライズ・サーバでデータ取得を実行することをお奨めします。ユーザは、この健全データ取得を保持して、障害データ取得と比較する必要があります。
また、エンタープライズ・サーバがクライアント要求や ESMAC からの要求に応答しているかどうかもチェックする必要があります。応答の欠如は、通信プロセス (MFCS) に問題があることを示しています。