Fileshare を使用すると、ネットワーク全体で送信される COBOL の入出力要求数を減らすことができます。 特に、次のようなある種類のデータ ファイル アクセスに対しては大きな効果があります。Fileshare は、次の点でリモートデータに対するアクセス速度を改善することができます。
可能な場合は、Fileshare を同期通信モード (/sc) で使用します。同期通信モードの場合、CCISM プロトコルの使用時にパフォーマンスが飛躍的に向上することが実証されています。非同期モード (つまり、/sc 設定なしの Fileshare) は開発目的専用であると見なすことをお勧めします。可能な場合、本番インストールでは常に同期モードを使用します。
索引データ ファイルへ要求を 1 つ送信する場合は、見出しの読み込みや一貫性マーカーの更新のような物理的なデータ ファイルに対して多くのアクセスを行うことになります。複雑なキー構造を使用する場合も、ファイルの索引構造を更新するために必要なアクセス回数が増えます。通常の COBOL ファイル処理システムでは、これらのアクセスがそれぞれ要求を生成し、ネットワーク全体に送信します。Fileshare を使用すると、ネットワーク全体に送信される要求は 1 つだけです。データ ファイル構造が単純であるほど (相対ファイルやシーケンシャル ファイル)、処理上のオーバーヘッドが少なくなります。
索引データ ファイルを処理すると、Fileshare による速度の向上が、より明らかになります。
WRITE 操作、DELETE 操作 または REWRITE 操作を処理するために必要なデータ ファイルへのアクセス回数は、一般的に、READ 操作や START 操作を処理するときに必要な回数よりも多くなります。通常の COBOL ファイル処理システムでは、これらのアクセスがそれぞれ要求を生成し、ネットワーク全体に送信します。Fileshare を使用すると、ネットワーク全体に送信される要求は 1 つだけです。
WRITE 操作、DELETE 操作、または REWRITE 操作を実行すると、Fileshare による速度の向上が、より明らかになります。
プログラムがデータ ファイルを排他的に開いた場合に、通常の COBOL ファイル処理システムでは、キャッシュを使用します。これにより、ファイルが入出力操作ごとに更新されているかどうかを確認する必要がなくなります。そのため、ネットワーク全体に送信される要求の数は、データ ファイルが排他的に開かれる場合には著しく少なくなります。
Fileshare では、ファイルが排他的に開かれる場合よりも、多数のユーザーがデータ ファイルに同時アクセスを行う場合に、性能の向上が見られます。これは、Fileshare サーバーがアクセスとキャッシュを制御するため、通常の COBOL ファイル処理システムを介して共有データ ファイルにアクセスするときに必要な追加要求を送信する必要がないためです。
結果として、速度の向上度はそれぞれのアプリケーションによって異なります。 また、同じデータ ファイルへ同時にアクセスする Fileshare クライアントが増えるほど、速度の向上がより明らかになります。
UNIX:
UNIX では、Fileshare サーバーと Fileshare クライアントを同じマシンで実行する場合は、CCINAMPU CCI プロトコルを使用してください。 このような場合は、CCITCP プロトコルよりも処理が向上します。