Fileshare は、デフォルトで 32TB のサイズまでのファイルをサポートします。
これに代わる技術では、一部のオペレーティング システムで使用できる最大ファイル サイズの限界を解決する暫定的な方法としてファイルのストライプ化が以前のリリースで導入されました。ファイルのストライプ化を行うと、1 つのデータ ファイルを複数の物理ファイル (ストライプ) としてディスクに格納するように指定できます。
Fileshare でストライプ化を構成する方法は複雑であるため (詳細は後述)、大規模ファイルはストライプ化しないで、ファイル ハンドラー標準の大規模ファイル サポートを使用するようにファイル ハンドラーを構成することをお奨めします。
Fileshare で大規模ファイルをサポートするように構成する場合は、次の事項を考慮してください。
extfh.cfg ファイルは、Fileshare サーバーが格納されているディレクトリに格納する必要があります。EXTFH 環境変数で extfh.cfg ファイルを示すように設定した場合は、Fileshare サーバーのセッションでこの環境変数を設定する必要があります。
extfh.cfg ファイルで指定された FILEMAXSIZE の値が 8 であることを確認してください。これはデフォルト値です。
次に、オペレーティング システムが大規模ファイルをサポートしない場合に、Fileshare の制御下でファイルのストライプ化を構成する方法を説明します。
extfh.cfg 構成ファイルでは基本ファイルの完全パス名を使用する必要があります。この完全パス名は、F2 キーを押してトレースをオンにしたときに表示されます。
UNIX:[/u/username/file.dat] Striping=on
バックスラッシュ文字は、extfh.cfg ファイルではエスケープ文字として扱われます。
Windows:このため、 Windows プラットフォームでは、パス名の各バックスラッシュ 1 つにつき、バックスラッシュを 2 つ指定する必要があります。 次に例を示します。
[d:\\fsrvr\\file.dat] Striping=on
ファイルのストライプ化を代替ファイル名で指定することができます (ファイル名マッピングを使用してデータベース参照ファイルで指定)。この場合は、拡張ファイル名は不要です。たとえば、データベース参照ファイルに次のような行があるとします。
/f file1.dat /af file2.dat
この場合は、extfh.cfg ファイルで次のように指定できます。
[file2.dat] Striping=on
StripeNameType=1 (デフォルトは StripeNameType=0) が Fileshare で有効になるのは、基本ファイル名に拡張子がない場合のみです。拡張子があるファイル名に StripeNameType=1 を指定すると、ファイルは作成されますがストライプ化されません。
ストライプ化を行うと、ロールフォワード回復のログ処理手順が複雑になります。 管理者は、正しいバージョンのファイルが最新のバックアップであるかどうか、および Fileshare Recovery Utility を実行する必要がある場合にこれらのファイルが正しく回復されたかどうかを確認しなければなりません。ファイルのストライプ化も維持する必要がある場合は、この手順がさらに複雑になります。
データベースの自動バックアップとリカバリ機能は、ストライプ構成を認識しない低レベルの入出力ルーチンをバックアップとリカバリに使用するため、ストライプ化したファイルに対して正しく動作しません。
ファイル ハンドラーが extfh.cfg ファイル内のファイル名タグを検索できるように、ファイル ハンドラーに渡すファイル名は完全に一致する必要があります。
一般的に、完全パスを渡すのは Fileshare のみです。その結果、Fileshare で使用するために extfh.cfg ファイル内で完全パス名を指定し、Fileshare が管理していないファイルにアクセスするには、extfh.cfg ファイル内のファイル名タグを、アプリケーションで渡されるファイル名に完全に一致するように変更する必要があります。