Eclipse を使用した開発のベスト プラクティス

ここでは、実際のシナリオで Eclipse を最大限に活用する方法に関する推奨事項を示します。

大規模なプロジェクトの分類

大量のソース ファイルやビルド成果物を含むプロジェクトでは、構造が複雑になったり、ビルドが遅くなる場合があります。アプリケーションでこのような状況になった場合、Micro Focusでは、大規模なプロジェクトの内容を確認し、論理的に関連する項目をグループ化して別々のプロジェクトに分割することをお勧めします。

次に例を示します。
  • 顧客に応じてさまざまなバージョンの製品を提供する場合は、共通ソースを 1 つのプロジェクトで維持し、顧客ごとに個別のプロジェクトを用意します。
  • 変更または再コンパイルがほとんど行われないコア コードがある場合は、そのコードを 1 つのプロジェクトで維持し、定期的に変更される領域に対して個別のプロジェクトを用意します。

共通ソースの参照

COBOL コピーブック プロジェクト タイプを使用してすべてのコピーブックを保存し、コピーブックを参照するソース プログラムを含むプロジェクトにこのプロジェクトを依存関係として追加します。リンクされたリソースを使用するよりも、この方法を使用することが推奨されます。

プロジェクトを再構築できない場合にはリンクされたフォルダーを使用してリソースを参照するか (COBOL コピーブック プロジェクト タイプを使用するため)、リモート プロジェクトを使用します (リモート マシン上のソースにアクセスするため)。

既存のコンパイラ指令ファイルの使用

繰り返しを避け、メンテナンスの手間を軽減するためには、すべてのコンパイラ指令設定を 1 つの指令ファイルで維持することをお勧めします。各プロジェクトでこのファイルを参照するには、各プロジェクトのプロパティでUSE"filename" コンパイラ指令を [Additional directives] フィールドで指定します。

相対パスの使用

ソースにはベース パスからの相対パスを使用し、プロジェクトでフル パスを指定することは避けてください。これにより、コードの移植性やソース管理システムでの扱いやすさが確保されます。

リモート マシン上のソースへのアクセス

  • 最適なパフォーマンスを得るためには、使用可能なプロジェクト タイプからリモート プロジェクトを作成して、リモート マシン上のソースにアクセスできるようにします。
  • Samba タイプのリモート接続よりも、RSE または SSH を使用することが推奨されます。Samba タイプの接続は、その他のタイプの接続が使用できない場合にのみ使用してください。これは、性能上、Samba 接続が最も遅いためです。
  • ネットワーク共有またはドライブを使用して、ローカル プロジェクトからリモート マシン上のリソースに直接アクセスすることは避けてください。

    何らかの理由で、ソースのローカル バージョンを使用できない場合には、ネットワーク共有をリンクされたフォルダーとして使用できますが、接続は非常に遅くなります。このような場合は、リモート共有フォルダーを小さなチャンクに分割し、COBCPY 環境変数を設定してから、ローカル マシン上で Enterprise Developer for Eclipse を起動すると、パフォーマンスを向上できることがあります。

Eclipse ワークスペース

  • パフォーマンスの問題を避けるには、Eclipse ワークスペースを共有ドライブ上に配置しないでください。
  • Eclipse ワークスペースには頻繁に更新されるメタデータが含まれているため、ワークスペースをソース管理システムにコミットしないでください。

Enterprise Developer を構成します。

生産性を向上するためには、現在のアクティブなパースペクティブ内で実行しているプログラミング作業に適した Eclipse の追加ビューを有効にします。これを行うには、[Window > Show View] をクリックし、表示されているビューから特定のビューを選択するか、[Other] をクリックして使用可能なすべてのビューから特定のビューを選択します。

たとえば、[Debug] パースペクティブで、監視するデータ項目のリストが表示される [Expressions] ビューを有効にします。また、Eclipse で定義された接続を使用しているすべてのリモート システムを表示したり、IDE 内から端末セッションを起動したりするには、[Remote Systems] ビューを有効にします。