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Server Express をお買い上げいただき、ありがとうございます。この強力なソフトウェアツールのセットを使用して、さまざまな UNIX オペレーティングシステムに対応する COBOL アプリケーションを開発できます。
他の多くのシステムや方言 (IBM メインフレーム COBOL を含む) から COBOL アプリケーションを移行することもできます。
使用許諾契約: この製品の中で、アプリケーションプログラムを実行するのに必要な多くの品目を、適切なライセンスを購入した顧客に対して配布することができます。この製品のそれ以外のコンポーネントは、配布することはできません。『ユーザへのコンポーネントの配布』、およびこの製品に付属の使用許諾契約を参照してください。
Server Express と Application Server の両方の製品に、必要なライセンスを監視できるライセンス管理ソフトウェアが含まれています。
Server Express が到着したら、まずこのマニュアルをお読みください。このマニュアルは、COBOL とご使用のオペレーティングシステムに精通している読者を対象としており、プログラムの準備と実行を開始するために必要な情報がすべて記載されています。
このマニュアルではシステムの概要についても説明し、Server Express に付属の他のマニュアルについても知ることができます。
このマニュアルの各章の内容は次のとおりです。
この製品について説明し、マニュアルで使用する語について解説します。
インストール時に必要な重要な情報を説明します。インストール方法については、『ご使用の前に』を参照してください。
Server Express を使用してアプリケーションを開発およびパッケージする例を紹介します。
ダイアログシステムを使用する簡単なセッション例を紹介します。
画面の色などの構成オプションの概要を説明します。
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Server Express の COBOL 言語には、COBOL でオブジェクト指向プログラミングを使用できるようにする言語拡張機能があります。オブジェクト指向プログラミングについては、『OO Programming with Object COBOL』マニュアルを参照してください。 この『入門書』では、オブジェクト指向プログラミングについては説明していません。
オブジェクト指向型ではなく、従来型の COBOL プログラミングを使用することもできます。
Server Express を使用すると、最も古いものから最新のものまでさまざまな種類の COBOL アプリケーションを開発できますが、特に、クライアント/サーバアプリケーションの開発に適しています。クライアント/サーバアプリケーションでは、ほとんどのデータが中央のコンピュータ (サーバ) に保持され、多くの他のコンピュータ (クライアント) からアクセスされます。このようなアプリケーションでは、クエリーがクライアントで入力されると、ローカルで実行されているソフトウェアによりサーバに転送され、サーバでソフトウェアによりデータの照会または更新が行われて応答が返されます。
現在、世界中のコンピュータネットワークの多くがインターネットに接続されています。インターネットでは、主に World Wide Web (単純に Web と呼ぶ) が使用されています。Web サーバと呼ばれるコンピュータには、Web ページと呼ばれるファイルが格納されています。Web ページではテキストやグラフィックを格納し、ソフトウェアを実行してインターネット経由で情報にアクセスできます。Web ブラウザと呼ばれる適切なソフトウェアを実行しているコンピュータであれば、Web ページにアクセスできます。Web サーバソフトウェアでは、プログラム (サーバ側プログラム、または最も一般的な標準である、共通ゲートウェイインターフェイスにちなんで CGI プログラム) を実行してデータを処理し、データを Web ページに送信できます。サーバ側プログラムを使用して、データを Web ページ間でやりとりするアプリケーションを、通常クライアント/サーバアプリケーションと呼びます。また、Server Express を使用して、Web ビジネスフォームとサーバ側プログラムを作成することができます。
Web ページには、 HTML (ハイパーテキストマークアップ言語) と呼ばれる言語でフォーマットしたコマンドが含まれています。Server Express に付属しているバージョンの Object COBOL には、以下を実行できる言語拡張機能があります。
多くの企業や組織には独自のイントラネットがあり、Web サーバには組織内のコンピュータからしかアクセスできません。イントラネットに対応するアプリケーションは、World Wide Web に対応するアプリケーションと全く同じように機能し、どちらのアプリケーションも Web アプリケーションと呼ばれます。
Web フォーム、ウィンドウおよびダイアログボックスには、プッシュボタン、入力フィールド、チェックボックスなどのオブジェクトがある場合があります。これらはコントロールと呼ばれます。
このバージョンの Server Express では、64 ビットの実行可能プログラム (64 ビットアドレス領域で) として実行できるアプリケーションを作成できます。64 ビットアプリケーションを作成するには、64 ビットの実行可能プログラムをサポートする UNIX システムに Server Express をインストールする必要があります。64 ビットの実行可能プログラムのサポートは、UNIX オペレーティングシステムによっては、インストール時に選択する必要がある場合があります。オプションである場合は、オペレーティングシステムのインストール時に 64 ビットのカーネルのインストールを選択する必要があります。
UNIX オペレーティングシステムで、32 ビットおよび 64 ビットの実行可能プログラムの両方をサポートできる場合は、32 ビットと 64 ビットの両方バージョンの Server Express をシステムにインストールします。これにより、64 ビットと 32 ビット両方の実行用アプリケーションを作成し、アプリケーションを 32 ビットの実行モードから 64 ビットの実行モードに移行することもできます。
Micro Focus AppTrack は、COBOL アプリケーションの使用を追跡する、簡単でコスト効率のよりシステムを提供します。AppTrack では、組織内のアプリケーションをモニタすることができます。また、企業が ISV または VAR である場合は、顧客がシステム上のユーザ数に対応する正しい数のライセンスを購入しているかを確認できます。AppTrack には、次の高度な機能があります。
Net Express は、Server Express と密接に統合されています。最新の Net Express COBOL 開発環境を Server Express の高度な COBOL 開発機能と組み合わせて使用することにより、分散エンタープライズ環境用の厳密な仕様のクライアント/サーバアプリケーションまたは Web アプリケーションをすばやく開発、デバッグおよび実装できます。
Net Express では、次の機能を利用できます。
Server Express には、Micro Focus Object COBOL Developer Suite で以前、使用可能であった機能とツールが含まれています。また、Server Express はアプリケーションを改善する開発および開発ツールの拡張機能を備え、開発や保守の負担を軽減します。
Server Express の最も重要な部分は次のとおりです。
Server Express のコンポーネントを起動できるメニュー駆動型の環境を提供します。
この機能は現在、英語版コンポーネントを評価目的で提供しているものであり、日本語環境はサポートしていません。Server Express のアプリケーション開発には、Windows上の Net Expressをお使い頂くことを標準でお奨めしています。
COBOL の多くの方言を完全にサポートし、ネイティブオブジェクトコードを生成できるため、移植可能な中間コード、最適化された生成コード、およびシステムの実行可能プログラム、または非常に効率のよい、呼び出し可能な共有オブジェクトを生成するためにリンクすることができます。
COBOL 言語の高度な機能をサポートするルーチンを含みます。
すべての実行可能ファイル形式、および混合言語アプリケーション、マルチスレッドアプリケーション、およびその他のアクティブな COBOL プロセスに対する拡張されたデバッグ機能をサポートします。
Rebuild ユーティリティおよび Data File Editor では、COBOL データファイルを回復、再構築、確認、変更および変換できます。
この機能は現在、英語版コンポーネントを評価目的で提供しているものであり、日本語環境はサポートしていません。
アプリケーションが実稼動しているときのトラブルシューティングを行います。
データベースシステムとのシームレスな統合を提供します。
Web 対応 COBOL アプリケーションを作成できるユーティリティを提供します。
これらの機能に加え、コマンド行インターフェイスも利用できます。特に重要なコマンドを次に示します。
Server Express の主な機能は、Server Express 開発環境で表示されるメニューを使って示されます。このメニューは画面の一番下に表示され、必要な機能に対応するキーが示されます。
システムの中心は COBOL エディタです。COBOL エディタには Server Express メニューからアクセスし、このエディタを使用してプログラムを作成または変更して、ソースファイルにプログラムを保存します。
ソースプログラムを作成したら、COBOL エディタ内からコンパイラを起動してプログラムが有効な COBOL であるかをチェックできます。コンパイラで構文エラーが検出された場合は、すぐに COBOL エディタに戻ることができます。カーソルはエラーのある行に自動で置かれます。エラーを修正して、コンパイラを再度起動します。
この機能は現在、英語版コンポーネントを評価目的で提供しているものであり、日本語環境はサポートしていません。
プログラムにエラーがないことをチェックしたら、Animator を使ってプログラムを実行、デバッグおよびテストします。Animator は、COBOL エディタ内から起動することもできます。Animator では、プログラムの動きを監視および制御できます。COBOL ソースとしてプログラム全体を確認できるため、テストとデバッグを非常に効率よく実行できます。
テスト中にエラーが検出された場合は、すぐに COBOL エディタに戻ることができます。カーソルはエラーが検出された行に自動で置かれます。エラーを修正して、コンパイラと Animator を再度起動します。
コンパイラと Animator には、COBOL エディタを終了した後に Server Express メニューから直接アクセスすることもできます。
プログラムが正常に稼動している場合は、メインメニューの [実行] 機能を使用してプログラムを実行できます。プログラムに必要なすべてのサブプログラムとラインタイムサポートモジュールは、必要に応じて自動的に読み込まれます。
Animator は、コンパイル済みのプログラム、または Server Express でサポートされるいずれかの形式 (中間コード、生成コード、呼び出し可能共有オブジェクトコードまたはシステム実行可能コード) にリンクされたプログラムで使用できます。サポートされるすべての実行可能形式をデバッグする Animator の機能は、アプリケーション開発サイクルのどの段階でもプログラムをデバッグできることを意味します。
アプリケーションが正常に稼動した後に、そのアプリケーションを最適化したり、ユーザに配布する場合があります。
コンパイラの構文チェック段階では、中間コードが生成されます。これは、Micro Focus 専用のコードで、ファイル名拡張子が .int のファイルに格納されます。中間コードは、Animator および [実行] 機能で解析できます。より高速に実行したい場合は、次の 2 つのネイティブマシンコード形式の最適化したオブジェクトコードを作成できます。
どちらの形式のファイルも中間コードと同じ方法で実行できます。
生成コードまたは呼び出し可能共有オブジェクトは、Server Express メニューを使用するか、cob コマンドを使用して作成できます。
ネイティブマシンコードを作成して、ファイル名拡張子が .o の実行可能ファイルを作成し、このファイルをラインタイムサポートファイルとリンクさせて、システムの実行可能ファイル (通常は拡張子のない a.out ファイルと呼ばれる) を作成することもできます。この実行可能ファイルは、必要に応じて、.so、.int および .gnt ファイルを呼び出します。
このシステムのコンポーネントをユーザに配布するかどうかは、使用許諾契約に従います。詳細については、『ユーザへのコンポーネントの配布』を参照してください。
Server Express には、Application Server と呼ばれるコンポーネントのグループが同梱されています。Application Server の目的は、オペレーティングシステムの最上位に位置するシェルを提供し、さまざまなオぺレーティングシステムに同じ環境を提供することです。これにより、種類の異なるオぺレーティングシステム間で COBOL アプリケーションを簡単に移行できます。
ダイアログシステムでは、エディタによく似ている定義ソフトウェアを使用しますが、これはスクリーンセットを作成および更新するために使用します。アプリケーションのユーザインターフェイスの表示状態は、画面を "ペイント" して (キーボードで画面のレイアウトを変更する) 指定します。次に、画面データを含むデータ項目を指定し、特定のキーストロークに対応して実行されるアクションを指定します。画面レイアウトは、その関連データ項目およびアクションとともに、スクリーンセットと呼ばれます。スクリーンセットは、ダイアログシステムの内部形式でファイル内に格納されます。
この機能は現在、英語版コンポーネントを評価目的で提供しているものであり、日本語環境はサポートしていません。
ここでは、Server Express の主なツールをアルファベット順、次いで五十音順にリストします。
これらのツールのほとんどは、Server Express の統合環境内からアクセスできますが、オペレーティングシステムのプロンプトからのみ実行できるツールもあります。
Animator はテスト用ツールです。このツールでは、画面にソースコードが表示され、プログラムを使って各手順ごとに実行するか、制御された速度でプログラムを実行することができます。実行する各文は強調表示されます。実行の開始と停止、プログラム内の位置のリセット、ブレークポイントの設定、データ項目のクエリーと変更、複数のデータ項目の一斉モニタ、実行する COBOL 文の入力、およびさまざまな方法によるプログラムとの対話が実行できます。
Animator では COBOL Source Information にアクセスして、ソースコード、およびプログラムを効率的にナビゲートする機能に関する詳細情報を参照することもできます。
Animator では、Server Express でサポートされるすべての実行可能形式をデバッグできます。Animator は別のプロセスから起動したり、プロセスに接続したり、あるいは特定の実行条件に達した場合に自動で起動させることもできます。
Cob ユーティリティは、COBOL アプリケーション (COBOL プログラム、C および C++ ルーチン、アセンブラルーティン、およびシステムライブラリを含む) のコンパイル、生成およびリンクのすべての段階を起動します。
COBOL Source Information (CSI) 機能では、プログラムソースの統計分析を実行できます。プログラム内のデータ項目、コピーファイル、節および段落に関する幅広い情報が提供されます。これらの機能を使用すると、ソースを非常にすばやく確認でき、特に既存のプログラムの保守に役立ちます。この情報は、COBOL エディタおよび Animator 内から利用できます。
COBOL エディタは、COBOL プログラマ向けに設計されたエディタです。このエディタは、COBOL ソースプログラムを作成するために使用しますが、ドキュメントやその他のテキストファイルの作成にも使用することができます。
COBOL エディタ内からコンパイラおよび Animator を起動できるため、このエディタはソースコードを処理する統合環境になります。また、COBOL Source Information にアクセスしてプログラムの詳細を参照したり、オンラインリファレンスにアクセスして COBOL 言語やシステムの詳細を参照することもできます。
この機能は現在、英語版コンポーネントを評価目的で提供しているものであり、日本語環境はサポートしていません。
COBOL システムライブラリルーチンはプログラムから直接呼び出して、COBOL 言語自体では利用できない多くの操作を実行することができます。
Server Express には、Micro Focus COBOL で提供されるルーチン以外にも追加のルーチンがあります。追加のルーチンにはクロスシステムの互換性に必要な汎用画面属性などの機能があります。
リンク以外に、コンパイラでは呼び出し可能共有オブジェクトのオブジェクトコード、生成コードファイルまたは中間コードファイルを生成できます。これらのファイルタイプは、cobrun コマンドを使用して実行できます。このコマンドは、必要に応じてランタイムサポートモジュールを読み込みます。cobrun_t コマンドを使用すると、マルチスレッドとしてコンパイルされたプログラムを実行できます。
Data File Editor (Dfed) では、COBOL データファイルをすばやく確認、変更および変換できます。Data File Editor は、特にライブアプリケーションで役に立ちます。
この機能は現在、英語版コンポーネントを評価目的で提供しているものであり、日本語環境のサポートはありません。
DBCS 透過性は、DBCS コードセットを使用する各国語アプリケーションの作成をサポートする、DBCS サポートのレベルです。このレベルのサポートは、例えば、繁体字中国語、簡体字中国語、韓国語をシステムで指定している場合は、そのシステムロケールの下で使用できます。このサポートでは、1 バイトおよび 2 バイトの文字列を使用でき、Animator やエディタを使用して、各国語をサポートするアプリケーションプログラムを作成および保守できます。
Server Express システムは、UNIX システムで EBCDIC データをサポートし、コンピュータのアプリケーションの動作と、IBM メインフレームのアプリケーションの動作を高度に互換させます。このオプションを使用すると、プログラムはすべてのデータを EBCDIC で格納し、比較やソートなどの操作では EBCDIC 文字の照合順序が使用されます。
FaultFinder を使用すると、アプリケーションが異常終了した場合に、アプリケーションの状態についてテキストベースのレポートを取得することができます。配布されたアプリケーションのユーザは FaultFinder を使用して、問題を確認できる重要なアプリケーション情報を決定できます。
Fileshare バージョン 2 では、I/O 要求をパケットに圧縮し、それらをネットワーク回線を介して送信することで高速のネットワーク I/O を実現するため、ファイル処理はファイルを含むサーバで実行されます。また、複数のファイルをまとめて論理データベースにリンクすることもできます。データベースへのアクセス時に回復ログを設定し、高レベルのデータの一貫性を実現できます。
Fileshare バージョン 2 には、すべての情報が完全な状態になるまでファイルへの変更内容の書込みを遅延できるトランザクションログ機能があります。これらの変更は COMMIT を使用して保護することも、ROLLBACK でキャンセルすることもできます。
Header-to-copy ユーティリティは、C 言語のヘッダーファイルを等価の COBOL コピーファイルに変換します。このユーティリティは、主に、基本的な定義が C 言語にのみ指定されているシステムライブラリを使用する場合に COBOL プログラミングを簡略化するために使用します。UNIX TP システムおよび UNIX 上のさまざまなリレーショナルデータベースのインターフェイスなどがあります。
Infomgr では、デモンストレーションプログラムおよび関連する Readmeファイルを検索して読み取ることができます。
この機能は現在、英語版コンポーネントを評価目的で提供しているものであり、日本語環境はサポートしていません。
Linein プログラムは、テキスト文字列を入力できるようにプログラムやメニューに追加できる簡単なメカニズムです。Server Express の多くのコンポーネントが Linein を使用しています。
この機能は現在、英語版コンポーネントを評価目的で提供しているものであり、日本語環境はサポートしていません。
Profiler は、COBOL プログラムのランタイムパフォーマンスに関する詳細な統計を提供します。
Rebuild は、データの一貫性を保持しながらデータファイルを再構築できるコマンド行インターフェイスを提供します。Rebuild では、多くの形式の COBOL データファイル間で変換を実行できます。
Rebuild は、前の製品で提供されていたさまざまなファイル操作ユーティリティの代わりになります。
Session Recorder では、すべてのキーストロークおよび画面イメージを、COBOL プログラムの実行中に記録することができます。これらの画面イメージおよびキーストロークはデモンストレーション用に後で再生したり、前のセットと比較して対話型アプリケーションの回帰テストで使用することができます。
Server Express に付属する Session Recorder は、文字モードセッションでのみ使用できます。
この機能は現在、英語版コンポーネントを評価目的で提供しているものであり、日本語環境はサポートしていません。
アプリケーション構成システムでは、プログラムで標準の構成方法を使用してプログラムの動作を制御できます。このプログラムは、Server Express 自身で排他的に使用され、この項で説明する多くのツールを構成できます。
ウィンドウ操作サポートは COBOL 構文で構成され、線やボックスを画面に描いたり物理画面に仮想ウィンドウを作成することができます。この構文では、基本のディスプレイを保持および復元することもできます。
この機能は現在、英語版コンポーネントを評価目的で提供しているものであり、日本語環境はサポートしていません。
開発環境は、Server Express の主なコンポーネントを起動するメニューのセットを表す名前です。
この機能は現在、英語版コンポーネントを評価目的で提供しているものであり、日本語環境のサポートしていません。
ファイル名のマッピングを使用すると、実行時にプログラムによりアクセスする物理的なファイル名の変更、UNIX パイプへのファイルの割り当て、索引ファイルの索引やデータファイルの別のディレクトリへの割り当て、プリンタへのファイルの割り当てが実行できます。
各国語サポート (NLS) により、プログラムでそれ自体を実行時にユーザの国に対応する文字セット、通貨記号、および編集記号に自動で適合させることができます。また、各国語文字の正しい大小関係と変換 (アクセントなど) を確認し、ライブラリルーチンを提供して、メッセージファイルから対応する国の言語にメッセージをフェッチします。
このファシリティは、オペレーティングシステムのサポートによって異なります。
画面およびキーボードの構成ツールは、画面とキーボードの操作を独自の環境や条件に合わせて、または他の COBOL システムと互換するように構成するために使用できるユーティリティです。
画面とキーボードのハンドラは、Adis と呼ばれ、拡張された (全画面) の ACCEPT/DISPLAY 動詞のランタイムサポートと、このシステムで使用できるスクリーン節機能を提供するモジュールです。
クライアント/サーバ結合は、クライアントをサーバに接続する簡単で効率的な方法です。通信コードを作成せずに、分散アプリケーションを作成できます。
クラスライブラリは、オブジェクト指向プログラミングを使用して独自のアプリケーションを構築する際に、基礎として使用できる定義済みオブジェクトのセットです。
コンパイラは、さまざまな形式 (中間コード、生成コードおよびオブジェクトコード) のファイルを作成できます。オブジェクトコードを使用すると、呼び出し可能共有オブジェクトまたはシステムの実行可能プログラムを作成できます。
ダイアログシステムでは、COBOL アプリケーション用に文字ベースのユーザインターフェイスを作成します。インターフェイスのすべての操作はユーザが行い、データの処理をプログラムに集中させることができます。
この機能は現在、英語版コンポーネントを評価目的で提供しているものであり、日本語環境はサポートしていません。
ディレクトリ機能は、ファイル名の入力をプロンプトする場合常に Server Express で使用されます。ディレクトリ機能ではディレクトリリスト、ライブラリファイルやファイル内容のリスト、および機能の削除と名前の変更を実行できます。ディレクトリ機能は、CALL 文を使用してプログラムから直接呼び出すことができます。
この機能は現在、英語版コンポーネントを評価目的で提供しているものであり、日本語環境はサポートしていません。
デバイス操作 および Terminfo サポートにより、ランタイムシステムおよびランタイムサポートモジュールで UNIX デバイスを使用できます。
特定のコンポーネントのマニュアルを補足したり、Server Express の機能を実証するために多くのデモンストレーションプログラムが提供されます。デモンストレーションプログラムと付属のマニュアルは Infomgr を使用して配置できます。
統合プリプロセッサは、コンパイラの拡張機能です。統合プリプロセッサを使用すると、コンパイラでユーザ定義の言語プロセッサを起動して非 COBOL 構文を COBOL 構文へ変換することができます。
Animator を使用している場合は、元のソースが文の前にあるため、プリプロセッサで変更されていることがわかります。
ファイルハンドラは、COBOL ファイルのランタイムサポートを提供するモジュールです。
ヘルプには、使用中のメニューにあるファンクションキーに関する情報が記載されています。ヘルプはすべてのメニューに F1=help として表示されます。
Server Express では、非スレッドのアプリケーションまたはマルチスレッドのアプリケーションを作成できます。マルチスレッドでは、アプリケーションを真のマルチプロセス環境で実行できるようにすることで、プロセッサの性能を利用します。
プログラムをマルチスレッドと単一のスレッドのどちらにするかは、コンパイラ指令を使用して指定します。実行サポートは、マルチスレッドバージョンのコマンドで指定します。たとえば、 cobrun と等価のマルチスレッドバージョンは、cobrun_t です。
呼び出し可能ソートモジュールは、データファイルをソートおよび再配列できるスタンドアロンのソートルーチンです。このモジュールは、デフォルトの COBOL ソートメカニズムよりも高速で実行されます。CALL インターフェイスにより、データのソートはより柔軟になり、別のソートモジュールと置換することもできます。
呼び出し可能ファイルハンドラは、CALL 文を使用してプログラムからファイルハンドラを呼び出すことができる、ファイルハンドラのインターフェイスです (『ファイルハンドラ』の項を参照)。
呼び出し可能ファイルハンドラでは、すべての COBOL 編成のファイルに対し低レベルの制御が実行できるため、ファイルおよびデータベースの高度な操作プログラムを作成できます。また、呼び出し可能ハンドラを使用して、他の言語 (C またはアセンブラなど) から COBOL 形式のファイルにアクセスすることもできます。
ライブラリは、個別のファイルを 1 つのファイルにグループ化して、それらのファイルの管理を簡略化するユーティリティです。
ランタイム構成サポートは、ランタイム構成ファイル内の環境変数と調整可能変数で構成され、特定のランタイムの動作に影響を与えるように構成できます。
この製品に付属する広範囲のマニュアルにより、特殊または高度な条件をもつユーザは確実に必要な情報を検索することができます。製品を通常に使用する場合、マニュアルで読まなければならない個所はほんの一部です。この節では、マニュアルの構造と必要な内容が記載されているマニュアルの場所について説明します。
Micro Focus COBOL システムは、Windows 95、Windows 98、Windows NT、および各種の UNIX で利用できます。
この COBOL システムに付属しているマニュアルには、汎用マニュアル (すべてのサポート環境の Micro Focus COBOL システムに対応する内容) と、環境に固有のマニュアルがあります。
汎用マニュアルでは、特定の環境に固有の情報は、横の余白に見出し付きで表示されます。このような情報については、各マニュアルの『序文』で説明します。これは、すべての環境で使用できる機能を参照できるため、クロスプラットフォームを設計している場合に役立ちます。「Windows」は、Windows 95、Windows 98 および Windows NT を表す用語として使用されます。
以下の項では、マニュアルについての説明と汎用マニュアルを示します。
次のリファレンスマニュアルは汎用です。
Fileshare バージョン 2 に関する次のマニュアルも汎用マニュアルです。
HTML マニュアル以外に、 オンラインリファレンスもあります。オンラインリファレンスには、Animator および COBOL エディタからアクセスします。
コマンドの構文で使用する表記規則は、各マニュアルにある『序文』で定義されています。可能な場合は常にマニュアルでこの表記規則が使用されます。特殊な条件により別の表記規則が必要な場合は、その表記規則が使用される場所で説明します。
このマニュアルの表記規則については、『序文』を参照してください。
『言語リファレンス』および『言語リファレンス - 追加トピック』では異なる表記規則が使用されます。この表記規則については、それぞれのマニュアルの『序文』で説明しています。
オンラインマニュアルに収録されていない情報は、readme とよばれるハードディスク上のドキュメントに記載されます。このドキュメントのファイルは、COBOL システムディレクトリの docs サブディレクトリにあります。readme ファイルは、単純な ASCII テキストファイルで、テキストエディタやオペレーティングシステムのコマンドでアクセスすることができます。
readmeファイルには、新機能、オンラインマニュアルに記載されていない情報、ソフトウェアの既知の問題などが記載されています。
この項では、確認の必要がある追加の情報について説明します。
エンドユーザに配布するアプリケーションを作成している場合は、そのアプリケーションを実行するために必要なライセンス付きのランタイムサポートモジュールを含める必要があります。この項では、 Micro Focus により、ユーザに配布するためのライセンスが付与されているコンポーネントについて詳しく説明します。
ユーザに配布するアプリケーションを作成している場合は、そのアプリケーションに Application Server コンポーネントを含めることができます。ただし、適切なライセンス料を Micro Focus に支払う必要があります。また、配布側のユーザまたは受領側のユーザのどちらかが、Micro Focus から Application Server を購入することもできます。 Server Express には、完全なライセンス管理システムが備えられています。
使用許諾契約書: Application Server を構成するコンポーネントについては、適切なラインセンスが購入されている場合にかぎり、顧客に配布することができます。この製品の他の品目はいっさい配布することはできません。詳細については、この製品に付属の使用許諾契約書を参照するか、Micro Focus にお問い合わせください。
UNIX 端末にはさまざまな種類があるため、このマニュアルに記載されているキーがキーボードで利用できない場合があります。また、ほとんどの UNIX 端末では、Alt または Ctrl キーを押しても認識されないため、Server Express ではこれらのキーを検出できません。付録『UNIX のキー割り当て一覧』には、特定の UNIX 端末で検出できないキーの代替キーがリストされています。また、構成可能なキーも示されています。
この付録では、Alt および Ctrl キーのソフト操作またはハード操作の選択方法についても説明しています。ソフト操作の場合は、Alt または Ctrl キーは、次にキーを押した後に自動でオフになります。つまり、Alt メニューにある機能が必要な場合は常に、Alt をもう一度押して Alt メニューを表示する必要があります。Ctrl でも同じです。ハード操作では、Alt および Ctrl キーは、 Caps Lock キーと同じように機能し、一度押すと、再度押すまでその効果は変更されません。
キーボードの構成方法については、『Utilities Handbook』の『Server Express Development Environment Menu System』の章および『Programmer's Guide to Creating User Interfaces』の章の『Keyboard Configuration Utility』を参照してください。.
この項では、この製品におけるシフトJIS、EUCロケールのサポートについて説明します。
このバージョンの Server Express は、アプリケーション開発時に シフトJISとEUCの両方のロケールのいずれか一方を使用できる機能を装備しています。
この、両方のロケールに対応した Server Express製品では、実行時システムが動的にシフトJISかEUCかどちらかのコンポーネントを呼び出します。実行時システム中でこのようにロケールに依存して切り替わるモジュールとしては、ADIS、_CODESET、MFTRNSDTがあります。これらのモジュールはシフトJIS版とEUC版の両方が用意されており動的に切り替わります。
利用者はCOBOL製品の使用時に正しいロケールを設定しておく必要があります。設定されたロケールに応じてシフトJISかEUCのいずれかのコンポーネントが呼び出されます。
COBOL製品をシフトJIS・EUC対応にするために加えられた変更点は以下の通りです。
オペレーティングシステムには、ロケールモデルと呼ばれる機能が含まれています。ロケールモデルは、言語や文化に依存するさまざまな属性をひとまとめにして定義しておくための機能です。こういった属性には、一文字を表現するバイト数、日付や時刻の表現形式、数字の表記法、通貨記号などがあります。文字を表現するコードセットもその一つです。
通常ロケールは2つの部分に分割されます。第一の部分は言語と文字集合であり、第二の部分は国です。例えば、ja_JPは日本国内で使用される日本語文字集合を表わします。
HP/UX 11.00 では、ロケールを示す LANG環境変数の値は、以下のように定められています。
このほかに提供されているロケールはすべて英語であり、C、en_US.iso88591、en_US.roman8、en_GB.iso88591、en_GB.roman8 が用意されています。
開発時にシフトJISまたはEUCのロケールを設定すると、ソースプログラム中の文字定数などの取り扱いに影響が出てきます。従って、アプリケーションの開発時と実行時に同じロケールを設定しなければなりません。
シフトJIS環境でアプリケーションを実行する場合とEUC環境での実行との相違点を理解しておくことが重要です。
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