ここでは、Enterprise Server Monitor and Control (ESMAC) を使用してエンタープライズサーバを管理する方法について説明します。
ESMAC を使用すると、エンタープライズサーバ、およびそのサーバで動作するサービス、パッケージ、ハンドラを表示および制御することができます。
ESMAC は Enterprise Server Administration と関連して動作しますが、 Enterprise Server Administration にはない機能を提供します。 ESMAC では、次の作業ができます。
ESMAC ではその利用者、および各利用者のリソースの表示と更新の権限を定義できます。 ESMAC の利用者の設定の詳細は、『セキュリティ』の項を参照してください。
ESMAC インターフェイスはブラウザで表示します。 このため、次に示すブラウザがインストールされているコンピュータからインターネットまたはイントラネットを介してエンタープライズサーバを監視および制御できます。
図 9-1 に、ESMAC を最初に起動したときに表示される「サーバ情報」ページを示します。
ESMAC を使用すると、次のことが可能になります。
ESMAC インターフェイスは、次の 2 つの領域からなります。
ESMAC メニューはページの左側のサイドバーに表示されます。ユーザのアクセス権レベルに該当するメニューオプションのみが表示されます。
制御情報および監視情報はページの主要領域に表示されます。
メニューのボタンをクリックすると、ページの主要領域が変更されます。 主要領域には、通常、1 つ以上のコントロールが含まれます。コントロールを使用して、エンタープライズサーバに必要な情報を入力および変更できます。
ステータス行は、ページの上部に表示されます。 ステータス行には次の情報が表示されます。
ほとんどのページには、[画面更新] ボタンがあります。アクションを実行した後にページのテーブルの内容を最新表示する必要がある場合は、このボタンをクリックします。 たとえば、サーバを追加した場合は、「サーバ情報」ページの [画面更新] ボタンをクリックすると、アクティビティの詳細が更新されます。
できるだけ早く、ESMAC にアクセスできるユーザを定義し、それらのユーザに適切なアクセス権を設定する必要があります。
デフォルトのセキュリティはシステムの設定によって異なります。 システムには特別なユーザ mfuser が設定されていることもあれば、設定されていないこともあります。
エンタープライズサーバを開発環境で使用する場合は、mfuser を定義しないことをお奨めします。 エンタープライズサーバを運用環境で使用する場合は、mfuser を定義し、mfuser には最小限の権限を設定することをお奨めします。
ユーザ名の作成、パスワードおよびアクセス権の設定は「ユーザ」ページで行います。
現在設定されている管理者を表示するには、[ユーザ] をクリックします。 「ユーザ」ページにすべてのユーザのリストが表示されます。 「ユーザ」ページで [詳細] をクリックすると、ユーザのアクセス権の詳細が表示されます。
ユーザに読み取りまたは更新アクセス権がない場合、ESMAC で使用できるオプションは制限されます。この場合、次の作業のみ実行できます。
ESMAC を起動し、Enterprise Server Administration を使用して監視対象のサーバに接続できます。
Enterprise Server Administration に戻るには、ESMAC メニューで [ホーム] をクリックします。
ESMAC では、現在表示しているエンタープライズサーバに関するさまざまな情報が表示されます。 「サーバ情報」ページにサーバ情報を表示するには、メニューで [サーバ] をクリックします。
「サーバ情報」ページには、エンタープライズサーバの動作を監視するための、次の詳細情報が表示されます。
表示されたこれらの情報により、サーバの状態を瞬時に把握できます。次に例を示します。
このページに表示された情報により、エンタープライズサーバの変更が必要になる場合があります。 エンタープライズサーバの変更は、別の ESMAC ページで行います。詳細については、以降で説明します。
エンタープライズサーバでサービスを実行する場合は、サービスが期待どおりに開始および停止するか、サービスが予測以上にリソースを使用していないかを確認する必要があります。
「監視」ページでは、サービスのパフォーマンスを監視するための次の情報が表示されます。
たとえば、タスクの完了にかかった平均時間が長い場合は、サービスが長時間実行サービスか、ステートフルサービスであることを示します。 1 秒間に完了したタスクの数が突然予想以上に多くなった場合は、あるタスクがエラーで終了する別のタスクを繰り返し呼び出している可能性があります。
ESMAC を使用して、エンタープライズサーバのさまざまなパラメータを管理できます。 パラメータの管理は、ESMAC メニューで [制御] をクリックして「制御」ページを表示して行います。
たとえば、『サーバ情報』 で説明しているように、ダンプの状態など、エンタープライズサーバに関するさまざまな情報を表示できます。 ダンプの状態を変更するのも、「制御」ページを使用できます。
「制御」ページでは、次のものの制御が可能になります。
「制御」ページでは、エンタープライズサーバをシャットダウンすることもできます。
サービス実行プロセス (SEP) は、1 つのエンタープライズサーバ内で実行されます。 COBOL アプリケーションは、これらのサービス実行プロセス内で実行されます。 サービス実行プロセスの詳細は、Enterprise Server の『構成と管理』にある『構成』の章の『サービス実行プロセス』の項を参照してください。
「SEP」ページでは、当該エンタープライズサーバで実行されている SEP に関する情報が表示されます。 「SEP」ページを表示するには、メニューで [SEP] をクリックします。
「SEP」ページには、現在のエンタープライズサーバで実行されているすべての SEP の次に示すの情報などの詳細情報が表示されます。
SEP を終了し、SEP のトレースを作成および表示することもできます。
ESMAC を使用して、ダンプおよびトレース情報を作成、表示し、サーバコンソールログを確認できます。
サーバコンソールログには、リージョンに関する情報が書き込まれます。 リージョン情報には、サーバの開始および終了の時刻、作成された SEP などの詳細情報が含まれます。
コンソールログを表示するには、メニューの「診断」グループで [ログ] をクリックし、[表示] をクリックします。
ESMAC に戻るには、ブラウザで [戻る] をクリックします。
システムダンプ、トランザクションダンプ、システムトレースを作成するかを指定できます。 これらの指定は、「制御」ページで行います。 「制御」ページでは、ダンプおよびトレースを格納するデータセットも指定できます。 ダンプおよびトレースを表示するには、メニューの「診断」グループのオプションを使用します。
「SEP」ページおよび「クライアント」ページのオプションを使用して、SEP といくつかのクライアントプロセスのトレース情報を取得することもできます。
システムダンプおよびトレースの詳細は、『トラブルシューティング』の章の『診断サーバの使用』の項を参照してください。
サービス、パッケージ、および要求ハンドラの情報を表示するには、「リソース」グループを使用します。
[サービス] をクリックすると、「サービス」ページが表示されます。このページには、当該エンタープライズサーバで実行されているサービスが表示されます。 サービスの隣にある [詳細] をクリックすると、「サービス」ページにそのサービスの詳細が表示されます。 「サービス」ページには、選択したサービスの情報が表示されます。 関連するパッケージおよび要求ハンドラの情報を表示するには、[パッケージの状態 > 詳細] および [ハンドラの状態 > 詳細] をそれぞれクリックします。 関連するパッケージおよび要求ハンドラの情報へのリンクがあるのは、これらの問題がサービスに影響する場合があるためです。
必要に応じて、[パッケージ] および [ハンドラ] をそれぞれクリックして、パッケージおよび要求ハンドラの情報を別々に表示できます。
サービス、パッケージ、および要求ハンドラを新規に設定するには、Enterprise Server Administration を使用します。 この設定方法については、Enterprise Server の『構成と管理』にある『サービス、パッケージ、および要求ハンドラ』の章を参照してください。
サービスへの入力および出力をダンプデータセットに記録するかどうかを指定できます。 デフォルトでは、これらの入出力はダンプデータセットに記録されません。
エンタープライズサーバのインストール時にさまざまな環境変数が設定されます。 環境変数が正しく設定されていない場合、サーバ上のアプリケーションが正しく実行されません。
ESMAC を使用すると、そのエンタープライズサーバに設定されたすべての環境変数の完全なリストを表示できます。 完全なリストを表示するには、メニューで [環境変数] をクリックします。「環境領域」ページが表示されます。
エンタープライズサーバの環境変数を設定するには、Enterprise Server Administration を使用します。 詳細は、Enterprise Server の『構成と管理』にある『構成』の章の『環境変数』の項を参照してください。
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