imtkmake コマンド

COBOL プログラムベースのサービスインターフェイスを作成してディプロイしたり、サービスにアクセスするクライアントアプリケーションを生成したりできます。

制約事項: 本トピックは、Enterprise Server 機能が有効な場合にのみ該当します。

構文：

imtkmake -defmap          service=service-name
                          src=program-name
                          type=service-type
                         [directives=Compiler-directives] 
                         [settings=properties-filename]
                         [transactionAttribute=attribute]

imtkmake -generate        service=service-name
                          type=service-type
                         [allowcredentials={yes|no}]
                         [allowedorigin=uri]
                         [appdir=directory-name]
                         [appserver=J2EE-application-server-name]
                         [archivename=arch-name]
                         [basePath=base-path]
                         [bean=bean-name]
                         [classpath=pathname]
                         [ejbInterfaceType={remote|local}]
                         [ejbname=ejb-name]
                         [ejbversion=3]
                         [esruntime=esruntime-filename]
                         [exithandler=program-name]
                         [exposedheaders=header[,header[…]]]
                         [filename]...
                         [@filelistname]
                         [j2eeVersion={1.7|7}]
                         [jarname=jar-filename]
                         [javacpath=java-dir]
                         [namespace=service-namespace] 
                         [package=package-name]
                         [sepsession={stateless|stateful}]
                         [serverHost=host-name]
                         [serverPort=port-number]  
                         [session={stateless|stateful}] 
                         [settings=properties-filename]
                         [style={doclit|rpcenc}]
                         [transaction={application|container}]
                         [transactional={yes|no}]
                         [url=ip-address]
                         [version=version]

imtkmake -query          [username=secure-username]
                         [password=secure-password]

imtkmake -queryAppServerList

imtkmake -queryEJBDefaults

imtkmake -deploy          type=service-type
                         [carname=car-filename]
                         [ejbversion=3]
                         [password=secure-password]
                         [server=server-name,deployer-name]
                         [settings=properties-filename]
                         [username=secure-username]

imtkmake -showlog         deploydir=deployment-directory
                         [username=secure-username]
                         [password=secure-password]

imtkmake -genclient       service=service-name
                          type=service-type     
                         [appserver=J2EE-application-server-name]
                         [basePath=base-path]
                         [classpath=java-class-path]
                         [clientdir=directory-name]
                         [j2eeVersion={1.7|7}]
                         [namespace=service-namespace]
                         [serverHost=host-name]
                         [serverPort=port-number]
                         [style={doclit|rpcenc}]
                         [transactional={yes|no}]
                         [url=ip-address]
                         [version=version]

imtkmake -genclientwsdl   clientwsdl=wsdl-filename
                         [bitmode={32|64}]
                         [charset={asci|ebcdic}]
                         [clientdir=directory-name]
                         [defaultstringsize=string-size]
                         [defaultarraysize=array-size]

imtkmake -genclientjson   clientjson=json-filename
                         [bitmode={32|64}]
                         [charset={asci|ebcdic}]
                         [clientdir=directory-name]
                         [defaultstringsize=string-size]
                         [defaultarraysize=array-size]

imtkmake -validate

imtkmake -help

パラメーター：

-defmap

src= パラメーターで指定されている COBOL プログラムに基づき、デフォルトマッピングを使用してサービスインターフェイスを作成します。

-generate

設定されているパラメーターに基づいてディプロイファイルを生成し、生成されたファイルが含まれる COBOL アーカイブ (.car) ファイルをエンタープライズサーバーへのディプロイ用に生成します。

-query

ディプロイに使用できるエンタープライズサーバーの一覧を表示します。

-queryAppServerList

デフォルトでは、使用できる J2EE 1.7 アプリケーションサーバーの一覧を示します。その他の J2EE バージョンでサポートされているアプリケーションサーバーを表示するには、j2eeversion パラメーターを指定してください。

-queryEJBDefaults

デフォルトの EJB 生成オプションの一覧を示します。

-deploy

-generate パラメーターを使用して作成された .car ファイルをエンタープライズサーバーにディプロイします。servicename.deploy ディレクトリから、-deploy パラメーターを指定して imtkmake を実行してください。

-showlog

ディプロイログ (deploylog.txt ファイル) の内容を表示します。

-genclient

指定したタイプ (EJB または Web サービスなど) に応じて、サービスインターフェイスからクライアントを生成します。

-genclientwsdl

WSDL から COBOL クライアントを生成します。

-genclientjson

JSON スキーマまたは OpenAPI (Swagger) から COBOL クライアントを生成します。

-validate

サービスインターフェイスを検証します。

-help

imtkmake の関数およびパラメーターに関する情報を表示します。

allowcredentials={yes|no}

ユーザー資格情報が要求に含まれている場合に応答を公開できるかどうかを指定します。

allowedorigin=uri

返されたリソースへのアクセスを許可された URI。

archivename=arch-name

出力アーカイブファイルの完全なファイル名。.jar、.war、または .ear ファイルを指定できます。

appdir=directory-name

エンタープライズサーバーで実行されているアプリケーションのアプリケーションファイルへのパス。

appserver=J2EE-application-server-name

EJB が生成され、ディプロイされる J2EE アプリケーションサーバーの名前およびバージョン。これにより、生成されるディプロイメント記述子が定義されます。

EJB および EJB クライアントを生成する場合は、このパラメーターは必須です。つまり、-generate または -genclient 関数を、タイプを EJB に設定して使用する場合に、このパラメーターを指定する必要があります。値にはスペースが含まれるため、引用符で囲む必要があります。次に例を示します。

"JBoss EAP 7.2"
"WebSphere 9.0"

このパラメーターは、他のパラメーターの後に指定する必要があります。

使用できるサーバーの一覧を表示する方法については、-queryAppServerList を参照してください。

basePath=base-path

REST サービスの場合は、サービスの URI で使用されているベースパス。

bean=bean-name

EJB 生成で、生成される Bean の名前。デフォルトは service-name です。

bitmode={32|64}

生成されたクライアントのビットモード。

carname=car-filename

ディプロイする .car ファイルのパスおよび名前。デフォルトでは、このファイルは servicename.car という名前で、servicename.deploy ディレクトリに格納されています。 carname= は、同じコマンドラインで生成およびディプロイを行う場合は不要です。

charset={asci|ebcdic}

生成されたクライアントの文字セット。

classpath=java-class-path

J2EE アプリケーションサーバー上の J2EE 実装クラスのフルパス。これは、J2EE アプリケーションサーバーごとに異なり、それぞれ次の .jar ファイルへのパスです。

JBoss の場合は jboss-ejb-api*.jar、jboss-connector-api*.jar、および jboss-servlet-api*.jar
注: これらのファイルの名前は、使用している JBoss のバージョンによって異なる場合があります。
Tomcat の場合は servlet-api.jar
WebSphere の場合は j2ee.jar
WebLogic の場合は weblogic.jar

Notes:

java-class-path では大文字と小文字が区別されます。
CLASSPATH プロパティは、アプリケーションサーバーが必要な J2EE 実装クラスファイルをポイントするようにします。アプリケーションサーバーおよびそれらに必要な J2EE 実装クラスファイルのリストについては、「アプリケーションサーバー J2EE 実装クラス」を参照してください。

clientdir=directory-name

クライアントプログラムを生成するディレクトリ。-genclientwsdl または -genclientjson 関数を使用する場合は、WSDL ファイルまたは JSON スキーマファイルまたは OpenAPI (Swagger) ファイルのディレクトリがデフォルトになります。それ以外の場合は、servicename.deploy ディレクトリがデフォルトになります。

clientjson=json-filename

REST サービスの場合は、クライアントプログラムの生成に使用する JSON スキーマファイルまたは OpenAPI (Swagger) ファイルの名前。

clientwsdl=wsdl-filename

クライアントプログラムの生成に使用する WSDL ファイルの名前。

defaultarraysize=array-size

バインドされていない配列に使用するデフォルトの配列サイズ。

defaultstringsize=string-size

バインドされていない文字列に使用するデフォルトの文字列サイズ。

deploydir=deployment-address

deploylog.txt ファイルの URL。この URL は、-deploy 関数で表示できます。

directives=Compiler-directives

プログラムを正しくコンパイルするために必要な指令。各指令の間はカンマで区切ります。

ejbInterfaceType={remote|local}

EJB が実行されるサーバーのタイプ (ローカルまたはリモート)。

ejbname=ejb-name

EJB 生成で、生成される EJB の名前。デフォルトは、service-nameEJB です。

ejbversion=3

EJB バージョン 3 のサポートを有効にします。

esruntime=esruntime-filename

ディプロイされたサービスが実行される際に適用される、ランタイム構成設定が含まれるファイルの名前。ファイルの拡張子は、.rtc にする必要があります。

exithandler=program-name

Web サービス生成で、MFRHSOAP 要求ハンドラー内の出口ポイントを処理するユーザー出口プログラムの名前。

exposedheaders=header [,header[…]]

ブラウザーがアクセスを許可されているカスタムヘッダー。

@filelistname

.car ファイルにインクルードする必要のある追加ファイルのリストを含むファイルの名前。ファイル名は 1 行に 1 つずつにする必要があります。

filename

.car ファイルにインクルードする必要のある追加ファイル。複数のファイルを指定できます。

j2eeVersion={1.7|7}

J2EE のバージョン。波かっこ ({}) で囲まれたペアのオプションは、どちらを指定しても同じです。

jarname=jar-filename

EJB 生成で、生成される .jar ファイルの名前。デフォルトは、service-name.jar です。

javacpath=java-dir

javac.exe ファイルへのパス。

namespace=service-namespace

Web サービス生成、EJB 生成、およびクライアント生成での、サービスのネームスペース。Web サービス生成およびクライアント生成では、デフォルトは http://tempuri.org/service-name です。EJB 生成では、デフォルトは service-name です。

package=package-name

EJB 生成での、Bean を含む Java クラスのパッケージ名。大文字と小文字は区別されます。デフォルトは com.mypackage.service-name です。

password=secure-password

セキュアサーバーとの通信を可能にするパスワード。このユーザー名は、MFDS がユーザー名を必要とするように構成されている場合のみ必要です。

sepsession={stateless|stateful}

関連するサービス実行プロセス (Service Execution Process; SEP) 属性の設定。SEP 属性は、transactional=yes の場合のみ意味を持ちます。

server=server-name,deployer-name

ディプロイファイルの宛先。server-name はサービスをディプロイするエンタープライズサーバー、deployer-name はそのエンタープライズサーバー上のディプロイサービスの名前です。このパラメーターを指定しなかった場合、関数によりディプロイに使用できるサーバーの一覧が表示され、いずれか 1 つを選択するように促すプロンプトが表示されます。

serverHost=host-name

J2SE Java Bean サービスの場合、エンタープライズサーバーが動作しているホストマシン名。

serverPort=port-number

J2SE Java Bean サービスの場合、エンタープライズサーバーリスナーのポート番号。

service=service-name

マップする、または生成するサービスの名前。

session={stateless|stateful}

EJB 生成で、生成される EJB のタイプ。デフォルトは stateless です。

settings=properties-filename

このサービスインターフェイスの設定プロパティが含まれるファイルの名前。

src=program-name

デフォルトマッピングの作成に使用するプログラム。

style={doclit | rpcenc}

WSDL 生成に使用するスタイル。デフォルトは doclit です。

transaction={application|container}

サービスがアプリケーション管理かトランザクション管理かを指定します。デフォルトは application です。

transactional={yes|no}

EJB 生成で、EJB サービスをトランザクションコンテキストで実行するかどうかを設定します。yes に設定した場合、session=stateful がデフォルトになります。

transactionAttribute=attribute

EJB のデフォルトマッピングに使用されるトランザクション属性。値は、次のいずれかになります。

notSupported
mandatory
never
required
requiresNew

type=service-type

実行するマッピングタイプまたは生成するクライアントタイプ (上述の defmap、genclient、および generate を参照)。service-type には、次のいずれか 1 つを指定できます。

EJB
J2SEbean
WebService
REST

url=ip-address

Web サービス生成およびクライアント生成での、サービスの IP アドレス。

username=secure-username

セキュアサーバーとの通信を可能にするユーザー名。このユーザー名は、MFDS がユーザー名を必要とするように構成されている場合のみ必要です。

version=version

REST サービスの場合は、サービスの URI で使用されているサービスのバージョン。

説明：

Visual COBOL コマンドプロンプトから、COBOL プログラムファイルが含まれるディレクトリで imtkmake を実行します。
このコマンドは、複数の関数を実行します。同一のプログラムに対して、次の順序で実行する必要があります。
- -defmap
- -generate
- -query (オプション)
- -deploy
- -showlog (オプション)
- -genclient または -genwsdl、あるいはその両方 (オプション)
次のように、同一のコマンドライン上で複数の関数を組み合わせることができます。
- -defmap および -generate を組み合わせて、デフォルトマッピングからサービスインターフェイスを生成し、後でディプロイするディプロイファイルを生成する。
- -generate および -deploy を組み合わせて、既存のサービスインターフェイス用のディプロイファイルを生成し、そのファイルをエンタープライズサーバーにディプロイする。
- -defmap、-generate、および -deploy を組み合わせて、3 つの関数をすべて実行する。
注: 同一のコマンドライン上で複数の関数を組み合わせた場合、共通のパラメーターを繰り返し指定する必要はありません。
コマンドライン関数と、サービスインターフェイス機能を組み合わせて使用できます。たとえば、サービスインターフェイスを作成してカスタマイズしたとします。その後、コマンドラインを使用してそのサービスインターフェイスをディプロイできます。
-generate 関数に関連するオプションパラメーターのリストを含むマッピングプロパティの XML ファイルを作成し、そのファイルをコマンドラインで -generate 関数のパラメーターとして指定できます。コマンドライン上で同じパラメーターを指定した場合、マッピングプロパティの XML ファイルで設定した値はオーバーライドされます。
パラメーターの前に = を付ける代わりに、パラメーターを () で囲むことで、() を区切り文字として使用できます。たとえば、src=book.cbl ではなく src(book.cbl) とします。
imtkmake -deploy を使用してサービスインターフェイスをディプロイした場合、imtkmake は、次の順序で、見つかったディプロイ可能な各項目の最初のインスタンスを使用します。
- MFDS。ディプロイ項目が MFDS 内にある場合、[destination] セクションのあらゆる構成設定が使用されます。次に例を示します。
```
[destination]
   server=ESDEMO
   listener=Web Services and J2EE
```
- MFDS。ディプロイ項目が MFDS 内に存在しても、構成設定がない場合は、imtkmake は、サービスを所有するエンタープライズサーバーを使用します。

例：

次のコマンドでは、プログラム book.cbl のデフォルトマッピングでサービスインターフェイスが作成されます。

imtkmake -defmap src=book.cbl service=wmapserv 
                 type=webservice

次のコマンドでは、wmapserv サービスインターフェイスの Web サービスが生成されます。

imtkmake -generate service=wmapserv
                   type=webservice
                   exithandler=myhandler
                   namespace=http://corpuri.org/wmapserv

次のコマンドでは、JMapServ サービスインターフェイスの EJB が生成されます。

imtkmake -generate service=JMapServ
                   type=ejb
                   bean=JMap
                   classpath=/usr/java131/lib/j2ee.jar
                   ejbname=JMapEJB
                   esruntime=jmapconf.rtc
                   jarname=JMap.jar
                   package=com.corp.jmap
                   session=stateful                          
                   appserver="WebSphere 9.0"

次のコマンドでは、wmapserv サービスインターフェイスの Web サービスが生成され、エンタープライズサーバー ESDEMO にディプロイされます。追加のデータファイル data-files-path\bookfile.dat(UNIX)data-files-path/bookfile.dat(Windows) またはもディプロイされます。

Windows プラットフォームの場合：

imtkmake -generate service=wmapserv type=webservice
         -deploy server=ESDEMO,Deployer data-files-path\bookfile.dat

UNIX プラットフォームの場合：

imtkmake -generate service=wmapserv type=webservice
         -deploy server=ESDEMO,Deployer data-files-path/bookfile.dat

次のコマンドでは、wmapserv.car で生成済みの Web サービスが、エンタープライズサーバー ESDEMO にディプロイされます。

imtkmake -deploy carname=wmapserv.car 
                 server=ESDEMO,Deployer

このサブミットによるディプロイが成功したかどうかは、202 戻りコード、および応答メッセージ内に URL が存在しているかどうかでわかります。

次のコマンドでは、URL http://10.120.72.229:47704/uploads/cw_diYLq から deploylog.txt ファイルが表示されます。

imtkmake -showlog deploydir=http://10.120.72.229:47704/uploads/cw_diYLq

次のコマンドでは、サービス wmapserv の COBOL クライアントプログラムが作成されます。

imtkmake -genclient type=webservice 
                    service=wmapserv

次のコマンドでは、ベースパス /servicesApp/ およびバージョン 1.0 を使用して、REST サービス service1 の COBOL クライアントプログラムが作成されます。

imtkmake -genclient service=service1 type=rest 
                    url=http://localhost:9003 
                    basePath=/servicesApp/ 
                    version=1.0

次のコマンドでは、サービスの WSDL ファイルを使用して、サービス wmapserv の COBOL クライアントプログラムが作成されます。

Windows プラットフォームの場合：

imtkmake -genclientwsdl clientwsdl=wmapserv.wsdl

UNIX プラットフォームの場合：

imtkmake -genclientwsdl clientwsdl=$PWD/wmapserv.wsdl 
                        clientdir=$PWD

次のコマンドでは、requiresNew トランザクション属性を使用するデフォルトマッピングで EJB サービスインターフェイスが作成されます。

imtkmake -defmap type=ejb 
                 src=calculator.cbl 
                 service=service13.xml 
                 transactionAttribute=requiresNew

次のコマンドでは、ベースパス /servicesApp/ およびバージョン 1.0 を使用して、REST サービス service1 に必要なファイルが生成されます。

imtkmake -generate type=rest
                   url=http://localhost:9003 
                   basePath=/servicesApp/ 
                   version=1.0
                   service=service1

次のコマンドでは、JSON スキーマファイルを使用して、wmapserv サービスの COBOL クライアントプログラムが作成されます。

imtkmake -genclientjson clientjson=wmapserv.json