JDBC リソース

JDBC アプリケーションをビルドして実行するには、Visual COBOL からいくつかのリソースにアクセスできる必要があります。必要になるリソースは、アプリケーションで使用するデータベースの種類およびアプリケーションサーバーの種類によって異なります。

重要: SQL(CHECK) コンパイラ指令を使用してプロジェクトをビルドする場合、アプリケーションの実行時に使用されるリソースに OpenESQL からもアクセスできる必要があります。この場合、アプリケーションのビルド前に、Visual COBOL プロジェクトまたは JDBC 環境をアプリケーション実行用に構成する必要があります。

SQL(CHECK) を使用する場合は JNDI DataSource オブジェクトも使用する必要があります。Simple-JNDI を使用するか、Java アプリケーションサーバーから提供される JNDI サービスを使用します。

推奨事項

JDBC リソースの整理および容易なアクセスのため、次を推奨します。

ディレクトリ構造

JDBC プロジェクトリソースの保管用に、ローカルまたは共有ドライブにディレクトリ構造を作成することをお勧めします。

JDBC リソース用のルートディレクトリを作成します。このディレクトリには JAR ファイルおよびデータソースファイルが保存されます。たとえば、c:\jdbcrsc(Windows) または /home/jdbcrsc(UNIX) です。
ルートディレクトリに、JDBC プロパティファイルを格納するサブディレクトリを作成します。たとえば、C:\jdbcrsc\jdbcProps(Windows) または /home/jdbcrsc/jdbcProps(UNIX) です。

ユーザーライブラリ

JDBC リソースの依存関係を満たすために必要な作業を軽減するには、ワークスペースの Eclipse ユーザーライブラリを作成します。JVM ビルドパスに必要なすべての JAR ファイルを含むようにユーザーライブラリを定義します。これにより、アプリケーションのビルドおよび実行時にユーザーライブラリをポイントできるため、JVM ビルドパスの JAR コンポーネントを JVM COBOL プロジェクトごとに最初から再編成する必要がなくなります。ライブラリのインポートおよびエクスポート機能を使用すると、複数のワークスペースで 1 つのユーザーライブラリを再利用できます。

必要なリソース

JDBC アプリケーションのビルドおよび実行に必要なリソースは次のとおりです。

JDBC ドライバー: データベースから提供される JDBC ドライバーに Visual COBOL プロジェクトからアクセスできる必要があります。JDBC リソース用に作成したルートディレクトリに適切なドライバーファイルをコピーすることをお勧めします。現在サポートされている JDBC ドライバーのバージョンについては、「追加ソフトウェア要件」の「データベース管理システム (DBMS)」トピックの「OpenESQL」セクションを参照してください。
JNDI ライブラリ: JNDI を使用してデータベース接続を定義し、これを複数のアプリケーションで使用できます。JNDI ライブラリファイルは通常 JAR ファイルの形式で、JDBC データベースに接続する際に必要な情報 (追加リソースへのポインターなど) が含まれています。JNDI には専用の構成が必要で、JNDI ライブラリの使用前に構成を完了させておく必要があります。
JNDI に関していくつかの選択肢があります。たとえば、各アプリケーションサーバーから JNDI 実装が提供されることがあります。ただし、開発および評価目的の場合は、サードパーティの JNDI サーバーである Simple-JNDI の使用をお勧めします。Simple-JNDI パッケージを使用すると、アプリケーションサーバーに依存せずに、Visual COBOL プロジェクトで使用する JNDI DataSource オブジェクトを作成して登録できます。Simple-JNDI を使用するには、「Simple-JNDI をインストールして構成するには」の手順を実行します。
JNDI DataSource オブジェクト: DataSource オブジェクトは、データベースに接続する際に必要な仕様が含まれたプロパティファイルです。DataSource オブジェクトを使用するには、JNDI サーバーへの登録が必要です。Simple-JNDI を使用して DataSource オブジェクトを作成し、登録する手順については、「JNDI DataSource オブジェクトを作成するには」を参照してください。DataSource オブジェクトのコンテンツの例については、「DataSource オブジェクトファイルのサンプル」を参照してください。
Microsoft SQL Server 用のその他のリソース: Windows プラットフォームで Windows 認証を使用しない場合は、ほかに必要となるリソースはありません。ただし、バージョン 4.0 以上のドライバーで Kerberos 認証を使用する場合、統合認証を有効にする必要はありませんが、ドライバーのドキュメントの説明に従い、追加の構成手順を実行する必要があります。