トレース ファイルの形式はプラットフォームに依存しません。そのため、CTF ビューアーを使用して、UNIX 上で作成されたバイナリ トレース ファイルなどを表示できます。
BINFILE エミッターを有効にするには、統合化トレース機能の構成ファイルで次の文を指定します。
mftrace.dest = BINFILE
次に、BINFILE エミッターの動作を制御するために設定できるプロパティの一覧を示します。
プロパティ | 説明 | デフォルト |
---|---|---|
FILE | 書き込み対象のトレース ファイルの名前。トレース ファイルの命名には、次の疑似変数を使用できます。
|
$(APPNAME).$(EMITTER).$(PID).ctb、または $(APPNAME).$(EMITTER).$(PID).ctb_$(GEN) (MAXGENERATION プロパティが指定されている場合)。次に例を示します。
|
FLUSHEVERY | ファイルがフラッシュされる前に出力されるトレース レコードの数。0 は、ファイルが明示的にフラッシュされないことを示します。 | 1 |
FORMAT |
|
|
LOCATION | トレース ファイルの書き込み先のフォルダー。これは、トレース ファイルの作成時に使用されます。 | MFTRACE_LOGS 環境変数によって指定されたフォルダー。MFTRACE_LOGS が設定されていない場合は、現在のフォルダーが使用されます。
注: 32 ビット版および 64 ビット版 Visual COBOL コマンド プロンプトでは、MFTRACE_LOGS を %ProgramData%\Micro Focus\Visual COBOL\2.x\mftrace\logs に設定します。
LOCATION プロパティで指定したフォルダーが存在しない場合、統合化トレース機能によりそのフォルダーが作成されます。この処理が失敗すると、統合化トレース機能はデフォルトの場所 (MFTRACE_LOGS 環境変数で指定) を使用します。この処理が失敗すると、現在のフォルダーが使用されます。 |
MAXFILESIZE | ファイルが閉じられ、生成シーケンスの次のトレース ファイルが開かれる前に、トレース ファイルに書き込まれるデータの最大量 (KB 単位)。生成シーケンスの最初のトレース ファイルにより、$(GEN) 疑似変数 (上記の FILE プロパティの説明を参照) が 1 に設定され、生成シーケンスの 2 番目のトレース ファイルにより、$(GEN) 疑似変数が 2 に設定されます。この一連の設定は、MAXGENERATION を超えるまで続きます。ファイル数が MAXGENERATION で指定した数に達すると、生成番号は 1 に戻り、生成シーケンスの最初のトレース ファイルが上書きされます。これは、MAXGENERATION の値が 1 よりも大きい場合に使用されます。 | 0x00002800。最大ファイル サイズが 10 MB であることを示します。 |
MAXGENERATION | トレーシングが有効である間に書き込まれるトレース ファイルの最大数。このプロパティは、MAXFILESIZE プロパティとともに使用します。 | 1。単一のトレース ファイルのみ作成することを示します。 |
MultiProc | 単一または複数のプロセスによってトレース イベントをトレース ファイルに書き込むかどうかを制御します。複数のプロセスに対して有効になっている場合は、その名前に $(PID) 擬似変数を埋め込まずに File プロパティも指定する必要があります。
$(RUNUNIT)、$(RUNUNIT_SESSIONNAME)、または $(RUNUNIT_GUID) を使用する場合、ファイル名は一意になるため MultiProc は不要です (.NET および JVM COBOL にのみ該当)。 |
FALSE。構成済みのトレース ファイルに、現在のプロセスからのイベントのみが含まれることを示します。 |
Rununitid | RunUnit 情報をトレースに含めるかどうかを制御します。 | TRUE |
MultiProc プロパティを使用し、複数の COBOL ランタイム システム (ネイティブ、.NET、または JVM) が同じプロセスで実行されている場合、同じトレース ファイルを共有するように構成して実行することはできません。ファイル名に $(PLATFORM) 変数を使用すると、ランタイム システムごとに異なるファイル名を使用できます。トレースに $(PID) 変数が含まれている場合は、MultiProc プロパティを false に設定できます。次に例を示します。
$(APPNAME). $(EMITTER).$(PID).$(PLATFORM).ctb
JVM または .NET COBOL アプリケーションを複数ユーザーの環境で実行する場合は、.NET RunUnits のユーザーを使用します。TEXTFILE および BINFILE エミッターの両方のデフォルトのファイル名では、すべてのトレース イベントが 1 つ以上のファイルに収集されます。ただし、構成プロパティ #file が $(RUNUNIT)、$(RUNUNIT_SESSIONNAME)、または $(RUNUNIT_GUID) を使用する場合は、RunUnit ごとに別々のファイルを作成できます。次に例を示します。
$(APPNAME).$(PLATFORM).$(EMITTER).$(RUNUNIT_GUID).log
または
$(APPNAME).$(PLATFORM).$(EMITTER).$(RUNUNIT).log
または
$(APPNAME).$(PLATFORM).$(EMITTER).$(RUNUNIT_SESSIONNAME).log
権限が制限された環境で JVM COBOL アプリケーションを実行している場合、BINFILE エミッターでは MultiProc プロパティを使用できません。