アプリケーションの中枢であるCOBOLビジネスロジックを維持し、
メインフレームからクラウドへ段階的なモダナイゼーションを実現。
FIS(Fidelity National Information Services)社はアメリカの金融向け大手システムインテグレータです。同社の主力製品である会計事務アプリケーションInvestOne(現在 Investment Accounting Managerと改名)は、世界中の金融サービス会社に導入されています。投資信託やその派生商品に対応しており、現在では約40兆ドルを管理しています。1980年代にIBMメインフレーム環境をベースにCOBOLで開発されたこの製品は、当時としては非常に先進的なものでしたが、1990年代後半からユーザーエクスペリエンスの向上を目指してモダナイゼーションの道を歩み始めました。
競争の激しい金融業界では、常に最適なアプリケーションを迅速に提供することが求められています。FISではコストと時間がかかるメインフレームでの開発、テストへの依存を減らすプロジェクトを開始したことをきっかけに、まずはオープン環境へのリホストを実施、その後メインフレームを撤廃しました。当初はアプリケーションをJavaで書き換えることも検討しましたが、COBOLで構築されたこのシステムの機能に満足しており、リライトの膨大なコストと工期、リスクを考慮し、アプリケーションの中枢であるCOBOLビジネスロジックを最新環境で利用し続けることが最善と判断しました。
新たそして貴重なCOBOLコードをリスクなく完全に再利用するためにMicro Focus Visual COBOLの導入を決定。JVM COBOLテクノロジーにより既存システムとJavaプラットフォームとの連携でマイクロサービスを開発したほか、コンテナなどの現代的な技術を取り入れながらCOBOL資産のクラウド移行を実現しました。これにより、社内の開発プロセスの効率化や大幅なパフォーマンス向上などの成果を得ることができました。また、新規プラットフォームの機能、スピード、スケーラビリティ、柔軟性の高さに加え、ビジネスプロセスに全く変更が必要ないため、お客様にも大変高い評価をいただいています。
※こちらは「Micro Focus Universe 2021」にて配信されたインタビュー動画です。(日本語字幕付)