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製品概要

Server for SOAは、Net ExpressまたはServer Express開発用製品で構築されたCOBOLアプリケーションやサービスの実行用コンポーネントです。Server for SOAは、COBOLのアプリケーションやサービス、COBOL/J2EEのアプリケーション、ならびにWindows、LinuxおよびUNIX向けDirect COBOL Webサービスのための、スケーラブルでかつ管理が容易でパフォーマンスの高いトランザクション環境を提供します。

Server for SOAにはDirect COBOL Webサービスおよび COBOL/J2EEアプリケーションの展開に加えて、サービス指向アーキテクチャで実行されるアプリケーションのための総合的なCOBOL実行環である Enterprise Server が含まれています。Enterprise Serverを使用すれば、トランザクション性の高いCOBOLアプリケーションが、サードパーティのソフトウェアを購入する必要なく、制御可能な環境で展開できます。Enterprise ServerはContainer Managed Transaction(コンテナ管理によるトランザクション)に対応しているので、トランザクション構文やコマンドを必要とせずに、COBOLアプリケーションとその一般的データベースやCOBOLファイルへの更新に対するトランザクションサポートを提供します。

Server for SOAにはCOBOLアプリケーション をWindows、LinuxおよびUNIXに展開するための、パフォーマンスの高い、強力で、実証済みかつポータブルなプラットフォームを提供する Server for COBOLが含まれるとともに、その長所を採り入れています。Server for COBOLは、Net ExpressおよびServer Express COBOL開発製品の実行用コンポーネントです。

向上した信頼性、可用性および保守性

30年間にわたる実行用ソフトウェアの進化により、アプリケーションは常時その本来のパフォーマンスを確実に発揮できるようになりました。しかしシステムにはさまざまな原因で障害が発生する可能性があり、そのためServer for SOAは高度な本番リカバリ機能も提供、できる限り短時間でのサービスの復旧を可能にします。

Enterprise Serverはトランザクション性の実行環境で、サービスに異常終了やエラーが発生した際の効果的なリカバリを可能にします。サービスのリカバリは、フルジャーナル機能と、サーバデータのバックアップ、修復およびインポートのオプションにより、迅速に行うことができます。

最適化されたアプリケーションパフォーマンス

アプリケーションの処理能力は、常に増強を求められます。プロセッサ性能の継続的な向上によってある程度は対応できるものの、顧客は何か問題が起こると、より大きな信頼性と迅速なリカバリを要求します。Server for SOAはパフォーマンスとスケーラビリティを念頭に設計されており、あらかじめ初期化されているプロセスのサーバプールを保持してサービスの最適な実行を行います。単一のソースベースから生成されたネイティブなマシンコード命令を実行できることと合わせ、Server for SOAは展開するプラットフォームのパフォーマンス能力をフルに活用することができます。

特長

オペレーティングシステムに依存しないアプリケーション用の中間コードサポート

ランタイムシステム・エンジンは、単一のCOBOLソースコードセットからの、中間コードの完全な移植性をプログラマに提供します。これは Java byte codeのCOBOL版ともいえるもので、ランタイムシステムはJava Virtual Machineまたは.NET Common Language Run-time (CLR)と同様の機能を果たします。このようにしてCOBOLの誕生から四半世紀以上にもわたってその本質的要素であった、’write once, run anywhere’ 特性が実現されるのです。

個々のプラットフォーム性能を最大限に活用するネイティブコードサポート

またランタイムシステムは、開発段階で作成された、完全に最適化されたハードウェア固有の「ネイティブコード」命令を実行することができ、与えられたオペレーティングシステムとチップセットの組み合わせから、最大限のパフォーマンスを引き出します。これはすべて、もとのソースコードには何ら変更を加える必要なく実現されます。「ネイティブコード」は中間コードから作成されるため、これらの高パフォーマンスオブジェクトの作成には、ソースコードへのアクセスすら必要ありません。

企業全体でのCOBOLサービスの実現

ヘテロジニアスな今日の IT システムにおいては、孤立状態のビジネスシステムはほとんど生き残れません。Server for SOAは、COBOLサービスの企業全体での大規模統合をサポートします。Server for SOAに含まれるCOBOL言語専用のアプリケーションサーバである Enterprise Server はWebサービスに対応することで 、COBOLのビジネスプロセスをサービス志向アーキテクチャで展開するための、オープンな手法を提供します。Enterprise Serverによって展開されるDirect COBOL Webサービスは標準準拠であるため、Java、Microsoft .NETおよびCOBOLなど、Webサービスクライアントとして機能するプラットフォーム上のどのような言語からでも利用することができます。 Direct COBOL Webサービスの展開には、サードパーティのアプリケーションサーバやWebサーバを必要としないので、最小コストで既存のCOBOLビジネスロジックの機敏性を向上させることができます。

Enterprise ServerはNet ExpressまたはServer Expressで作成されたDirect COBOL Webサービスのための、実行用エンジンです。Server for SOAはSOAPサーバとして機能することで、サードパーティのソフトウェアを必要とせずにCOBOL Webサービスの展開が可能です。これによりテクノロジースタックを最小限に抑え、COBOL Webサービスの確実な実行のためのスケーラブルなトランザクション環境を確保することができます。このようにして展開されたCOBOL Webサービス はCOBOLクライアントだけでなく、他のしかるべき標準準拠のWebサービスクライアントからも、言語やプラットフォームに関わらず利用することができます。

JavaおよびJ2EEとのCOBOLの使用

これまでのCOBOL/Java相互運用性を拡張し、J2EE準拠の接続性が追加されました。Net ExpressおよびServer ExpressのCOBOL/Java相互運用性のサポートを使用すれば、COBOLと Javaの混成アプリケーションも、プログラマによる複雑で環境に依存したインターフェイスのコーディングなしに作成することができます。COBOL/Java 相互運用性によって、COBOL資産内に記述されているビジネスルールがJavaおよびJ2EEアプリケーションに拡張されます。Net ExpressまたはServer ExpressによってCOBOLインターフェイスから作成されたEJB(Enterprise Java Bean)を、Enterprise ServerおよびJ2EE Connecterとの連動によって展開することで、IBM WebSphereやWebLogic、Oracle Application Server、Jboss、富士通Interstage、NEC WebOTXといった主要Java Application Serverからの、J2EE準拠形式でのCOBOL資産へのアクセスが可能になります。

マイクロソフト .NET Framework対応

Net Expressを利用してCOBOLプログラムをMSILにコンパイルすれば、.NET Framework環境のマネージドコードや検証可能なコードを作成できます。Server for SOAはマイクロソフト共通言語ランタイム(CLR)と連携してこれらのアプリケーションを実行することで、.NETアーキテクチャのサービスや機能をCOBOLアプリケーションに提供し、COBOL/C#/VB.NETによる複合アプリケーションの開発と展開を容易にします。

包括的なサーバ管理およびロギング

Enterprise Server 管理コンソール

ブラウザベースのEnterprise Server管理機能により、Enterprise Serverとその中で展開されるサービスの制御と管理には、幅広い選択肢が提供されます。この管理機能を使用すれば、サーバ設定の保存、修復、取り込みまたは削除ができ、本番リカバリが容易になります。個々のサービスの展開、起動、停止、編集、削除などもユーザーの意のままに行うことができます。Enterprise Serverによって実行中に保持されるジャーナルおよび統計データが、問題の追跡や診断に役立ちます。

複数のデバッグオプション

FaultFinder

本番でアプリケーションにエラーが発生した場合、通常のデバッグ手法では問題の特定ができないことがあります。ソースコードも利用できず、問題の再現も簡単ではありません。FaultFinderはこのような危機的状況で必要とされる支援を提供します。 障害発生箇所でのアプリケーションのスナップショットとともに、以下のような完全にコンフィギュラブルで総合的な障害診断情報を提供します。

  • 環境変数、設定オプション、スイッチ設定など、実行環境の詳細解析
  • メモリの割り当ておよび使用量についての包括的な詳細
  • 処理中のデータファイルのスナップショットおよびファイル記述子
  • スレッド情報、稼動中のプログラム(コールスタック)およびそのパラメータ
  • ロード済みのプログラムとその関連データ
  • アプリケーションが異常終了した時点の実際のマシンコード操作と、障害以前に実行された他の操作の履歴

統合化トレース機能 (CTF)

ソフトウェアの主なコンポーネント(ランタイムシステム、ファイルハンドラ、Enterprise Serverなど)に関する実行時の診断情報を、すばやく簡単に取得することができます。CTFは1つ以上の出力先にトレースイベントを出力するためにエミッタと呼ぶモジュールを利用します。現在利用可能なエミッタは、textfile、binfile、idedbgおよびwineventです。textfileとbinfileエミッタは Serverが稼働するすべてのプラットフォームでサポートされますが、idedbgとwineventエミッタはWindowsプラットフォームだけでサポートされます。Net Express最新版に含まれるCTF Viewerを利用すれば、64bit/32bitプラットフォームで生成したバイナリトレースファイルをbinfileエミッタとして参照できます。また、一連のライブラリルーチンが提供されており、アプリケーションプログラム自身による制御でトレースを取得することもできます。アプリケーション制御によるトレースイベントは、コンポーネントの制御するトレースイベントと混在して使用可能です。

Webサービスクライアントのサポート

Server for COBOLに、COBOLからの Webサービス利用のための、WebサービスCOBOLクライアントサポートが追加されました。このサポートを使用して、標準準拠の Webサービス(たとえば.NETまたはIBM WebSphereで作成された Webサービスや、Server for SOAで展開されたDirect COBOL Webサービスなど)を、他の言語やテクノロジーを通さずに直接COBOLから呼び出すことができます。

COBOL/XMLサポート

新たに追加されたServer for COBOL COBOL/XMLサポートにより、 XMLのパワーをシームレスにCOBOLアプリケーションに統合することができます。 この拡張構文およびランタイム機能によってCOBOLからのXML文書の利用、作成または更新ができ、B2BやB2C取引が容易になるとともに、お使いのCOBOLシステムとの直接のインターフェイスを持たない他のアプリケーションやシステムとのデータ共有が可能となります。

充実したデータアクセスオプション

Server for COBOLでは、強力なOpenESQLを利用してODBCドライバが存在するすべてのデータソースにアクセスすることも、またはCOBOLの柔軟でパフォーマンスに優れたファイル操作システムを利用することもできます。Server for COBOLと業界標準であるODBCドライバの組み合わせによって、COBOLアプリケーションはすべての主要なデータベースへの、パフォーマンスと信頼性の高い接続性を実現できます。

Server for COBOLは、テラバイト規模のサイズのCOBOLデータファイルに対応可能で、今日のデータ集約型の大規模なサーバアプリケーションに必要となるスケーラビリティを提供します。Fileshareによって COBOLデータファイルの処理が拡張され、リレーショナルデータベースを使用するためのアプリケーション変更を必要とせずに、ネットワークファイルアクセス、トランザクションロギングおよびリカバリ、ならびに二相コミット機能が提供されます。Fileshareは複数のネットワークファイルを、複数のサーバに分散した論理データベースにリンクすることができます。 FileshareはI/O要求をパケットに圧縮して、使用可能なプロトコルでネットワーク間での送信を行うことで、高速のネットワークファイル共有を実現します。

データ管理ツール

「Rebuild」は、破損した索引編成ファイルの速やかな修復とともに、データファイルフォーマットの迅速かつ容易な変更を可能にします。

稼働条件

主要なWindowsプラットフォームの詳細は下記をご覧ください。