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三菱総研DCS株式会社

看板事業のリプラットフォーム移行でクラウド化を実現
新たな事業機会の創出を加速

三菱総研DCS株式会社は、半世紀を超える歴史を持つ国内有数のITトータルソリューション企業です。同社の看板ビジネス「PROSRV」は、約2,000社、55万人の導入実績を誇る人事給与アウトソーシング(BPO)サービスです。もともとこれはIBMメインフレーム上で稼働していました。2022年に脱メインフレームを決断し、その方式として既存資産を最大限活用でき、低リスク、低コストのリプラットフォーム方式を選択。オープンシステムにおける基盤としてRocket® Enterprise Serverを採用しAWS環境へ移行しました。約2年間のプロジェクトでは資産解析や性能改善に取り組み、解決を図りました。2025年8月に無事本稼働を迎え、安定運用と大幅なコスト削減を達成しました。また、この移行は資産整理による運用の効率化と事業競争力の強化につながりました。

The Overview

三菱総研DCS株式会社は、幅広いITソリューションとコンサルティングサービス提供で国内屈指の実績を有する企業です。1970年の創立以来、半世紀を超える歴史の中で確かな技術力を磨き続けてきました。同社事業の大きな特長は、ITコンサルティングからシステム設計・開発、運用・処理までを一貫して提供するトータルソリューションにあります。
近年では、パーパス「日常とビジネスに新しいカタチを。」を掲げ、時代の先端をいく技術を積極的に取り入れながら、新たな価値の創出に取り組んでいます。単に技術を提供するのみならず、顧客や社会の課題に真摯に向き合い、企業のDX推進や高度な業務変革を支えるパートナーとして、未来に向けてビジネスの形を共に創り続ける総合ITサービス企業です。

本プロジェクトメンバーのみなさま

三菱総研DCS株式会社
本プロジェクトメンバーの
みなさま

The Challenge

同社が創業以来50年以上提供しているサービスの一つに、「PROSRV」(プロサーブ)があります。これは、一部の業務をBPO(Business Process Outsourcing) として引き受ける「スポット事務サービス」や、人事給与業務全般を代行する「月例事務アウトソーシングサービス」を提供するというものです。あらゆる企業の人事給与課題に対応できることから、約2,000社、月間55万人という高い導入実績を誇ります。

「PROSRV」はもともと、IBMメインフレーム上で稼働していました。主要なプログラム本数は、COBOL約4,000本、アセンブラ約50本、JCL約3,000本を数えます。基盤としていたメインフレームは同社の顧客と共有していましたが、昨今は脱メインフレームの動きがあり、メインフレーム関連事業は縮小傾向にありました。そうなれば、おのずと基盤を維持するためのコスト負担は重くなります。そこで2022年、「PROSRV」も脱メインフレームを決断します。それでは、その移行手法をどうするか。三菱総研DCS株式会社 サービス事業本部 HR開発部 副部長 穐山 明央氏は次のように語ります。
「今回、移行対象が人事給与計算という金銭を扱う、間違いの許されないプログラムであることから、現行資産をそのまま移せるリプラットフォームが最善だと判断しました」

三菱総研DCS株式会社 サービス事業本部 HR開発部 副部長 穐山 明央氏

三菱総研DCS株式会社
サービス事業本部 HR開発部
副部長
穐山 明央氏

The Solution

リプラットフォームを実現するソリューションとして、同社HR開発部はRocket® COBOL Server(当時の名称はMicro Focus® COBOL Server)の採用を決断しました。信頼性の高さとIBMメインフレーム資産との互換性が、同社が求める安定運用に最適だと判断されたためです。

そして、今回はCOBOL Serverの機能に加えて、IBMメインフレームのJCLなど、ミドルウェアの互換機能も持つプラットフォームとして、Rocket® Enterprise Serverを採用することにしました。そして移行先としては、パブリッククラウドAWS(Linux)環境が選ばれました。大きなプロジェクトであることから、伴走パートナーとしてRocket® Softwareに精通したCOBOLマイグレーションパートナーであり、リプラットフォームプロジェクト実績が豊富な株式会社エクサ(以下、エクサ社)が選ばれました。

2023年7月にプロジェクトが発足、調査・分析フェーズに入りました。このシステムは最初の稼働から20年以上が経過していたため、真に必要なプログラムだけを移行する方針を立てます。また、COBOL以外の非互換言語(アセンブラ、EASY)はエクサ社側で新規開発することになりました。

もう一つテーマとなったのはパフォーマンスです。55万人分というデータボリュームに加え、人事給与計算処理の複雑さもあり、新しいプラットフォームでも期待している処理スピードが確保できるよう、初期段階から丁寧に見極めながら進める必要がありました。取り組んだパフォーマンスチューニングについて、プロジェクトマネジャーを務めた三菱総研DCS株式会社 サービス事業本部 HR開発部 第3グループ 梅田 順也氏は、こう語ります。
「当初は、インフラ構築するうえで一般的に利用されているAWSのストレージサービスであるAmazon EFSを採用しましたが、想定したパフォーマンスが出なかったため、より高性能なAWSのストレージサービスであるEBSへ変更しました。そして、Rocket® Enterprise Server上の設定に関して、エクサ社がAMCソフトウェアジャパン(Rocket Softwareグループ)と相談してアイデアを出してくれました。こうした工夫のおかげで、最終的にはメインフレーム同等の性能を達成することができました」

三菱総研DCS株式会社 サービス事業本部 HR開発部 第3グループ 梅田 順也氏

三菱総研DCS株式会社
サービス事業本部 HR開発部
第3グループ
梅田 順也氏

現新システムの整合性もプロジェクト後半の2025年4月ごろから目に見えて向上し、同年7月には新システムを正として業務を展開。繁忙期に入る前で余裕のある2025年8月には本稼働を迎えることができました。

The Result

本稼働後もマイグレーション由来のトラブルは発生しておらず、新システムは安定的に稼働しているといいます。
移行により、インフラのコストは大幅に削減されました。三菱総研DCS株式会社 サービス事業本部 HR開発部長 川村 晃司氏は、今回のリプラットフォーム移行プロジェクトを次のように評価しています。
「クラウドへ無事に移行できました。ある程度短い時間で、持てる資産を有効活用してメインフレームから離脱したというケースは当社内にまだありません。一番初めでいまだ唯一という点は非常に誇らしく思います。また、資産整理の効用も大きく、現在は計画的な保守のもと、安定した運用を継続していくという目標も持っています」

三菱総研DCS株式会社 サービス事業本部 HR開発部長 川村 晃司氏

三菱総研DCS株式会社
サービス事業本部
HR開発部長
川村 晃司氏

三菱総研DCS株式会社 サービス事業本部 HR開発部 第3グループ 鈴木 真弘氏は、AMCソフトウェアジャパンに次のように期待を寄せています。
「Rocket® Enterprise Serverについてはもっと使いこなしていきたいですね。改善につながるTipsを継続的に提供いただくことでさらに理解を深めていければと考えています」

三菱総研DCS株式会社 サービス事業本部 HR開発部 第3グループ 鈴木 真弘氏

三菱総研DCS株式会社
サービス事業本部 HR開発部
第3グループ
鈴木 真弘氏

三菱総研DCS株式会社 産業・公共部門 サービス事業本部長 冨永 進氏は、より経営的な観点からこう述べます。
「今回クラウド化したことにより、サービスの未来が描きやすくなりました。将来的にシステムのフロントエンド部分もAWSに統合する予定で、経済的にも、BCPなどの点でも効率を高めやすくなります。サービス向上につながっていくという点で移行をやり遂げたことを喜んでいます」

三菱総研DCS株式会社 産業・公共部門 サービス事業本部長 冨永 進氏

三菱総研DCS株式会社
産業・公共部門
サービス事業本部長
冨永 進氏

三菱総研DCSは、看板ビジネスをリプラットフォーム移行によりクラウドサービスへと進化させることに成功し、市場競争力を一段と高めただけでなく、新たな事業機会の創出を加速させています。

システム移行イメージ

システム移行イメージ

スケジュール

スケジュール

「今回、エクサ社の協力を得てクラウドへ基盤を移行できたことを大変喜んでいます。継続的に安定稼働しているだけでなく、費用面でも大幅に効率化できたことも実感しています。ただ、ここで満足するのではなく、サービス全体をさらに磨き続け、それによってより高いレンジのお客様にもアプローチしていきたいと考えています」

三菱総研DCS株式会社
常務取締役 常務執行役員
産業・公共部門長
木本 昌次 氏

三菱総研DCS株式会社 常務取締役 常務執行役員 産業・公共部門長 木本 昌次 氏

※「PROSRV」は三菱総研DCS株式会社の登録商標です。

※所属、役職等の情報は取材当時のものです。

At a Glance

The Challenge
・メインフレーム関連事業の縮小
・コスト負担増加の懸念

The Solution
・AWS(Linux)へのリプラットフォーム移行
・Rocket® Enterprise Serverによるモダナイゼーション

The Results
・看板事業のシステムを約2年で刷新
・インフラコストが大幅に削減
・資産整理が実現し、計画的な保守が可能に

ユーザープロフィール

三菱総研DCS株式会社

本 社

東京都港区

資 本 金

60億5,935万円

従 業 員 数

連結3,165名 単体2,573名(2025年9月現在)

事 業 内 容

ソフトウェア開発とコンサルティング、各種事務計算等情報処理サービス、アウトソーシングサービス、情報通信サービス・データサービス、コンピュータシステムの販売、コンピュータ要員の教育・研修業務、労働者派遣

ユーザー事例(PDF版)

三菱総研DCS株式会社(0.8MB)